誰に向けて製作しているのか

 ゲームに限らず小説でも映画でも、見る人遊ぶ人に向けて作られるものです。


 と思っている人は結構いるかと思いますが、それは間違いです。


 まあ厳密にいえばそれほど遠くもないんですが、おそらくは一般の人が考えるものとはかなり隔たりがあるものです。


 少なくともゲームの流通は、小売店に対して売っているもので、小売店がユーザーに売っているものです。


 ユーザーの需要はどうであれ、まず小売店に対してセールスポイントがなければダメなのです。


 そもそも店頭に並べてもらえない。


 小売店はユーザーの代表たりえるのか? と言えばそんなはずもなく。


 それこそ。有名アーティスト起用してます。

 FFみたいなRPGです。

 のような露骨な売り文句がないと通用しない。


 今ではネット販売などもあり、昔ほどではありませんが、それで言うなら昔から通販による直接販売はありましたからね。


 それでも事情はあまり変わりませんでした。


 私がいくつか新人賞や投稿サイトを見て思った事は「結局どこも同じ」。


 それほど大差があるものではない、という事でした。


 ラノベでも内容うんぬんよりはキャッチコピーだけ見て「面白そう」と思える事の方が重要です。


 キャッチコピーだけ見て、噂に上り、話が広まる。実際には誰も読んでいない。というのでよいわけです。


 広まりさえすれば、その後で元は取れる。


 吐き気を催すような内容でないなら、少々文章がメタメタでも別段問題ない。


 昔話題に上ったものを、そのネタが古くなる頃に読むと「これはヒドイ」と思う事もあります(古くなる前にヒドイものもありますけど)。


 まあ要するに本当にユーザーが求めている物は何なのか? なんてのは今をもってしても知る事は不可能なわけで。


 大ヒットするものは、やはり今までにないものがヒットするわけですから。


 なんだかんだで自分が信じる物を作り続ける事が、やはりクリエイターたる姿勢なのではないか、と思ったりするわけです。

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