共感

 共感が大事だと言いますが、そもそも共感って何だろう。


 同じ思いを共有できる、というのが直接的な意味ですが、


 「思い」とはまた曖昧な言葉です。


 往々にして読者層に近い、中高生男子を主人公にした方が共感できる、なんて書き込みも見かけます。


 平凡で人並みな主人公が多いのもその為です。


 または普通男子がなりたいと思うようなカッコイイ男の子。しかしこれは型がない。


 要するに一口に共感と言っても言葉の範囲が広すぎて、何をどう取り入れたらいいのか分からない。


 しかし一口に説明するのなら、「作者の考え方に共感できる」というものかと思います。


 作者の考え方に共感できるのなら、主人公像がどんなものであるかなど関係ない。


 逆に言えば作者の考え方に共感できなければ、何を書いてもダメ。


 おそらくそれは間違っていないのでしょうけれど、そこで問題となるのは、


 今書いている物が売れなかったからと言って、「自身の考え方を変えてまで書く必要があるのか?」という事です。


 一昔前に買っていた作家の新作を買ってみたら全く違う物になっていました。


 小説投稿サイトに載っている物とほぼほぼ同じ。そこに僕の好きだった作者の思想は入っていない。


 明らかに今風の物に作風を変えている。


 じゃあそれが売れたのか? と言えばそんな事もなく。


 これは当時のラノベファンにとっては非常に残念な事。


 ラノベの今があるのは、彼らが良い作品を書き、僕らがそれを買っていたからであるのに、今それらの人達は読む事も書く事もできないのだろうか。

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