THE JUSTICE
柳
第0話 プロローグ
この暗闇に飲み込まれそうだった。
ビルの屋上、星明かりがなかったが街はそれとは無関係に輝いていた。
風がやさしく吹く。そのやさしさが逆に薄気味悪さを感じさせた。
目の前にはよく知る男が立っていた。
近未来的な見た目で闇に紛れ込む様な
鎧の隙間からぼんやりと出る光のおかげで
その姿を見ると全身が震える。
ー 怖い 恐ろしい 逃げたい ー
この三つの感情が
相手も自分のことをよく知っている。
余裕なのだろうか、
無理やり呼吸を整え、集中した。
先に仕掛ける…!
勢いよく飛び出した。
鎧の性能で一瞬で何mも前へ出る。
だが相手も同じタイミングで飛び出てくる。
右腕を振りかぶり相手の
相手も同じ動きをしてくる。
嫌な音がして二人とも吹き飛ぶ。
もろに屋上の床に叩きつけられ腰に激痛が走った。床がめり込む。
痛がっている暇はない。
すかさず立ち上がり前を見る、がいない。
気づくころには左に回り込まれていた。
右蹴りがくる。前に飛び込んで
ギリギリで
隙だらけになった脇腹に相手の拳が入った。
また嫌な音がした。
鎧 兼パワースーツを着ているが、相手も同じものを着ている。ダメージはかなりカットされているはずなのだが、それでも痛い…
だが負けるわけにはいかない!
崩れた体勢で右の拳で攻撃を加える。
再び弾け合う。
何度も何度も殴り合った。
激しい金属音と今にも火を噴きそうな機械音がこの眠らない街に響き渡り、その度に痛みが走った。
体にも心にも…
その
遠くでヘリコプターの音が聞こえる…
その一瞬の
だが自分も反応し、
左から蹴りを入れようとする。
ー どちらが速いか ー
気がつくとそこには見知らぬ天井があった。
THE JUSTICE 柳 @freiheit0921
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- N岡異世界ファンタジーとSF、コメディー、そして文芸紛いの短編などを書きます。読むのはもっぱらミステリです。
- バンブー目標:完成と準備 雑誌の編集者を目指していたけど諦め、通勤電車の中で小説を書くしがないサラリーマン。 火曜水曜は仕事が休みなので家事育児でネット上にあまりいません。 思考促迫状態の為、勝手に浮かぶシナリオを編集して放出し続けています。 基本的に男性受けの良い疑心暗鬼にさせる哲学的なSFサスペンスものの暗い作品を書いております。 たまにコメディで可愛い女の子を書き明るい内容の作品も書いております。 D&DやSWのような王道ファンタジーも好きで書きます。能力者バトルも好きで書きます。 恋愛系も挑戦中。 [読者として趣味にあう作品(必ずこれを作品に落とし込む訳では無い)] 哲学や雑学を題材にしている。 鬱展開。 熱い展開。 バッドエンド。 [作品に関して] バンブー作品の目次を作ったのでどうぞ!↓ https://kakuyomu.jp/works/16818093081309227394 [★の評価基準] 話の展開を重視して読んでいます。 ★の数は結構気分によるので気にしないでください。面白くないとそもそも点数を付けないので低くても落ち込まないで。 作品の緩急が少ないと眠くなるので、WEB小説特有の安定感は苦手。 私が「天才か⁉」って思った作品は「★★★+タイトルに★」の四つ星にします。 レビューが付いていない作品への評価方法を若干変えました↓ https://kakuyomu.jp/users/bamboo/news/16818093081358335352 [エッセイ・創作論・二次創作] いろいろ書いてます。 小説より人気まで言われるぐらい好評なので良かったらどうぞ。 二次創作はTRPG作品を公開。 sw2.0or2.5対応でシナリオも無料で公開してます。コレクションに詳細が記載されていますのでどうぞ。 [サポーター限定近況ノート] サポーター限定近況ノートもそれなりに力を入れているのでどうぞギフトを入れてご覧ください。 ●限定近況ノート一URL↓ https://kakuyomu.jp/works/16818093081309227394/episodes/16818093081309873007
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