渋谷のある店のカウンターで男女が語らっている短編です。
作中で大きな事件事故が起こるわけではありません。でも、ときめくようなドラマはあります。
この二人の物語はここで終わります。しかし、語り手の彼の物語はまだこれから始まるところです。
渋谷の派手な印象の中、彼の世界は私にはなぜかセピア色に感じられて、2016年と書かれているのに、かつてもこんな「イマドキの若者」がいたんだろうな、と思わせられます。
つまり、青春です。
青臭いです。
だがそれがいい。
渋谷の街はいつも「イマドキの若者」の青春の舞台になってきたんだな、などと思いました。
どうぞ、お幸せに!