第12話 おっぱい( ゚∀゚)o彡゜
さて、体育祭も数日後に迫ったわけだが、もちろんそれでも毎日通常授業なわけで、体育も体育祭とは関係なくテニスをやっている。そして今日は数日ぶりに西園寺が登校してきて、また決勝で争うことになった。
結果としては負け。揺れ乳もさることながら、やはりテニスの腕は確かで、その乳が揺れる度に強烈な打球を入れられる。お互いにペアが未経験者なので、実質シングルスのような状況であったのだが、それでも今回は完璧に叩きのめされた。
「はあ~~~っ」
教室に戻ってきて、盛大に溜め息をつく。女に負けるなんて一生の恥!県大会の一歩手前まで行った実績を持つこの俺が負けるなど!
「あら、悔しがってますの?」
いつの間に帰ってきていたのか、背後に西園寺が立っていて、タオルで滴る汗を優雅に拭いていた。
「まー、そんなもんだ」
俺は「うん」と言うのも嫌なので、適当に答えて着替えを始める。
「ふぅん?」
西園寺は意味深にニヤリと笑う。なんだか掴み所のないやつだ。俺が着替え終わったちょうどその時、西園寺はゆっくりと白Tシャツを脱いだ。黒い下着に包まれた大きな胸が揺れながら眼前に現れた。――いかんいかん。見ればそりゃ変な気分になるに決まっている、見なけりゃいいんだ、見なけりゃ。
「あら、恥ずかしいのかしら?」
目を逸らし方が分かりやすかったのか、西園寺が下着姿で近付いてくる。いや、例え気付いても近付いてくるのはおかしくないか?
「何々~?大岩くん、おっぱい好きなの~?」
俺が西園寺に迫られていると、近くで着替えていた近藤も興味を示して近付いてきた。例によって上下下着姿だ。近藤に至っては胸を両手で真ん中に寄せて「おっぱいでっかいでしょ~?」なんてやっている。西園寺と近藤が左右に迫り、目のやり場がなくなってしまった。どっちを向いても巨乳!まっすぐ前を向いていても視界の端にそのでかい胸が映りこんでくる!
「どうしたの?二人とも」
この声は坂下だ。助けてくれ委員長!
「大岩くんがおっぱい好きだっていうから見せてあげてるの~」
ちょ……変なことを吹き込むんじゃない!委員長!風紀をこれ以上乱さないためにも、今ここでビシッと言ってやってくれ!
「え、そうなの?ちょっと意外かも。私のも見せてあげよっか」
「本当に違うから!もう既に着替え終わってるのにわざわざもう一度脱ごうとしなくていいから!ていうか全員早く服を着ろ!」
はあ、久し振りにこんな大声出したな……。一応、三人衆は俺からは離れたものの、クスクスとこちらをちらちら見て笑っているようだ。くそぅ、懲りてないなあいつら。しかも、西園寺と近藤はまだいいとしても、まさか委員長まで参加してくるとは。本当に女子ってやつは分からない。
はあ~、と深~く長~い溜め息をつくと、いつも通り、薄い白髪の現代文の先生が入ってきた。
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