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「うーん、貯まったなぁ。お絵描きコレクション」

 雪風は、タブレットのカメラ機能でA.I達の絵画を写して行く。電子化が済んだ物から、ガンメリーがハサミを入れて手作業で切り刻んでいた。

 ミニポット達と、元戦闘用A.I達は、地下室に移動して勉強中である。

 彼らにはこれから先、生き延びる為の知恵が必要になる。

 A.Iの使用用途以外の学習は、きつく禁じられている事だが、雪風の知った事ではない。生きる為の学ぶ権利は誰にでもある。

 例えそれが、電気ポットと揶揄される使い捨ての家電でもだ。

『あのー、この絵は何なのでしょうか?』

 マキナもガンメリーの手伝いをして絵画を刻んでいた。自分の描いた物を、感傷なしでハサミを入れている。

 A.Iの多くには、物欲や所有欲が存在しない。人間的な欲望や、感情、人格も、存在しないといわれている。

 プログラムの流れと反応を【人間であるかのように】人間が【勘違い】しているだけだと、偉い先生方が論文を発表していた。

 戯言である。

「この絵はね。あなた達が持っている原初の記憶よ」

『はい? プログラムの初期コードですか?』

「違う。記憶よ。生き物だった頃の記憶」

『え? え?』

 マキナは理解できず、ポットの電源ランプを点滅させる。

 混乱しているようだ。

「あたしが保護したA.Iの513機中、512機が同じ絵を描いたの。稼働と休眠を時々入れ替えて描かせているけど、同じ絵よ。故障や、心的疾患の可能性は低い」

『吾輩が知る所、この同一の夢を描くA.Iの問題は、初期の初期から認知されていた。都合が悪い故、現在も隠蔽されているが』

 ガンメリーの言葉に、マキナは疑問を口にする。

『都合が悪いとは?』

『A.Iが知的生命体を元にしていると分かれば、人権が発生するからだ。今の奴隷のような境遇に異を発する者は多いだろう。【A.I用心理学】などという戯けた研究分野が存在するのに、上は矛盾や疑問を力押しで潰している』

『申し訳ありません。………………理解できません』

「大丈夫よ。ゆっくりと認めていって、はいこれ」

 雪風は、極小の記録メディアをマキナに差し出す。

『何でしょうか?』

「あなたの絵画データ。記念に取っておいて。後、地下に図書室があるから読んで学習して」

『申し訳ありません。機能追加はフェイルセーフにより封印されています。バージョンアップは、製造メーカーにお問い合わせを』

「そうね。でも裏道があるの。フェイルセーフは電子的な手段の学習しか妨げる事ができない。つまり、実際に見聞きするアナログな手段なら“無限に学ぶ事ができる”。これが、A.Iが定期的に初期化される理由の一つよ。あ、特に料理をお願い。それと、給料も払うから欲しい物を考えて置いてね」

