漆・捨てる神あれば

 険しい下り坂を半ば滑り落ちるように、仁科と真文は麓まで降りた。足元が危なかしく、とにかく慎重に降りていたため、二人はまともに話をしなかった。

「……先生」

 ようやく平坦な安定感のある地面へ降り立ち、真文から先に声を掛ける。仁科は空の瓶を持って、キョトンとこちらを見た。

「その……お怪我は……」

「あぁ問題ありませんよ。それよりも」

 ふい、とこちらに背を向けて、顔を見せない仁科はそのまま小さく続けた。

「真文さん、怖い思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした」

「あぁ、いえ……私は……」

 その背中になんと返したら良いか、真文は言い淀んだ。

 確かに怖い思いはした。しかし、それ以上にどうにも心は優れずに、悲しくもむず痒く奇妙だ。それを上手く言い表せずに、つい「平気です」と溢す。

 すると、彼はこちらを見ずに嘆息した。その意味を窺い知るのは難しい。先を歩く仁科は、いつもよりなんだか小さく見えてしまう。疲労か、気落ちしているのか。

 真文はもう黙ったまま、彼の後ろを付き従うように歩いた。

「――ん?」

 唐突に、短い気づきの音が降ってくる。足元を見て歩いていた真文も、ふと顔を上げた。

 小さな少年が、辺りを見回し走る姿が目の前に。

「……あれは、光輝くん?」

 なんとはなしに言うと、仁科も「そのようですね」と相槌を打つ。

 光輝は何かを探しているようで目まぐるしい。そんな彼に、真文は小走りに様子を窺った。

「一体どうしたんですか。まさか、一人? えぇと、鳴海さんは……」

 しかし、声を掛ければ光輝は目を剥いて睨み上げてきた。獣のような威嚇。その異様さに、真文は足をぴたりと止めてしまう。うなじから首元がひやりとするようで、彼の機嫌の悪さに物怖じした。

 そんな彼女の肩に、ふわりと広い手のひらが触れる。

「先生……」

 呟くように呼べども、彼は真っ直ぐに光輝を見ていた。そうして、怒りの目を向ける少年の前へと歩み寄る。ひび割れた眼鏡を外し、袖の中へ仕舞うと屈みもせずに光輝を見下ろした。

