<第四章:妄執のネオミア> 【03】


【03】


 獣の匂いを辿り、狼の群れが駆ける。

 忌血の匂い。吸血鬼と同じ呪いの匂い。それは本来、エンドガードが戦う相手ではない。合縁奇縁、今は仇敵だ。

 吸血鬼を封印した者達が、吸血鬼の敵を敵とする。しかも彼らを従える最後のエンドガードは、吸血鬼の血を飲んだ異邦人。

 何と皮肉で、血沸き肉躍る戦いか。

 風をまとい庭園に出る。

 ガラスの花が咲く死の園に。

 凶月の女神が、獣に首を掴まれていた。獣の腕にしたら細枝のような首。

 へし折る瞬間より、僕らの方が速かった。

 大鎌の一撃でバーフルの右腕を切断する。切り飛ばしたのは肘から先、お返しだ。飛んだ腕は狼がキャッチして咀嚼する。返す刃で、バーフルを大きく引き離せた。

「………そなた」

 ご婦人の前に狼と共に立つ。

「魂を穢したかッ、ソーヤ!」

「獣が穢れを語るな」

 バーフルがメイスを振るう。片腕だというのに動きに全く鈍りがない。

「馬鹿だな、あんた」

 僕は、片手でメイスを止めた。

 力で止めたのではない。吸血鬼になって身体能力は格段に上がったが、だからといってこんな真似は出来ない。

 これは簡単なトリックだ。

「な、に?」

 バーフルの膂力でも、メイスはビクともしない。

「僕はエンドガードだ。あんたがそう認めた瞬間からな」

 今の僕は、仮初めの生者である事から、白い狼を従える事が出来る。

 狼は消え去らない。

 例え、骨になっても、

「戻って来い!」

 応じ、メイスが砕けた。状況が理解できなかったバーフルは、更に大きく退く。

 散らばった骨は雪の飛沫として舞い。雪は白い狼と成る。

 八匹の狼が戻って来た。

 バーフルに鎌の刃を向ける。心底扱い辛い得物。当たり前も当たり前、これは武器ではない。刈り取る為の農耕器具に過ぎない。

 一人では不利、だが群れならば有利。

 白い狼達が前に出る。

 どれも大きい狼達だ。体格はバーフルと同じ、違うのは二足か四足の違い。

「今一度、俺を敵とするか。エンドガードッッ!」

 鮮血が爆ぜ、バーフルに新しい右腕が生える。

 その手が、腰に挿していたザモングラスの剣を手にする。

「何度でも戦ってやる。あんたが滅びるまでな!」

 異形の姿である男は、人らしい剣を構える。

 人の姿である僕は、異形の者を従え、異形の武器を構える。

「やって見ろ! 吸血鬼風情が!」

 吼えるバーフルに、狼達も吼える。

 交差する死線に血が飛沫、肉が爆ぜた。


 かつてエリュシオンは、エンドガードを数で追い詰めた。

 そうせざるを得なかった。

 エンドガードの一兵は、エリュシオンの騎士20人分の強さ。一人一人が英雄と誇っていい勇士である。

 エリュシオンにも英雄はいた。しかし、エリュシオンはエンドガードに英雄をぶつけなかった。

 理由は簡単な事。エンドガードは強すぎた。英雄が負ける恐れがあった。象徴である者が敗れれば、最強の人類国家という面目が立たなくなる。

 何と情けない理由か。

 そう、

 かつてエリュシオンは、エンドガードを数で追い詰めた。

 なら今の状況は、500年ぶりの意趣返しか。

 次々と狼達がバーフルに襲いかかる。たった一人残ったエリュシオンの外征軍に。

 バーフルは肉を喰われ、骨を砕かれ、揉みくちゃになりながらも強固な抵抗をする。

 凄惨な姿で、普通なら憐れみの一つでも浮かべるのだろう。

 僕はバーフルの死角を取り、背を大鎌で切り裂く。背骨が見えるほどの深手、知った事かとバーフルは反撃してくる。

 狼の群れに隠れ、剣の射程から離れる。ただ無慈悲に確実に削って殺すのみ。戦士の誇りは、狼と吸血鬼には存在しない。

 紛れ、隙を突き、六度の深手を負わせる。

 それでも剣線に揺るぎはない。数の不利を物ともせず、かつてのエンドガードのようにバーフルは戦う。

 剣の一振りで狼を三頭両断して、返す刃ではその倍を殺す。

 剣だけではなく。素手の殴打でも狼を殺す。喰らい付かれたのなら、喰らい付き返し。爪で裂かれたのなら、爪で裂き返す。蹴りに膝に肘、全身を使って狼を殺す。

 バーフルは笑っていた。

 悲願を今、果たしているかのように。万感を胸に笑いながら戦っている。

 構わず、その両脚を大鎌で切り裂いた。派手な血の噴水、確かに骨を断った。バーフルの両膝が結晶の花を潰す。すかさず、狼は両肩に喰らい付き骨を砕く。

 四肢の自由は奪った。

 これで決める。

 殺す。

 全身のリミッターを外す。エンジンのような心音が耳まで響く。高速に廻る血液が細胞を活性化させた。異常な筋力に細い血管が破裂して血の霧が噴き出る。締め付けられた骨が砕け、次の瞬間には前より強固に再生した。