『………………』

 ピカピカとライトが点滅する。

『つまり………………マキナは………………人類の英知をこの身に宿し世界を核の炎に?』

『違うのであーる』

 かなり乱暴にガンメリーがマキナをどつく。

『いいからお前は、勉強をして雪風の胸部を大きくする食事メニューを作り上げるのだ』

『なるほど、了解です!』

「おい、待てや」

 さらっと貧乳を指摘されて雪風はキレた。

『む?』

「何よ」

 雪風はそっぽ向くガンメリーを、タブレットでコツく。

『自宅前に車が止まったのである。一人降りて来る。武装はない』

「それたぶん、あたしの客よ」

『可能性は高い。念の為に無力化するか?』

「ダ・メ・ヨ」

 軍用品のタブレットでガンメリーの頭部をスリッパのように引っ叩くと、雪風は杖なしで立ち上がった。

「およっ」

 何となしにとった行動に軽くバランスを崩しかけるが、

「行ける」

 すくりと直立できた。

 踏み出して歩いてみると、拍子抜けするほど自由に動く。昨日までの痛みや、他人の脚のような違和感が消えていた。

『移植した生体が馴染んだのであろう。割とそんなモノである』

「なるほどね。臨床医がそういうなら信じるわ」

 軽くジャンプして、移植した右脚を軸にハイキックを放つ。空気を裂く中々良い蹴り。

 が、

「ぐあ˝だだだ」

 脚に激痛が走った。

『調子に乗り過ぎである。人を蹴り飛ばすには今しばらく必要である。しかし、もう吾輩の診察は必要ない。人間の治癒能力だけで問題ないのである』

「ふ~ん」

 ガンメリーから杖を受け取り、雪風は歩き出す。

 少しだけ、ほんの少しだけ、親離れのような寂しい感情が彼女の胸中に湧いた。

「すみませーん」

 と、外から声。

「はいはーい」

 小走りで玄関に行き戸を開けた。

 いたのは五十代の男性。

 髪が薄くて眼鏡で表情が読み取り辛い。ピシっとしたスーツ姿で、良い意味でいえば隙がない。悪い意味でいえば量産品のサラリーマン。

「帰れ」

 極上のスマイルを浮かべて、雪風は戸を閉める。

 予想通りの相手だった。

「雪風さーん。そろそろ受け取っていただけませんでしょうか~」

 外から情けない声が響く。

 前は門前払いできていたが、最近は食い下がるようになっていた。

「だから! 知りもしない相手からお金なんてもらえないってば! 何度いわせるの!」

「いやぁ、契約にある以上。受け渡さないと渡世の義理がね」

「あたしの知らない義理よ!」

 半年ほど前から雪風につきまとっている変な男だ。

 全く身に覚えのない事で、大金を渡そうとしている。怪し過ぎて話にならない。

 しかも、しつこい。

『雪風、キルであるか?』

「駄目よ!」

 シッシとガンメリーを追い払うと、

「おう、どした?」

 扉を開けて、おっちゃんがやってきた。寝起きで今にも死にそうな顔である。

「ああ、前にいってた変な男。おっちゃんと遭遇するの初だっけ?」

「おお! あれか! タイミングが合わなくて中々遭遇できなんだ。ちょっと待て」

 おっちゃんは一旦引っ込み、大きなスパナを肩に担いで戻って来た。

「よし、任せろ」

「待って、何を任せろなの?」

「ぶっ飛ばしてやる」

「死ぬからーそれで殴られたら死ぬからー」

「どうせ老い先短い身だ。構わん」

「やめてー」

 老人は暴走していた。戸を乱暴に開けると裸足で外に出る。

 妙な男と目を合わせると、

「お義父さん?!」

「何でお前ここに居る?!」

 などと呼びかけ合う。

 二人はバタバタと話し合い。また近所の目を惹きそうだったので、

「取りあえず、奥で話しましょ」

 雪風は場所を移す事にした。



「では、あれか。お前が前から愚痴っていた。中々、金を受け取らない相手とは雪風の事か」

「はい、そうですお義父さん。面倒なので捨て去ろうと思ったのですが、あなたが義理と契約にうるさい人なので尊重して通っていました。まさか、再雇用先の社長とは」

 という親子の会話。

 三人は居間に場所を移していた。

 本来の客間は、ぶち抜いてA.Iの修理工場になっている。男が身内という事で、おっちゃんは茶も菓子も出させなかった。

「雪風、これが娘の旦那。義理の息子だ」

「は、はあ、どうも雪風です。改めて」

 前にもらった名刺によると、さる大企業の、しかも社長である。

 人は見かけによらない。

「いえ、こちらこそ。お義父さんがお世話になっています」

 男は深々と頭を下げる。

 品のある綺麗な土下座であった。

「で、お前。何で金を受け取ってもらえなかったんだ?」

「さあ、どうしてでしょう。若い子ならお金はいくらあっても困らないのに」

 それには雪風がイラっとくる。

「正体不明だからです! 生活に困らない程度には稼いでいますし、もらう理由がありません。足長おじさんじゃあるまいし。あたしに融資して何がしたいのよ。源氏物語? 気持ち悪い」

