十話、運命の再会
山中はそれから数日後に森の奥にいる人物に訊ねることにしたのである。正直、一人だけのために行動はあんまりしたくはないが龍脈の知識があるかもしれないというなら行く価値はあるそう思い森の中に入ったのはいいが見事に迷ってしまったのであった。山中は方向音痴ではないが森が迷路のように入り組んでいて帰り道すらも分からなくなってしまった。
山中がやばいなと思っていたら空から大きなドラゴンがこちらを見ていたのである。山中は記憶が正しければあのドラゴンはダークドラゴンでドラゴンの中では上の下ぐらいだがそれでも脅威のことには変わりはない。それにすぐに襲うことしないのを見ておそらくこの龍を手なずけた人物がいると確信した。これほどの龍を手なずけることができる人物なら期待はしてもいいと思いながら上空のドラゴンを見ていたらどこからか
「今だ、侵入者を倒せ。」
声が聞こえた方向に無理向くと一人の若い侍らしき人物がいた。その侍は自分を不意打ちして勝負を決めようとしただろうが声が出したのは運の尽きだなと思っていたら上空のダークドラゴンが急降下してきたのである。山中はなるほどなと思いながらも迎撃しようとしたが後ろから矢が刺さったような感覚に襲われた。それもそのはず山中の後ろには三本の弓矢が刺さっていたのであった。後ろを確認するとエルフらしき者が山中の後ろにいたのである。
「なるほど三段構えだったというわけか。森で視界は悪くさらに注意を引き付ける二人に後ろから狙撃する者一人・・・悪い作戦ではないが相手が悪かったな。」
そう言って山中はすぐに態勢を立て直して三人それぞれうまく反撃していったのであった。相手は三人では勝てないと理解し持っていたベルを鳴らしたのである。そうしたら敵がどんどん集まって来て軽く百人ぐらいはいるであろう数になった。山中は敵の統率力に感心した。恐らくこれも考えたのは・・・下手にすれば我と並ぶぐらいかもしれん。そう思った山中は空に向かった大声で言ったのである。
「ワンワンおー、ワンワンおー、ワンちゃんどこですか。」
山中は頭が可笑しくなっていったのではなくこれを言うとどこからか必ずと言っていいほどチャコが来るのである。それといつも来てからワンワン言っていたが何と言っているかも気になるしと思い言ったのであった。
そしてすぐに遠くから物凄い走る音が聞こえそして
「ワンちゃんここですよー。」
山中はお前はそんなことを言っていたのかと思いながらも敵は新たな敵に動揺したのである。チャコは現在置かれている状況を見てそして匂いも嗅いだような行動してから
「ご主人様、どうしてチャコを呼んだのですか。これからゲームで言うと名場面になりそうなところの前でどうしてチャコを呼んだのですか。ご主人様が絶対に気に入るイベントと言うべき場面が近くなのに・・・。」
山中はいつの間にチャコはゲームを知っているのかと驚きながらも考えてみたら腐れ縁の友人がそう言えばチャコの前でもゲームをしていたな・・・まさか、それで覚えたのか。あの友人は本当にいろいろとやってくれるなと思いながらもチャコの言葉に何か引っかかるような言葉があったのである。山中はたしか名場面が近いと言ったがそれは何の事であろうか山中にはわからなかった。
それからチャコはある物を取り出した。それはどこかの紋所みたいなものであったがそれを見た敵たちは皆ひれ伏したのである。山中の心境はどこの水戸黄門だよと思いながらも素直に従ってくれた敵兵たちに案内されて森の中の隠れ里に案内させてもらったのである。
山中はチャコはここ来てことがあるか聞いてみたがチャコは初めてと言った。それとどこでこの者らと知り合ったと聞いたが知らないと言ったのであるがチャコはここの主さんとはおそらく知り合いですよと言ったのである。
山中は余計わからなくなりとりあえずチャコに案内されるままに向かった先はほかのところに比べると若干大きめの家であった。そしてタイミングが良く家から一人の魔女らしきものが出てきたのであった。山中はそれを見てこの者がここの主だなと直感で理解したのである。顔は前髪と帽子のせいで見えなかったがそれでも礼儀は尽くさないといけないと思った。
山中は自己紹介をしようとしたその時に向こうから山中にとって信じられない言葉を聞くのであった。
「も、もしかして・・・・亮くん・・なの。」
山中は言葉を失った亮と名乗った世界もありそこでこんな風に読んでくれたのは一人だけであるが山中はそんなことがあるはずがないと思いながらも自然と確認してしまったのである。
「・・・・咲美・・・でいいのか。」
そうそれはかつて山中が多くの世界を渡る歩いてきた中で最初にして最後に心から愛した幼馴染の女性であり。そして自ら殺してしまったと言って言い終わり方をさせてしまった女性の名前を静かに言ったのである。
「やっぱり、亮くんなのね。私・・・ずっと亮くんに伝えたかったことがあるの。」
彼女がそう言ってきたがその前に山中が土下座しながら言うのであった。
「咲美、俺のことを恨んでいるならお前の好きなだけやってくれ。たとえ殺されても俺はかけらも恨みはしない。そして何言っても遅いかもしれないが・・・ごめんなさい。あの時、お前を受け入れる覚悟を持っていなくお前を傷つけたことに本当にごめんなさい。」
山中は途中から泣きながらそう言うのであった。そうたとえどんなに言っても許されるはずもないことを彼女にしてしまったから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます