第14話 王家の輝き
2人が廊下で歩くと、自然と道が開く。
別に騎士が威圧している訳では無い。
二人共王族であり、メイドたちや城務めの者達が道を開けることに慣れているからいいものの、日本での前世の記憶がある2人の感覚では違和感が拭えないでいた。
『城を出てもこれかー。やっぱ王族って凄いんだな…。』
『皆子供なのに教育徹底してるわね…学校はある意味貴族の子供のお見合い所って言葉が本当に思えてくるわ。』
『だよなー。貴族はみんな家庭教師雇うもんな。』
『子供に足りないのは人脈だけ…って事ね。』
『ま、優秀な平民からしてみればそのお見合い所も教育機関だし出世の大チャンスでもあるよな。』
『親衛隊でも平民出身者がいるものね。』
『俺らも冒険者になるから平民とも仲良く出来たらいいんだがな。』
『でも、私達から話しかけると、相手の心臓に悪いわね。』
『友達になると家族揃って心臓発作で死にかねないから気を付けないとな…心臓に毛がびっしり生えてるような奴じゃないと大惨事だわ。』
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馬車で揺られる事15分。
『城の中に転移出来たらいいのに…。』
『出来たらそれこそ大惨事よ。』
『だよなー…。』
二人が住む城は、
高度な
…ドラゴンは知能が高く、返ってくると分かれば攻撃しない上に低級魔物とは比べ物にならない程の硬さと生命力だ。
城は落ちはしないだろうが、自滅するかは賭けだ。
その賭けで王都は潰れる可能性大だ。
そんな城に転移魔法で入る事は不可能である。
2人には出来なくは無いのだが、そんな事をすればある意味大惨事であり、面倒な事になる。
そこまでして馬車で帰りたくない理由もなく─馬車で帰りたくない理由があれば、2人ならば歩いて帰るだろう─、2人は貴族街の中を馬車で揺られていた。
『お帰りなさいませ、リーズ殿下、キース殿下。』
二人が王族の住居スペースへ帰ると、使用人達が出迎えた。
「…アレス。」
「メーティス、行きましょうか。」
少し疲れを滲ませながら、2人は無事に終わった事を安心していた。
双子転生!~王位押し付け物語~ 春花 @K6da2hj5
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