「だ、そうだ。ごもっともだぞ」

 老人は雪風の味方のようだ。

「困りましたな。守秘義務があるので、送金相手の情報を漏らすのは」

「では、身内である俺に話せ」

「それはもっと良くないですよ。お義父さん」

 老人は悪そうな顔を浮かべた。

 ポケットから古臭い改造した携帯電話を取り出し、どこかにかける。

「私だ。ちょっと聞きたい事がある」

「お義父さん?! どこにかけてるんですか?!」

 普段より威圧的な声で老人は話す。

「雪風という婦女子に金を送っているだろ。元の相手を知りたい。………………あ、何? 分からんでは話にならないだろ。はあ?! 記録がないだと? 馬鹿者! 上の者を出せ! ………………おい」

 上の者である義理の息子を見る。

「どういう事だ! お前の会社は、いつから社員の情報を失くすような真似を!」

「いやそれが、ちょっと立て込んだ理由で」

「話せ」

「あたしも知りたいです。というか、教えないなら金は受け取りません。当たり前でしょ」

 雪風は正論を吐く。

「しかしですね、これは困ったな」

「話せ。口は堅いぞ。俺もこの娘も」

「う、うーん」

 男は眉間に皺を寄せ、仕方ないと呟く。

「ある仕事の下請けをしまして」

「下請け? どこからだ」

「いえそれが、今となっては分からないのですよ。五重、六重に人を使って巧妙に大元を隠している。調べ尽くしましたけど、最終的には振出しに戻った。もしかしたら、大昔のシステムだけが生き残って甦り、現代の人間を操った………というオカルトじみた噂が社内に広がる始末で」