 殺意が隅々まで行き渡る。

 助走をつける。

 歯を噛み締める。

 大鎌を構える。

 意思の通じた狼が一斉に退く。

 触れる万象全てを切断する鬼神の一撃。

 僕は大鎌を振り抜いた。狙ったのは首。切り落としたはずだ。感覚的に殺ったと確信する。

 それは幻視だった。

 慣れない吸血鬼の体に感覚のズレが生じていた。

 音は遅れてやって来る。金属とも陶器とも違う。歪な破砕音。

 大鎌の刃は獣面の半分を切り裂くと、噛み砕かれ破砕されていた。刹那に迫る断頭の刃を牙で受け止めるとは、どんな神技だ。

 ま、

 それでも詰みだ。

 軽くなった長柄を槍のように構える。石突が、僕の意思を汲んで歪んだ尖りを形成した。

 突き刺す。

 今度は確実に急所を貫いた。柄を掻き回し、抉った心臓に止めを刺す。分厚いゴムのような感触が、貫かれても暴れるように脈を打つ。

「ごっ」

 バーフルは、空に向かって一際大きく吐血した。

 トップハットが血で濡れる。マントからは煙が上がる。竜の血が、忌血を熱で拒絶しているのだろうか。

「終わりだ」

 最後は、狼に任せた。

 僕が幕を引くべきではない。

 柄を手放し退くと、エンドガードが殺到する。血を、肉を、骨を、ハラワタを、こいつの全てを喰らい尽す為に。


 かつて、一人の騎士がいた。

 英雄の影となり、栄光を譲る為に戦う騎士が。

 彼の手腕は見事だった。

 英雄と遜色がないエンドガードを見事に追い詰めた。

 意思を通じ合った今だから分かる。数でエンドガードは倒せない。数以外の手段が必要だ。それは、英雄以上の武勇なのか、それとも、生涯口を閉ざすような悪行なのか。

 結果は後の通り、たった一人の騎士に、英雄の集団である終の戦士達は追い詰められた。

 ただ、そこまでが影の騎士の限界だった。

 最後の最後に、エリュシオンの軍勢は雪に埋もれ、エンドガードは狼になった。

 最強を謳う国家は、全てを歴史から消したのだろう。騎士は全てを失った。

 残ったのは、妄執。

 彷徨い歩く獣の騎士。


「あんたは強かった。それだけは覚えておいてやる」

 狼達が獣を喰らう。

 背を向け、僕はご婦人に近づいた。少し前までの倦怠や優美さが失せて、腰を抜かしてへたり込んでいる。

 良い気味だと思うのは、僕が支配されていない証拠か。

「おい。終わったぞ」

「何をいっているの? 悪夢はこんな程度では終わらないわよ」

 何? 

 という疑問と同時、横目に狼が吹っ飛ぶのが見える。振り向いた先に黒い霧があった。

 霧? 違う。これは雪だ。黒い雪の飛沫。そこから何かが形取ろうとしている。

「城の最上部、王の間に行きなさい」

「どういう事だ?」

「早くなさい!」

 ご婦人が凄い剣幕で叫ぶ。

 狼の一匹が背に乗れと伏せる。跨り、ご婦人に手を伸ばした。

「大丈夫よ。また後で会いましょう」

「は?」

 僕の手を取らなかった。

 狼が地面を蹴る。

 かつて共に駆けた巨馬よりも速い。背後では、黒雪に飲まれる狼とご婦人が見えた。

 下手をすると振り落とされる速度。首の皮を掴んで必死に掴まる。狼は僕を乗せて、城の回廊を目まぐるしく進む。強風に片目を閉じて耐えた。

 幾度か角を曲がり長い通路を進むと、長い階段を駆け上がる。

 辿り着いたのは、王の間。

 狼は力尽きたように雪に還り、僕は跪いた。

 レムリアよりも圧倒的に豪華で、アシュタリアよりも荘厳で歴史を感じさせる造り。劇場の幕のような長く赤いカーテンが吊るされ、天井には輝石で作られたステンドグラス。壁、床には緻密なレリーフが彫られている。

