Bouken No Tabi

@Miyaya

第1話(Asuto1) 勇者の息子

 それは、突然の出来事である。勇者が消えた。たった一人の妻と、12歳の子供をおいて.....


 ファンファーレと共に、城の門が開き、橋が下りる。そして兵とともに少年が城の中に案内される。案内された場所は、大臣室であった。兵が「ここで待て」と言うもので、しばらく待つと、大臣と、案内した兵が来た。大臣が一礼し着席すると、とある昔話をしはじめた。

 「昔、この地に4人の勇者がおった。それは今までの歴史が記されている歴史書に書かれている。....お前には誰も言っておらんと思うが、お前はその勇者の一人の子供なのだ」、そこまで大臣が言うと、僕は『父が?』と考え、少しにやけ顔になってしまった。だけどひとつ質問があった。「父は3年もこの国にいないのですが、父はどこにいってしまったのでしょうか」、そう言うと、大臣は悩んだように答える。「君の親父さんは確かに勇者。だが、3年前、この国から16桟(16km)離れたところで、大蛇がいると国民が騒ぎ出してな、そこに向かったのは4人ではなく、1人の勇者だけだった。」そこまで聴くと頭の中で、15歳までの記憶中で父親が仕事に行ったきり帰ってこなくなった事、仕事に行った日の1週間後、母親が1日泣いていたこと。頭の中で考え付いたことは、紛れもなく12歳の頃の出来事だった。つまり、父が死んだ?考えたくもない、大臣は死んだとは一言も言っていないが、大臣は想像していることが検討ついたらしく、「多分、お主が考えていること、それは、死亡したということじゃ、ちがうかね?」僕は小さくうなずいた。「やはりの、歴史家が記した伝説には、こう記してある。」『我が国、何者かの侵略来し、炎に抱かれ、1人の勇者現しき没するかな.』僕はその勇者が本当に私の父なのかが不思議に思い、「父ですか,」と聞く。だが、返事はなかった。ただ、大臣はこう言う。「その勇者が実際に亡くなったか、知ってるといえば嘘になる。だが、3年前を少し経った後、大蛇の目撃情報が少なくなったのだ。」と言う。この話をまとめたら、父ではない可能性が出てきたのであった。「1人の勇者の帰りが遅いから、父が向かった、などではないんですか、」そうすると、扉が開き、国王と兵士2人が入ってきた。自分と大臣は起立し、同時に一礼を交わす。国王が少年の肩に手を乗せ、「大きくなったな」と微笑みながら言う。


 「本題に戻そう。さて、君は先ほど、1人の勇者の帰りが遅いから、父が向かったのではないか、と質問をしたね。その線も我々は2年前に考えたのだ、だが、他の勇者3人は生きていることがわかっている。」その次に大臣が喋る。「この件は、各国が協力しあい、草原や山などを探した。だが、参加しなかった国があった。それは...」大臣と国王の目が合ったとき、息を合わせて国の名前を言う。


              『アルボスディアス』


国王が用意した巻物を、読んでみた。”一番の戦力持ちは、アルボス・ディアス・レボルナー・ディスティニー国皇陛下と魔法学者などが開発した、魔獣だろう......."

「我々はこの犯人、もとい大蛇を召還したのは、アルボス国で間違いないと判断している。根拠としては、アルボスの隣の国を凶暴な動物で滅ぼしたということを逃げてきた人々から聞いたから、真実であろう。」僕の目は、確かに怒りを思わせる目をしていた.........。

 ひとまず家に帰宅して、母親と一緒に飯を食べる。母も呼び出されたことの理由は察したらしく、今日は早く寝かした。そして翌朝、何故か目覚めたくもない、父は何をしているのだろう、本当に無事なのだろうか、せめて居場所さえ分かれば。父は大蛇を倒したのだろうか、もしくはアルボス国が大蛇を引っ込めたのだろうか。会いたい。会いたいのに、今すぐにでも会いに行きたい、でも生きているのだろうか。それとも、母とは別々に暮らしているのだろうか。「......この世界のどこかにはいるんだよね。.........許さない、人の命を守ろうとしていた父を邪魔するとか.....人の命を粗末にするアルボスも......もちろん、僕をこんなに心配させて、帰ってきたら飛び掛ってやるんだから。」そう考えながら、少しずつ起き上がった。とりあえず、アルボスに行って3年前なにをしていたのか、父のことを知っているのかを教えてもらわなければ。


 「つまり、アルボスに行く、そういうことなのですか、やめておいたほうがよかろうと思います、主戦力である魔獣を召還されたら、一発で逝ってしまいます。まあ、他戦力はわが国には負けておりますがの。」大臣が言う。国王は、「行くのなら、その分の費用をカバーしよう、辛く生きてきたのに、さらに辛くさせては遺憾に感じるからな。」実際は、迷っていた。いまさら探しに行っても、僕のことをどうみているのか、また助けに来ないこと怒っているのか。でも、帰る道はいつでも同じ、3年も留守にするということは、何か大きな原因.....「やっぱり......」口から言葉あ漏れ出す。「やっぱり大蛇によって倒されてしまったのでしょうか.....」昨日と同じことを聞き続ける。本当は理由を知っているのではないかと思って。でも、答えは同じ。

「我々も出来る限りのことはした、だが、お前の父はまだ見つからぬ、時間を与えよう、1週間の内にアルボスへ向かうのかを考えたまえ。こちらもこちらで準備をしておこう。では、また後日。」そう言葉にすると、兵が外まで案内し、門を閉じた。

 「大丈夫でしょうか、あの少年に託して。」「勇者の子どもだ、伝説の剣を授け、伝説の装備を探し、主犯を倒すだろう。」「しかし.....」「大臣がなんと言おうと結果は変わらん、アルボスの他の教団の目撃情報を探すことぐらいできるだろう。私は拝見したいのだ、勇者の子ども、孫は、どれだけの力を発揮するのかを。」


 数日の期間が過ぎた。詳しく言えば5日だ。相当悩んだ、草原の木の下で、空を見上げながら。あれから母は何の反応も示さなくなった。いわば無視をされることがある。そして、母に相談もできず、逆に母が遠のいていくのではないかと、不安を抱く。いつのまにか母と向き合うこともできなくなると自分が勝手に思っていた。ただ、結論からすれば僕は行く。家族が今も生きてる、可能性があるのなら、絶対に行くと思う。落ち着いた時に国王に話しに行こうと思い、とりあえず今日は、木の下でパンをかじりながら、明日のことを考えて。

 家に帰って、アルボスの事をしらべようと思い、資料を手に取った。資料には帝国地図アルボスと書かれていた。


                      ・・・・アスト編1話 完・・・・

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