本当の恐怖は上にある

波風カフカ

第1話

俺はついさっきまで、友人と関東最強と、言われる心霊スポットに行ってきた。

だが特に、霊的現象は何も起きなかった。まぁ起きたら起きたで、困るのだが。

友人に別れを告げ、家に帰った。独り暮らしなので、帰るのが少し怖い。


俺は家に着き、今、シャワーを浴びている最中だ。

そして、体を適当にシャワーで流し、汗を流した。

そして、今、髪を洗っている。

え………

マズイ…マズイ…凄い視線を感じる。断言出来る。確実に誰かが、俺を見ている。


俺は得体の知れない恐怖を感じた。

俺は急いで、髪に付着している泡を、落とすため、髪をむしる様に、洗った。

え…

髪の毛が抜けたのか…

俺は、泡を落とす為、目を擦り、目を開けてみた。

手のひらを開けてみると…とてつもなく長い髪の毛を俺は持っていた。

俺の髪の毛はこんなに長くない…

あぁ……終わった……


俺は自分とは思えない速さで、泡を落とした。

俺は目を瞑ったまま、記憶と感覚を頼りに、震える体を無理矢理動かし、

裸のまま、自室のベットの中に、逃げるように潜り込んだ。


俺はとても怖かったが、恐怖より、好奇心が勝り、ベットから、顔を出して、

目を開けた。すると…

5~6cmと言う超至近距離に、ショートヘアーで、目と舌が無い、少女が此方を、

覗く様に見て、顔を上下に振りながら、高い声で笑っていた…


少女「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」


俺は人生で初めて気絶した。


次の日俺は、即お祓いに行った。


霊媒師「あらー。『貴方に』憑いてますねー。オカッパ頭の女の子が。かなり危険な霊なので、直ぐに、お祓いを始めますね。」


そして、霊媒師はお経を唱え始めた。

そして、数分が経ち、お祓いは、終わった。


霊媒師「貴方の守護霊は、人一倍弱いから、あんまり、心霊スポットなんて、行っちゃだめよ?」


俺は礼を言って帰った。


やっと普通の生活に戻れる。

俺は、帰って、直ぐに、シャワーを浴びた。

そして、髪の毛を洗っている最中だ…

視線だ…誰かが、俺を見ている…

さらに、別の異変を感じた。

髪の毛だ…目を擦り、手のひらを開け、目を開いた。あの時同様、長い髪の毛だ…

俺は長い髪の毛を持っている…


あ…………………


俺は気付いてはいけない事に気付いてしまった。

今日お祓いしに行ったのは、ショートカットの少女。

こんなに髪の毛は、長くない。では、別の…

俺はふと、上を向いてみた。

ソコには…

顔がぐちゃぐちゃに潰れた、髪の長い女が、天井に、へばり付いていた。


女「ンボォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」


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本当の恐怖は上にある 波風カフカ @Namikazekafuka

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