第12話大サバのブランチ
本日の一品:塩サバ
サバを二枚卸にする。おろしてあるサバを購入するのも一つの手。
血をよく洗い流して水気を切る。結構店売りのサバだと血を洗い流していないところも見受けられるので歯ブラシなどで優しく洗うとよい。
洗ったら水気をよく切って、塩をまぶす。
結構強くまぶして後から塩をはらい落とすのも一法、塩水(濃度4%)位に半時ほど漬け込むのも一つの手。どちらが良いかは魚の量と使う塩の量を考えて・・・・・・・・・量が多い場合は塩水が良いかも、その時は塩をさらに強めにしておかないと魚から出る水で薄まってしまう。
ある程度漬けこんで水気と塩(まぶした場合のみ)を切ったら、ざるかなんかに開けて風乾する。時間は三十分から半日程度(これは好みで)これ以上干すとカラカラになってしまう。
後は焼いて食らうなり煮て食らうなり・・・・・・・・焼いてからサンドイッチも捨てがたい。
焼き立てを大根おろしとともにかきこんで!
豪快に食べるのが一番うまい。
あと、食べきれないならば冷凍保存ができるので小分けにしてから冷凍庫に入れておくのもよい。ただし匂いがすごいのでお気をつけて。
本文
別にどこぞのテレビ番組っぽくするつもりはない。
大きなサバが手に入る。長崎のとある港で上がったものである。一尾1000円、下手なイナダ位の大きさでその値段で手に入るのは貴重である。鮮度も上々、酢で〆てもよい。もちろんしめ鯖大丈夫と客に勧めるわけにはいかないが。
その理由を言うと笑い話としてしか聞こえないが軽く記しておく。
某スーパーで鮮度が良い朝獲れのサバが手に入ったのだが、職人某が鮮度の良いサバだからしめ鯖にしてもいいよと勧めたんだそうな。客達も職人某が腕も目利きも良い者と知っているものだからどんどん売れていく。
ここまではよくある街角の光景、どこかの店でみられるのだろう。
数日後、店に苦情が来る。
「お宅で買ったサバをしめ鯖にして食べたらあたった!どうしてくれるのだ!」と
慌てて店長以下売り場責任者に職人某、本部のバイヤー(仕入担当)がぞろぞろと見舞い兼謝罪に向かうのである。まぁ、平謝りで治療費とかを払ってその件が収まったのだが(それでも6ケタの金が流れたそうで)お客様も事を大事にするつもりはないのだし、誠意ある態度で対応してくれたものだから
「次から気を付けてよね!」
と・・・・・・・・・・
ここまではよくある話、しかし職人某がほかにサバで当たったという苦情がないから・・・・・・・・・
「あのサバで当たるなんて・・・・塩が足りなかったのかな?」
とぼやくと
「塩って?」
客の疑問。
「お客さんしめ鯖の作り方知ってますか?」
「酢でつけて〆るだけでしょう?」
略
その後職人某に主催しめ鯖の作り方講座が客の前で繰り広げられるのであった。そりゃ当たるよな、うんうん・・・・・・・・・・とこの一件を聞かされてしめ鯖用と絶対に勧めるなとくぎを刺された私は深く納得したものである。まるで日曜昼に時々行われる素人さんに料理を作らせる番組を連想してしまったのは別の話。
その話をしてしめ鯖用には勧めていないのですよと説明すると別のお客様がすごく常識のない人間を見た顔をして納得する。これが100人中98人位(私の主観)残り二人のうち一人は『知らない人がいる前提でしめ鯖の作り方から説明しなさいよ。』と迫るし、残りの一人は『えっ!そうやって作るの?』と・・・・・・・・・・怖ぇ!
世の中には生サバの刺身とかゴマサバ(これは九州地方独特のサバの刺身料理)とかあるから間違いではないのだが・・・・・・・・
サバの刺身は旨いよなぁ・・・・・それは判る。だけど、人には怖くて勧められないな。
話がそれた、サバを手に入れた私は(勿論酒代が嵩んでいる私は従業員価格で)半身はしめ鯖用に塩にして残りは焼いて食べようかと・・・・・・・・・
嬉々としてサバをさばいている私を見て(ダジャレではない)店の社員たちはこれは美味なのだろうと判断するのである。私の反応で商品の品質を判断するな、目利きを覚えろと頭が痛くなるのは仕方がないことだろう。頭が痛いのは決して二日酔いではないので間違えなく。
サバの塩をした時間を記したサバの切り身を土産に私は帰途に・・・・・・
家に着くなりまずはサバの塩を落として、半身は酢にしておく。米酢がない・・・・・・・・バルサミコ酢にりんご酢、香醋・・・・・・・・調合すし酢・・・・・・この中ではりんご酢か・・・・・・・・・
サバの切り身の焼いたのはとてもとても美味しゅうございました。身が大きいから大味かなと思ったりしたのだがしっかりと脂がのって、塩も効いているし・・・・・・・・・じゅわじゅわと言っている脂がなんとも美味美味。焼いているときにすり寄ってくる猫やら姪っ子やらを押しのけて一人サバを完食するのであった。
次の日は休みだったので一升瓶を取り出してしめ鯖を・・・・・・・・・・
ちょっと微妙。
りんご酢だと酢の効きが悪いのかな?
普通に生で食べたほうが良かったかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます