共感と納得感

 同様にWEB上で編集者さんの呟きなどで、


 とにかく異世界物、異能力者が多い。それでいて、必要性、理由付けがされている物が少ない。


 というのがたまにあります。


 SFなら、ロボットが人型をしている理由。


 異能力者に目覚めたのならなぜ目覚めたのか?


 異世界ならどういう理由で存在していてなぜ飛ばされたのか?


 それらに納得のいく説明がされていない。または考えられているように見えない。というものです。


 理由付けというのは納得感であり、納得感と言うのは共感である。


 なので共感を求めるならそれらの理由付けがしっかりしている必要がある、というわけだと思います。


 正論であり、それについては僕も同意見です。


 しかし現実はどうかと言えば、投稿サイトで人気があるのはもっぱら異世界異能力物で、それについて説明されている物はあまりない。


 そしてそれが一次を通っているのもよく見かける。


 僕は納得感を重要視しているので、設定理由付けをわりとしっかりとしている(と思っている)のですが、それらは一次を通る事もない。


 まあ納得感以前に面白い面白くないの問題である可能性もありますが、一次通っても二次を通っていないのなら、それは編集レベルでは面白くないと判断されているわけですからね。


 つまりは下読みレベルで納得感は考慮されていない。


 編集レベルで「そういう作品がないなぁ」と言うのはそれは当たり前で、下読みがそういう物を上げないから。


 なら下読みが悪いのか? と言えばそういうわけでもない。


 なぜならユーザーは小難しい説明を期待していないから。


 なぜ? とかそんな事はどうでもよくって、異世界物ならとりあえず飛んどけばそれでいい。そこに説明は必要ない。


 つまりライトな読み物を求めているからです。


 ライトノベルなんだからそこに間違いはない。


 つまり納得感ではあまり共感を得られない。


 必要とされていないのだから誰もそこを作り込まない。だから考慮されていない者がどんどんあがる。


 という循環が繰り返されているのではないでしょうか。


 手順や段取り、理由付けを省いてとっとと本題に入る方がいい、というのも間違いではないのですが、


 それはもうAVの作り方なんですよね。

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