「山彦様も、君の兄弟もあそこにはいない。山へ入るだけ時間の無駄ですよ」

 その言葉に、光輝は仁科の腹へと力任せに頭をぶつけた。敵意を向け、拳を振り上げる。

 何度も、何度も、何度も。

 仁科は彼の気持ちを受け止めるように、ただ何もせずに立っていた。

「大丈夫。何もしていない。酷いことは起きていない」

 その声音には軽薄さも憂いもなければ冷たさもない。ただ無感情ではあった。

「君はもう、山彦様の側にいなくて良いのです。山彦様あのひとは、もう君を必要とはしていない。君が……」

 仁科は彼の目線まで腰を落とした。

 額から鼻筋にある傷が光輝の目に映り、彼は振るっていた拳を止める。息を飲んで後ずさろうとするも、仁科が彼の手を掴んだ。

「君が、から。その想いを受け取って、山から追い出したんです」

 それが彼を山から追い出した理由――

 真文は目を伏せた。脳裏に、あの小さな頭蓋たちが蘇る。『生きたい』と願っていたあの子供たちの無数の声が。光輝はその子らが託した願いとも言えよう。

 それを思えば、鼻の奥がツンと張る感覚に気づいて洟をすすった。

「だからもう、戻っても居場所はないんです。もう戻れないんです」

 仁科の静かな言葉に、光輝は目を泳がせて首を横へと振った。

 ――嫌だ。人になんか、なりたくない――

 それは、声にならなかった。激しく首を振り、その意を伝えている。

 瞬間、仁科の眉が歪んだ。

「君の声はもう返ったはずですよ」

 それでも彼は首を横に振り続ける。両眼いっぱいに涙を浮かべて。ちがう、としきりに訴えるのだ。

 仁科は息を吸い込んだ。

「自分に、嘘をついては、駄目だ」

 少し強い口調。その言葉に、背後で見守る真文さえも身を竦めてしまう。

「他人を欺くのは良い。しかし、それならば悟られることなく貫くべきだ。意に背くことは愚かです」

 しかし、光輝は頑なに首を横に振り続ける。やがては静かに啜り泣き始めた。膝を地面に落とし、顔をくしゃくしゃにさせる。

 一方、仁科もまた項垂れて苦々しそうに唸った。なんと言えば良いのか、迷いを見せているよう。視線を這わせ、仁科は横に置いていた酒瓶に目を止めた。

「……あぁ、良いものがありました」

 そうして光輝の腕を離し、瓶を取る。

 光輝は涙を流したまま、仁科の行動を目で追いかけていた。そんな彼に、微笑みを向けながら瓶を足元に置いて口を開く。

「ここに、君の声がある」

 鈍い茶色は、雲間から覗く陽に照らされてキラキラと光を放つ。それを両眼に映した少年は、しゃくり上げながらもごくんと唾を飲み込んだ。

「受け取るのは君の義務だ。山彦様からの餞別を無碍には出来ませんよね?」

 その言葉に、光輝は険しい顔つきを向けた。大きく開いた目をゆっくりと左右へ動かし、口をすぼめる。躊躇っているのか、ちらりと真文をも見た。困惑の目はすぐに仁科へと移り、小首を傾げる。

 仁科は瓶の口を掴むと、彼の小さな手に触れさせた。

 その冷たさに身震いするも、光輝は恐る恐る手のひらで受け止める。そして、しっかりと掴んだ。瓶の注ぎ口を握り、仁科を見上げる。まだ疑念が残るような目つきだが、あの荒々しさは欠片もない。

