第16話そぉい!!
本日の一品:クロソイの魚汁
クロソイは鰓綿鱗を取り除く
オリーブオイルでにんにくを炒め大蒜をにおいがうつった時にクロソイを加える。
クロソイに焦げ目がついたら水を加えて煮込む。その時ブーケガルニがあれば加えておき水が沸騰したらブーケガルニを取り除く。
ある程度煮えたったら、トマトに玉ねぎなどの野菜を加えて柔らかくなるまで煮込む。最後にサフランを加えて色付けする。
ブイイヤベースではないかという声があるが、それはマルセーユの意気込みに応じることができないからその名は名乗ることはしない。
これは私のくだらない美学であるからこれを作った諸君はブイヤベースだと嘯くがよい。どうせ、それを食べる者は理解することなく豚のように食べるのだから。
クロソイの汁には味噌を加えたりするとさらに美味だがこれは味噌汁じゃないのと言われるのを恐れて言わないこととする。
ガーリックトーストとかよく合う。
汁の一かけらすら残さないようにするのが礼儀だ。
本文
投げ捨てたりはしません。
ソイ、クロソイは小さいのが良く入荷する。
アクアパッチャ等に美味だと思うのだがそこまで手の込んだものを作るのは諸賢の手間になるから普通に煮つけでもよろしかろう。
これはメバルの類であるから、煮魚で食べるのが良い。焼き魚でも良いが出汁のうまみと汁を啜ったり汁を飯にかけたりする楽しみが捨てがたいので煮魚を推す。勿論異論は認める、そういう諸賢は堂々と意見を言うのが良い。出来ればレシピを入れてくれると私の舌と胃袋が喜ぶ。誰か挑戦状の一つでも叩き付けてくれないものだろうか?序に作ってくれたものを私に持ち寄ってくれるととてもうれしいものだが。
ソイという名がつくのはメバルの類なので意外と安く手に入るのだが下魚なのか単価は安く扱いは悪い。
それでも安いから鰓綿鱗を抜いておけば適当に売れてくれるのである。勿論おいしい食べ方を知らない客が多く私が説明すればためしにと言ってくれる食材である、そういう意味ではだましやすいのであるが騙すつもりはない私は美味しい食べ方を教えるのである。
それをしたら食の語り部が騙り部になってしまう。それでなくとも私は詐欺師みたいな言われ方をするから汚名返上といかないと・・・・・・・・・
私の案内はそれなりに癖があるようだ。
それでなくとも私の評価は腕ではなくて舌で売り込むなどといわれるのに。
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