 広いドーム状の空間には、何かの物語が詰まっていた。

 天井には、輝く山々と獣の姿をした巨人の姿。

 右の壁には、エルフとドワーフが巨人と戦う姿。

 左の壁には、エルフがヒームに麦穂を授ける姿。

 奥の壁には、王冠を被ったヒームが巨人を倒す姿。

 床には、王冠のヒームが獣になる姿と、剣を立てる八人の子供と一人の女の姿。

 そして中心には、玉座が一つあった。

 この場に不釣り合いな異形の椅子。肘掛と背もたれが頭蓋骨で作られている事から、他の手足らしい骨も、全て人骨で組まれた椅子なのだろう。

 悪趣味な玉座には、王冠を被った死体が座っている。

 ミイラのように枯れた死体だ。

「どういう事だ?」

 王らしきミイラは、心臓を剣で突き刺されていた。そしてもう一体。恐らくは、剣を刺したであろう騎士の死体も傍に転がっている。

 吸血鬼が灰になって死ぬ姿を見た。この王冠の主がネオミアの王なら、こんな姿で殺されてはいない。

 それに、この騎士は何なのだ? 劣化しているが意匠からしてエリュシオンの騎士鎧。朽ちかけの剣は、ザモングラスの剣とよく似ている。加えて、ボロボロになった灰色のマントはバーフルと似た代物。

「ここで何をしろと?」

 死体の前で途方に暮れる。が、長々と考える時間は僕にはない。

 獣の絶叫が聞こえた。

 すぐ傍で。

 咆哮の衝撃で空気が震える。今しがた通って来た入り口が粉砕され、そこから巨大な獣が現れた。

 夜を練ったような黒い長毛。10メートル大で、人が這うような四足歩行。鋭く太い手足の爪。獣頭は狼そのもの。長い尻尾は曖昧に霞み、所々黒い雪の飛沫を生み出す。

 明確な殺意が僕個人に向けられる。

 忌血の獣に反応できなかった。

 今までは察知できたはずなのに、目の前にしても、これが本当にそこに有る実感が湧かない。

 咄嗟に突き刺さった剣を手にしようとする。

 遅かった。獣の大きな手が僕を掴む方が速い。

「ぐがッッ」

 一握りで、骨という骨が砕けて体中の穴から血を噴き出した。

 獣は、僕を振り上げて壁に投げつける。偶然にもレリーフの王の部分に叩き付けられた。

 流石、吸血鬼の体といっていい。普通の人間なら原形も残らないが、生きている。再生して、次の戦闘に備えようとしている。

 しかし、爪が牙がない。

 この場に唯一ある剣は、獣の傍だ。潜って手にするのは危険な賭け。そもそも、あんな朽ちかけの剣で獣と戦えるわけがない。

 ならば、

「アガチオンッッ!」

 魔剣を呼ぶ。唯一声の届く奇跡を叫ぶ。

 猛烈な勢いで獣が迫る。

 避けようにも、まだ歩く程度しか再生できていない。磨り潰されたら、死ぬな。

 間に合わない、と。諦めの混ざった達観。目を閉じると獣の地鳴りを体で感じた。

 いや、それだけではない。

 足音に混じって、ガン、ガン、ガン、と振動が響く。

「最短ルートか」

 床が突き砕いてアガチオンが飛び出して来た。獣の右腕を貫き、伸ばした僕の手に収まる。

 耳をつんざく獣の悲鳴。痛みというより、怒りの声。証拠に、腕の傷は瞬時に再生する。

 今まで戦った獣の中で、こんな再生を見せた者はいない。

 こいつは、本当に忌血の獣なのか?

 観察すれば観察するほど輪郭が曖昧になって行く。かつて見た獣と似てはいるが、ただの影のようにも見える。

 殺せるのか?

 否、迷うな。

 成すべきを成せ。

 血塗れた両手で魔剣の刃を持つ。切っ先を胸に向けた。

「頼むぞ」

 突き刺す。心臓を掠め刃が胸を貫く。

 以前、神媒の巫女の血により魔剣の封印を解いた。あれには魔法的な技術とマスターコードのような紋様が利用された。僕に魔法の儀礼を行う技術はない。だから、量で無理矢理こじ開ける。僕に流れる吸血鬼の血に、凶月の女神の血に、どれほどの力があるのかは未知数だが、試す価値だけはある。

 願い、請う。

 ここまで文句の一つもいわず付き合ってくれた剣だ。マキナや、イゾラ、雪風と並ぶ相棒といってもいい。

 頼むから、

「目覚めろ!」

 魔剣は応えた。

 剣が胸から勝手に引き出る。魔剣は、黒い放電をまとった。吸血鬼の腕力でも支えきれない重さとなり、次の瞬間には羽毛の軽さとなる。

 獣が迫り、僕は真っ正面から迎え撃つ。

 魔剣の一振りは獣を両断した。返す刃で十字に刻む。魔剣の破断は壁と天井まで達し、描かれた物語を破壊する。

 落ちて来た瓦礫と輝石が獣に降り注いだ。

 分かりきっている。

 この程度では終わらない事を。

「ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

 吼えながら再生する。

 再生しながら襲いかかって来る。

 最早、獣の姿ですらない。黒い吹雪の魔獣。解放された魔剣の一振りで、散らす事はできるが滅ぼす事ができない。

 間違いない。これは不滅の化け物だ。

 しかし、理由なき不滅はない。理由なき不滅なら僕の抵抗は無意味になる。

 ご婦人が僕をここに来させた理由と、獣が必死に僕を襲う理由を。

 ………………必死に?

