エロゲーのように
一昔前、パソゲーでビジュアルノベルが流行りました。
要するにエロゲーなんですが、出せばそこそこ売れる、という市場だったんですね。
ビジュアルノベルというジャンルが登場する前、まずパソで製作、発売して予算を確保した上で、エロシーンを差し替えて家庭用に移植する。
という流れも割とありました。
特にエロシーンが重要でない、ストーリー、設定がしっかり作られているので全く問題なかったんですね。
ゲームそのものは面白いわけですから。前評判は上々というわけです。
その後サウンドノベルが登場し、その中間に位置するようなビジュアルノベルが登場。
ようは簡単に作れるADV(アドベンチャーゲーム)として大量生産された。
ゲームを作るスキルはなくても絵とシナリオさえあれば作れるゲームとして、多くのソフトハウスが乱立。
ゲーム性も何も無くても、要は素人でも作る事ができる。
市場にはパソエロゲーが並び、それだけを売るビルまで建つ。
そして高騰。月に数十本発売される内の一本の価値は下がる。
そんな中ではエロの入っていないただのADVなど、小売店は仕入れない。
エロでないADVはゲームでない時代に突入。
エロである事はもう前提で、それも数が多すぎてほとんど売れない。
ゲーム性などもう全く関係なく、ユーザーはただエロを見る為にしか店頭を訪れない。
ADVはもうアダルトデジタルビデオになってしまった。
そんな中で既にブランドを確立していた老舗メーカーだけが生き残る。結局エロゲーメーカーですけど。
純粋なADVは実質この世から消滅した(全くないわけではないですが、厳しい市場には違いない。携帯ゲームはその限りではない)。
僕が見ている限りでは、ラノベ市場は同じ轍を踏もうとしている。
小説は世代の交代と共に減衰していくでしょう。
それを止める事はおそらくできないので、
小説はユーザーが書いてユーザーが読むもの。コミュニティ内で金銭が動き、それをいくらか救い上げる市場となり、主にはそこに宣伝広告を乗せる場になっていくのではないか、と予想しています。
それで皆が幸せになるなら問題はないのですが、世界には日本だけが存在しているのではない。
10年後。20年後に世界との文学水準にどのような差が出ているのか。
それは心配になる。
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