十一話、亮と咲美の過去
これは地球の日本に近い並行世界の出来事であり昔の話になる。かつてこの場所で一人の少年がいた。その少年はもともと悪魔でありのんびりこの世界では暮らしていこうと考えていた時に一人の少女と出会ったのである。あった場所はどこにもある川でおぼれているところを少年が見つけ少女を助け出したところから始まる。
最初は山中はいろいろと面倒な少女だなと思いつつ一緒に成長していき小学校、中学校さらに高校まで一緒で大学はさすがに一緒じゃないだろうと思っていたら難と一緒であったために何の縁であろうか。この世界の人生いろんな出来事を一緒に歩んできな仲の上に高校からはこの少女、咲美を女性と見始めていろいろと苦労していたのにさらに大学も一緒とは思いもしなかった。
正直、咲美のことが大好きである。性格もよくて見た目も好みで幼馴染でもある。普通なら付き合えばいいのだが彼女は世界でも代表するほどの企業の会長さんの娘さんであり自分とは住む世界が違いすぎる。それにこんな元悪魔よりももっといい男がいるはずだ。彼女の幸福を願うなら自分は引くべきだ。そのために成長にするにつれて距離を置こうとしたが咲美は意地でも離れるつもりはなく一緒に人生を歩んできたのである。そして山中は彼女のためにここは鬼になろうと決意をしてとある日に行動をしたのであった。
場所は昔から二人が好きであった。街の景色が一望できる場所で周りに人はいなく二人だけであった。
「咲美、俺はお前と付き合うつもりはない。ただの仲がいい友人としてならいいがそれ以上は正直困る。君は将来、企業のリーダーになる人物だ。俺みたいなものといつまでも付き合ってはいけないであろう。」
「・・そんなに私のことが嫌いなの。答えてよ。私のことが好きなの・・それとも嫌いなの。亮くん、答えてよ。」
山中自身は正直に言って大好きと言いたかったがここでそう言ってしまうと彼女の明るい未来を奪ってしまうことになることが一番恐れ心の中では泣きながらも表情には出さずに彼女の幸福を守るために山中は己の楽しい未来を奪う決意し言うのであった。
「そうだ。お前と付き合っているといろいろと面倒ことに巻き込まれる上に君と同じ会社に入ってくれって都合がよすぎないか。俺はお前の道具ではない。意志を持っているものだ。それを都合よくしようとして正直・・・・嫌いだ。だからもう俺にかかわらないでくれ。」
そう言って山中は走り出し彼女のところから立ち去ったのである。残された彼女は一人泣きながらただそこでうずくまるだけであった。一方、山中の方も彼女から聞こえないところでこちらでも一人泣いていた。今までの歩んできた中で一番大好きな女性を自ら手を放してしまったのである。後悔はたくさんあるがこれも彼女のためと思い一人泣き続ける道を選んだのであった。
そこからは二人は・・・いや、山中は彼女と会わないように会っても無視するようにした。自分のもとからいなくなるまで山中は心の痛みを受けながらも耐え続けたのである。そんなある日に彼女の親の方から山中に対してよくやってくれたと感謝の声を貰った上に彼女の熱意が冷めるまで大学を休学を貰い山中は一人田舎に帰ることにしたのである。期間は半年ももらいこの間は静かに過ごそうとした。
そんなある日に家に訪問してきた者がいた。そうそれは咲美であった。山中は彼女と会うつもりもなく門前払いをする気であったが彼女の方から
「亮くん、今日はお別れを言いに来たの。だからここを開けてくれない。最期ぐらい顔を会わせたいな。」
山中は最後ぐらいなら顔を会わせてもいいかと思い彼女が待っている玄関の外に出たのであった。そうしたら山中は信じられない光景を目にしたのである。国で禁止されている銃を彼女自身の頭に向けてながら言うのであった。
「どう亮くん、びっくりしたでしょう。でも私はこんな物まで手にすることができるの。ほかにもやろうと思えば色んな物を手に入れることができる・・・・・けどあなたはいくら頑張っても手に入れることができない。あなたが居てくれたからどんなに落ち込んでいる時も立ち直れた。親に決められた道しかなくてもあなたと一緒なら頑張れた・・・・でもあなたが居ないなら私はただの操り人形。そんな風になるぐらいなら大好きな人の前で人生を終えたほうが良い。だから最期のお別れを言いに来たの。」
山中はあまりにも衝撃で頭が回らなくなりどうしていいか分からなくなった。戦場でいつも生死を分けている中でも冷静な山中が一人の彼女の前に冷静さを失っていた。
そして運命の時が来たのである。
「亮くん、今までありがとう。この生きてきて楽しいことをいっぱい教えてもらった。一人だったら一生知らずに生きていたと思うよ、でも亮くんと出会ってそれを知ってよかった。でもこの先はあなたが居てくれないなら私は生きていけない。こんなダメな私だから亮くんは嫌いになっただよね。でも最期にどうしても言いたいことがあるのそれは・・・・・・いくら亮くんが嫌いと言っても私はあなたのことが大大好きだから・・・・心から愛しているから。」
彼女はそう言って自ら中の引き金を引いた。山中が急いで止めようとした時には彼女は倒れこんでいた。山中は急いで救急車を呼んで出血を止めながら回復魔法をできる限りしたが当たり所が悪く救急車に運ばれて病院について分かったことだがほぼ即死だったらしい。
山中は悪魔の時代から今まで一番の後悔と悲しみで泣き狂った。大声で今まで出したこともないような大きさで泣き叫んだのである。どうして彼女の気持ちをもっと考えてあげられなかったのか。彼女の本当の願いに気付いてあげられなかったのか。後悔しかそこにはなかった。そして山中はある決意をする。
それは・・・女性と付き合わずにただ他人のために生きていくことにしたのであった。それからの人生も生まれ変わっても山中はただ他人のために生きてそして死んでいったのである。そこには幸せはなく日に日に後悔の気持ちが大きくなるだけあった。それを見てたとある神が山中のことを心配して平和な日本に転生させたのであるが心に喜びはなくただ悲しみしかなかったのであった。
それからさらに転生した世界で愛し合っていた二人が再びは出会うのであった。それは運命の悪戯かは知る由もなかった。
愉快すぎる魔王軍の日常 松永紅龍 @mekisikosaramannda-
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