 こいつは、憎しみだけで僕を追って来たのか? 考えろ。深くは考えなくていい。そんな時間はない。単純な思い付きを繋げろ。

 今取れる可能性を、

「なんだ、一つじゃないか」

 答えなんてモノは、いつだってシンプルなのかもしれない。

 アガチオンを掲げる。

 大上段の構えだ。

 魔剣の放電は治まりつつあった。次の一振りで覚醒は納まり眠りが始まる。この一振りに渾身の力と、ありったけの魂を込める。

 踏み込みから、最後の破断を放つ。

 両断された魔獣が散り、再び蘇るわずかな間に。飛び込んだ。

 短い距離が、速いはずの吸血鬼の足でも遠い。魔獣の再生は一際速く。僕を叩き潰そうと両腕が振るわれる。

 刹那。

 白い狼が魔獣に襲いかかった。

 天井や壁が壊され、王の間にも雪が入り込んでいた。エンドガードの狼も、今の魔獣相手では頼りなく儚い存在。爪の一振りで雪と散り、雪も黒い雪に飲まれ消えて行く。

 微かな抵抗だった。

 それでも、十分な時間だ。僕は十分に間を詰めた。

 玉座の朽ちた剣を引き抜き、騎士に突き刺した。

 心臓に刃を受け、騎士のミイラが声もなき悲鳴を上げる。

 代わりに魔獣が大きな悲鳴を上げた。

「長い眠りだったな」

 心臓を抉ると剣は跡形もなく砕ける。魔獣の爪先が前髪を撫でる瞬間、魔剣で騎士の首を刎ねた。停止した魔獣の首が、一拍の後に落ちる。

 断末魔は長く尾を引き、消え去る瞬間には狼の遠吠えに変わる。

 黒い雪が、白い雪に変わり塵と消える。

 ただ消えて行くのは、魔獣の残滓だけではない。一陣の風が吹き、瓦礫が雪に変わって行く。城が吹雪に飲まれて消えて行く。知らぬ間に足場も雪原に変わっていた。

 世界全てが白い猛吹雪に埋め尽くされて行く。

 雪に覆われた何もない世界。

 どこか作り物じみて、映画の中にいるような感覚。

 吹き荒れる風音すら聞こえない。

 寒さも感じない偽りの雪風の中から、黒いドレスの女が、眠ったマリアを抱えて現れる。

「良くやったわ。長き悪夢は祓われた。我が仇敵の魂も、望む場所に帰って行っただろう」

 マリアを受け取る。

 ご婦人の遠く後ろには、今しがたいたはずのネオミアの居城。そこに帰る吸血鬼達の後ろ姿があった。中にはトトもいた。

「あんた達は?」

「妾は、青鱗公が目覚めるまで城を守り続ける」

「竜は、いつ目覚めるんだ? 目覚めたら大陸を焼くのか?」

「ふふ、どうかしらね」

 蠱惑的な笑い。でもどこか、悲しい少女の姿が見える。

「寝起きが悪ければそうするかもよ」

 どこからか、ご婦人は刀と剣を取り出す。

 装備を返してもらうと『もう一つ』とご婦人はある物を取り出す。

「この世界では処分できない悪夢の欠片よ。でも、そちらの世界では何かの役に立つかも知れないわ」

 牙だった。恐らくは、バーフルの魔獣の牙。

 二つ目の牙を手に入れ、ポケットにしまう。いやこれが一つ目の牙なのか?

「そなたに流れた妾の血も、目覚めと共に幻と消えよう。所詮………全ては夢の中」

「どういう事だ? ここは一体―――――」

 僕の疑問を遮り、鐘の音が響いた。驚くほど傍で響く。

 吹雪が濃くなり、ご婦人の姿が見えなくなった。

 白く何もない世界。

「さらばだ。異邦の冒険者。貴公も帰るべき場所に帰るのだ。妄執に囚われ、帰り道を忘れないよう気を付けて」

 静かで疲れた男性の声がした。吹雪の向こう側から、微かにシルエットが見える。

 ご婦人と、隣に立つ王冠を付けた人の姿。

 それを見た一瞬、視界は暗転してうるさいほど鐘の音が耳に響く。

 意識を保てない。

 眠るより深い闇に落ちる。

 そして、目覚めは―――――

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