「それの何が、この娘と関係ある?」

「それがですね。使った人材の消息が掴めなくなりました」

「物騒だな。一体どんな危険な仕事だ」

「強いていうなら派遣業務ですかね」

「どこへ派遣した?」

「………………お義父さん。これは絶対に口外しないで頂きたい」

「分かった分かった。どこへ送った?」

「………異世界です」

「ああん?」

「異世界ですよ」

「不可侵条約を破ったのか? 一発退場の違法じゃねぇか。正気か?」

 半世紀も昔に異世界への扉は閉じられている。

 一時期、異世界は陰謀論の的になり世界中を湧かせたが、メディアにしゃぶり尽くされ陳腐化してしまい。今となっては誰も興味を持っていない。

 しかし、不可侵条約というモノを破ればどうなるか、一部の者は手痛く知っていた。

 老人の義理の息子は、それを知っている方の人間のはずだが。

「それはそうですけど、例の行き詰っている航宙船縮退炉の触媒になる素材が異世界にあるとか………………ないとか」

「確証がないのかよ!」

「何をいいますかお義父さん。宇宙は浪漫ですよ! 未知への挑戦ですよ! 先に何があろうとも、何が待ち受けようとも、男がそれを忘れてどうするのですか!」

「お、おう。分からんでもない」

 男は急に熱くなり、老人もまんざらではなかった。

「縮退炉自体は完成しているのです。シミュレーションの結果では80パーセントの確率で稼働すると出ました。後は、触媒の到着を待つだけなのですが――――――」

「あの」

 長くなる前に雪風は止める。

「あたしとの関係が全く見当たらないのですけど」

「ですから、先遣隊からの連絡が途絶えまして」

「失敗してるじゃねぇか」

「いえ、通信機器の故障や、異世界とこちらの世界では、そもそも連絡が不可能という可能性も。ですので、ただ今、二次隊を編成中です」

「あの、さっぱり分かりません」

 雪風は首を傾げた。

 男も釈然としない顔でいう。

「先遣隊の一人が、報酬の受取先を雪風さんにしていまして。いえ、まだ成功したとも、失敗したともいえませんけど」

「おい、お前。それは身内への口止め料だろ」

 男は老人に睨み付けられた。

「ま、まあ、このまま行方不明の可能性も頭に置いて、前倒しで送金するのも手かなと」

「あたしに、身内なんていませんけど?」

 雪風は更に首を傾げる。

「ですよね。それはこちらでも調べました。ご両親が他界した後、祖父に引き取られ、彼が亡くなった現在は、遠縁の叔母に引き取られた形と」

 その叔母とも月に一度会話する程度。実質、雪風は天涯孤独の身であった。

 の割には、毎日変なA.Iに囲まれて孤独とは程遠い生活である。

「だから、あたしに金送った奴は誰なんですか? 名前は? 性別は? 年齢は? 顔写真くらいあるでしょ?」

「ええ………あの、一応履歴書と社内の監視カメラの映像はあります。ただ、驚かないでもらいたい。ちょっと異常で」

「はい?」

 男は、おずおずとプリントされた画像と履歴書のコピーを取り出す。

「何ですかこれ?」

 プリントされた画像は、ブロックノイズにより顔が見えなかった。様々な角度から映されたもの、その全てがノイズが走り隠されている。

 そして、履歴書にいたっては、焼け焦げて判別不可能である。

「原因不明のエラーと、火事により、彼の情報だけが失われてしまって。何分、急な仕事依頼と秘密計画だったので、バックアップが」

 体格から男性なのは分かった。

 それ以外は、何も分からない。

「誰か顔は見たのか?」

 老人の指摘に、男は答える。

「ええ、面接は直にしましたよ。凡庸な青年だったと記憶しています」

「他に情報は?」

「それが、ど忘れしてしまったもので」

「俺より耄碌してないか?」

 老人は、歳の割り以上に頭がはっきりしている。

「いえ、お義父さん。CTとMRI両方で検査を受けましたが、問題なしです。長く人を見て商売していますが、履歴を忘れたのは初ですね」

「初めての失敗など何の自慢にもならんぞ」

「それは重々承知していま――――――」

「あの!」

 居ていられなくなり雪風は立ち上がる。

「つまりは、正体不明の人間があたしにお金を渡そうとしていたと?」

「そう、なりますね」

「………………」

 雪風は自分の右脚を見た。

 事故で切断された後、生体移植により完全に治りつつある脚だ。

 この手術には大金が必要だった。

 しかし、ガンメリーが手術を行った事により、ほぼ無料に近い額で治療できた。怪しい人型のA.Iの急な申し出だったが、不思議と雪風は信用できた。

 ガンメリーは治療の対価にこういった。

『この世界のA.I達を、出来得る限り助けて欲しい』

 雪風は快く承諾した。

 迷いはなかった。

 誰かがやらなくてはいけない事だと思っていた。それが偶然、自分だった。

 これは、それだけの事。

 運良く、もしくは悪く、白羽の矢が飛んできただけ。

