クソゲーとクソラノベ

 もっと小さな投稿サイトを覗いた事もあるのですが、中には技術的にまだまだな小説も多々あります。


 ならばその小説は読むに値しない、価値のない物なのかと言えばそういう事もないと思います。



 文章は稚拙、語句も間違いだらけ。


 設定から展開まで突っ込みどころ満載。



 しかし作品というものは、読んだ労力、または使ったお金に対して、どれだけの見返りをくれたのか? でその価値は測れると思うのですね。


 無料の物でも読むのに使った時間があります。


 つまらなければ「金返せ」または「時間返せ」となるわけです。


 時間とお金、どちらが大切なのかも人によって違います。


 要するに無料ならつまらなくてもいい、という考え方はまずダメなわけですがそれはおいといて。


 読んで突っ込む、というのも立派な面白さだと思うのですね。



 ゲームでもクソゲーと呼ばれるものがありますが、ただ酷いゲームだというだけでなく、クソゲーマニアがいるくらい、それがジャンルとして確立していたりするんですね。


 クソゲーを集めるのを趣味にしている人がいるくらいです。


 それがどんな酷いゲームなのか、尽きる事なく取り上げて実に楽しそうに語ります。



 それは十分に人に欲求を満たしている。



 ならただ酷いゲームならクソゲーなのか、と言えばそうでもない。


 中にはクソゲーマニアすら見向きもしない、道端に転がる石ころのように誰の気にも止まらないゲームがあります。


 それはどういうものなのか? と言えば突っ込む所がどこにもないからです。



 バグがあるのか? バグはない


 絵がかわいくないのか? 絵はかわいらしい


 ゲームになっていないのか? 過去に売れたゲームと同じシステムだし


 シナリオがおかしいのか? 別に間違った表現は使ってない



 別段取り上げる所が何もない。それに対して時間を取る事が無駄。


 突っ込んだ所で実につまらない反論しか返らない。



 つまるところ、


 クソゲーと呼ばれるゲームは、例外なく作っている人達は面白いと思っている。


 楽しんで作っている。


 そこを何か微妙に外している。


 関係者全員ではないでしょうけれど、少なくとも何人かはどうにかしようと頑張っている形跡が見える。


 そういう所がほっとけない、そんな感じがあるんですよね。


 そういう所はゲームもラノベも同じだと思うのです。

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