何気ない会話が、背筋の凍るような事態へと繋がる……短い文章の中に秘められているのは、あっさりと物事を決めてしまう人間の感情の裏の顔かもしれません。決して避けられる結末では無かったかもしれませんが、もしあそこで別の答えを述べていたら、もし呆気なく決めていなかったら……。心理を恐怖で突くような短編ホラー作品です。
簡潔なストーリーですが、そのなかに恐ろしいなぞと余韻が残されています。そこが読者の恐怖心や妄想を掻き立てます。お婆さんの正体とか、どんな現象が起きたのか、この後に続く壮大なストーリーの序章のような短編でした。
一見まともそうなおばあさんの抱えた闇が恐ろしい。処分したい理由が気になります。
背筋が寒くなるホラー小説です。写真は、一昔前の時代の人だと、うつりたがらない人がいたのは、そういうことだったのか……。短いストーリーの中で、恐怖を巧みに表現した作品だと思います。