天空の孤独感

Lewn(レン)

天空の孤独感

孤独。きっと誰もがいつか体験するであろう、孤独。情報化社会になっている今、人類は一人で孤独を背負っている。そのせいであろう、わたしが今こんな夢を見ているのは。






夢の中で目覚めたわたしは、ふと頭上を見上げた。そこには天空がずっと広がっていた。しかし、何を思ったのか、わたしは目を凝らして、空を見つめた。そう、「何か」があったのだ。そういえば、わたしなら、「smartphone」をもっているはずだ。そう思って手を入れると、やはりsmartphoneが入っていた。情報化社会とは便利なものだ。それには、双眼鏡機能が付いている。それで見えたのは、


孤独という名の柱


だった。全く、双眼鏡でみたものが何かまで瞬時にわかるのだから、大したものだ。





柱は、長く続いている。情報の多さに潰されていくサラリーマン、買い物もネットで済む主婦、smartphoneの使い方が分からないご老人。機械に支配されたこのせかいで、全てが心の奥底で、昔のような希望に満ちた生活を望んでいる。そして、それは「孤独感」に変わっていく。無理もない。近所付き合いも、友達との会話も、社員の会話も、全てネットで済ませているのだから。そんな孤独に耐え、日々を過ごすなんてことは、わたしにはできない。




その柱は、崩壊を始めた。ついに孤独が終わるのかと、誰もが期待した。しかし、その柱の崩壊は、ついに地球までも破壊してしまった。情報化社会によって、深刻なダメージを受けた地球が、ついに消滅したのだ。途端、人々の間を、銀色の物体が駆け抜けた。地球が終わったから、「人間が生きる義務」を奪われたのだろうか。人々は次々に倒れていく。そして、誰もいなくなった無の空間で、わたしは叫んだ。




「地球よ、聞こえますか!わたしが愛した、空、大地、海よ!わたしは、ここにいます!たとえ地球がこんな形になっても、わたしはいきています!人間を、人間を、嫌わないでください!人間とは、あくまでもそういう生物なのです!わたしが愛した地球よ!あなたのおかげで、【孤独】は消え去りました!わたしは生きます!そして今日も明日も人間と、向き合って生きていきます!すこしでも、未来が変わるように!」




未来は、あなたの声で変わります。溝のような世界になる前に、あなたがはじめよう。地球を、人類を守る、第1歩を。




この世界の地球はなくなってしまったけど、あなたの世界の地球はまだあるでしょう?さあ、あなたも、明日への道を、希望への道を、踏み出して。


自分にはできないなんてことはない。信じることで、未来は変わるから。だからずっと永遠に、この世界の地球を、守って行ってほしい。天空に浮かぶ、新しい、「希望」という柱を。


お願い、昨日を嫌っても、世界を嫌っても、明日は嫌わないで。わたしは、あなたを支え続けるから。




守っていこう。




新しい、「希望」という柱を。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

天空の孤独感 Lewn(レン) @setokousuke

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