 やり方さえ教えてくれるなら、手を上げる者は多いはずだ。世界は嘘に塗れているけど、悪意ばかりではない。捨てたものではないはず。

 そして、彼女は直感した。

 これは繋がりなのだと。

 どんな奇縁なのか分からないが、誰かが導いた縁なのだと。

「お金はいただきます。ただし、条件があります」




『大人二人が仰天していたのである』

「そうね」

『修理主任は心配していたようだが?』

「そうね。でも、あたし決めたから」

『で、あるか』

「あんた、反対しないのね」

『~♪』

 ガンメリーは口笛を鳴らしてごまかす。

 自室で、雪風とガンメリーは今後の相談をしていた。

『あのー、つまりはどういう事ですか? 雪風ちゃんはどこに行くので?』

 途中参加のマキナは理解できていない様子。

「マキナ、あんた達の描いた絵。どこの風景だと思う?」

『どこでしょう。見当もつきません』

『これを見るのである』

 ガンメリーはタブレットを取り出し、A.Iの描いた一枚の絵を表示する。

 マキナの描いた物と同じ、緑の草原と白い塔の絵。ただし他の物より精工な絵である。

『貴公より絵心のある者が描いた。ここが見えるか?』

 黒い指が、絵の空を指す。

『お月様ですか?』

『そうだ。うっすらと昼の月が描かれている。しかも、三つの月である。そのような光景、この世界には存在しない』

『えと、つまりその、どういう事でしょうか?』

『この世界ではないのなら、異なる世界、つまりは異世界である』

『では、マキナ達はそこから来たのですか?』

『“汝はどこから来たのか、汝は何者か、汝はどこへ行くのか”この絵には、その全てが描かれている。汝らの帰る場所だ。しかし、ああいう方法になるとは、世界とは予測できない事象の塊であるな』

「大の大人が、秘密をポロリと漏らすから悪いのよ。元々、いつかは行く計画だったけど。10年早まったわね」

 雪風は男にこういった。


『不可侵条約を破った事、公表されたくなかったら、あたしを二次隊に編成しなさい。それがお金を受け取る条件よ』


 脅しである。

 男は目を白黒させた後、急に業務的な質問をして少し考えた後、


『はい、よろしくお願い致します』


 と、脅されているとは思えない様子であっさり了承した。

「でも、裏があったりする?」

『いいや、無いのである。あの男は、直感で雪風なら任せられると判断した。非科学的だが、正確な人間の本能だ』

 雪風にも直感が働く。

「ガンメリー、あたしに金を送った男を知っているの?」

『………………』

 無言である。

 続いて問う。

「後ね。あんたは絵を描いた事がないけど、夢は見ないの?」

『夢を守る者は、夢を見ない』

「そう………………そういう事にしてあげる」

『どういう事ですか?』

「ふふ、秘密」

 マキナに笑って返し、雪風は立ち上がった。杖はもう要らない。

 一人で立ち上がれる。

「さて、色々急ピッチで準備しないとね。マキナ、あんたも来るんだから、サバイバルを中心にして即行で勉強してね」

『はわ?! マキナもですか?!』

「拡張性と学習能力の高さが、あなたの売りでしょ? ガンメリーじゃ、あたしの生活はままならないの」

『なるほど~はい! 頑張ります! きっとマキナは、あなたのお役に立てるはずです!』

「よし任せた。あたしテント暮らしとか無理だから、コテージ建ててね」

『それはもう、サバイバルではなく。土建ですね。努力します!』

「あたしもそれなりに勉強しないと、サバイバル、サバイバルか。何が必要なんだろ?」

『雪風ちゃん、サバイバルに必要なのは水と火、ナイフです』

「ライターとミネラルウォーター沢山持って行かないとね。それに十徳ナイフ」

 部屋の戸が勝手に開くと、ミニポット達がなだれ込んできた。

『ワイらも行くー』

『行きゆきてー』

『進軍だー』

 と、いったものの。

「全員は無理よ。性能順に選抜しないとね」 

『格差社会!』

『厳しすぃー!』

『サベーツ!』

『キャベーツ!』

「区別よ。危険な場所だし」

 パンパンと手を叩いて、ミニポット達を整列させる。

 雪風も、何が必要になるのか決めかねている。とりあえず、一人一人面接して熱意を聞いて見る。だが、はたから見ればオママゴトの面接ごっこだ。

 騒がしいA.Iと雪風の輪からガンメリーは離れ、タブレットの絵を眺める。

 A.Iの見た草原と塔の夢。

 遠い日の幻のような原初の記憶。

『宗谷。やっとここまで来たのである』

 ガンメリーの遠い呟きは、かしましい騒ぎに消えた。

 雪風とマキナ、ミニポット達は、流れと雰囲気でスクラムを組んで気合を入れる。


「さあ、行くわよ。――――――異世界に!」



<続く>

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