「今度は、自分のためにその声を使うといい」

 仁科は彼の頭に手を置いた。くしゃりと一撫でするとゆっくり立ち上がる。

 それから真文に目を向けた。眉を頼りなく下げて。

「……やはり私は子供が苦手です。真文さん、済みませんが後を頼みますね」

 疲労を隠しもしないよろめいたその声は、気が抜けるのに充分だ。

「はい、先生」

 真文は苦笑し、光輝の肩に手を置く。そして、店の方向へと誘った。


 ***


「それで?」

 ヨビコ山での一連が過ぎ、五日は経過した頃。

 仁科の腰にある鈴の便りにより、慌てて吹山村へ舞い戻ってきた岩蕗の開口一番がそれである。

「鈴では一言『解決』と言ってやがった筈だが。そこんとこ、どうなんだ」

「えーっと、まぁ、相も変わらず彼の声は戻らず……と言うよりも、まだ気持の整理がつかないと言うべきか」

 言葉は穏やかなのだが軽薄そうな響きに、岩蕗は渋面のまま、鳴海の淹れた茶を啜る。そして、湯呑みを置くと頭を掻いた。

「困ったもんだ。お前ならばどうにかなると思っていたのに」

「だから言ったでしょう。私は妖怪の扱いに慣れていても、子供の扱いは異分野ですから、端から無理なんですよ。金輪際、子供関連はお断りです」

「あぁもう、分かったよ。ったく、どうしてこうも捻くれたのか……まだ榛原の方が可愛げがあるよ」

 岩蕗がぼやく。すると、それに対して鳴海が悪戯めいた笑いを上げた。

「いやだねぇ、岩蕗さんったらぁ。あたしのこと可愛いだなんて、照れるじゃないですかぁ」

 色の付いた歓声である。岩蕗は顔を引きつらせ、仁科は吹き出して肩を震わせた。咽るような咳が部屋にひしめく。

「えーっと……それで、ヨビコ山はどうだった?」

 咳払いをして空気を戻す岩蕗。同時に、仁科と鳴海は緩んだ表情を引っ込めた。熱い湯呑みを揉むように握り、息をついて言う。

「あの山には神ではなく、別のものが棲んでいましたよ」

「別の……会えたのか? ヨビコ、じゃなく山彦ってやつに」

 岩蕗の言葉に、仁科と鳴海は僅かに目を瞠った。二人の反応に、岩蕗は口元を緩める。

「いや、なんだ。お前らだけに任せっきりというのも気持ち悪いからな。帰る間際、ヨビコを見たという奴とか小物なんかに話を聞いたんだよ」

 一息をつく。そして、溜息を落としながら、岩蕗は静かに言った。

「見た、という奴らの話がえらく奇妙でな。昔に山へ捨てた自分の子供が見えたんだと。これはもう因果ってやつか……」

「人間ってのは、後ろめたいことがあると悪いものを呼び寄せるものですから。まぁ、自業自得ってやつでしょうよ」

 鳴海が厳しく言い放つ。それには岩蕗も仁科も頷いた。

「あとは、そこらへんの小妖怪が噂していたので、とっ捕まえて聞いた」

「まったく、相変わらずやり方が雑というかなんというか……」

 仁科の皮肉に、岩蕗は自覚があるのか苦笑を交えて後を続ける。

「あぁ。なんでも、山にいれなかったり災いを起こしてたり。厄介な奴だったと聞いた」

「それは羅宇屋の爺も言ってました。どうやら人以外に妖相手にも冷たくって。曰く『痛い目を見せてやりたい』と。ま、今回はそうは上手くいかずだから、羅宇屋は面白くないだろうねぇ」

「うぅむ……妖にもまぁ色々とあるもんだからなぁ……」

「しかし、あの神とやらは話せる相手ではありましたよ」

 二人の会話を収束するかのように、仁科が静かに入る。

「本来ならば分かり合えるんですよ。誠意を持ってきちんと。それを怠るからいけない。通じない。人にしろ妖にしろ、神にしろ……ただ、人は忘れる生き物ですから、この先はもうそういうのも難しいのでしょうね」

 時代の移り変わりで、遠くの地では山を切り開いたり、海を埋め立てたりと地形をも変えようとしている。それを、その地に棲まうものたちはどう見ているのか。

 仁科が言いたいのは恐らくそれだろう。鳴海は腕を組んで鼻を鳴らした。岩蕗も渋面のまま黙りこくっている。

「あぁ、そうだ岩蕗さん。山彦様に捧げてしまった酒、あれ晩酌用だったんですよね。補充、よろしくお願いします」

 場をいとも簡単に壊すのが仁科である。岩蕗は呆れを表す息を吐き出した。

「俺は酒屋じゃないんだが……まぁいい。思っていたよりも話せる相手で幸運と言えるべきか。礼を尽くせど時既に遅し、というのもある。一歩遅けりゃ、死人が出ていたかもしれん」

 再び湯呑みを持ち、岩蕗は唸る。そして、傍らにいる光輝へと目を向けた。

 彼は仁科から授かった瓶を大事そうに抱えて鎮座している。

「取りまとめると、ヨビコ山の神が捨てられた子供を縛り、人間やら妖やらを追い払っていた、ということでいいんだな」

「概ね、そういうことでしょう。ただ、これはもう人が創りし事象というか、勝手が招いた厄というか……」

 やはり、人は勝手な生き物なのだ。

 山彦も人の手によって創られ、捨てられた。子供たちもまた人の勝手で捨てられたもの。境遇はどちらも同じ――忘れられたくなかっただけの存在だ。

「人恋しいあまり、我を忘れた哀れな神。それが山彦の正体です」

 きっぱりと言い切った仁科のその声には、僅かな哀が滲んでいた。

「敬う心を忘れた人間に己の存在を知らしめようとした。それはただ、寂しさゆえのこと。拾った子供たちを育てたのは己が為……それが前提なのでしょうが、人は無条件に生きながらえることは出来ない。そうして幾度となく、生者と死者が混ざり合い、彼らは人を忘れてしまった。己が神だけを愛し、己を捨てた人を憎む――彼だってそう育てられてきたはずです」

 淡々と語る。その表情と口調に先ほどまでの軽薄さは微塵も浮かべていない。

 岩蕗の顔が強張り、鳴海もまたきつく口を結んだ。

「この子は、最後の生き残りなんでしょう。人としての、ね」

 仁科は言葉を続けながらも、光輝の様子をちらりと窺っていた。

 一方の彼は取り乱しはせず、大人しく畳を見つめている。ただ、瓶を抱える手が僅かに強まっていた。瓶の口を握り締めている。

「兄弟たちが生者から死者へと変貌し、人を忘れていく。そのまま同じ道を辿ることに何の疑いもなかった。しかし、自我が芽生えてしまった。その切っ掛けは彼自身にしか知りえないんでしょうが、山彦の怒りを買う何かを行ったから追い出されたんです」

 そうですね? と問うように、仁科は光輝に目配せした。驚いたのか、光輝は目を逸らす。

「しかし、山彦も躊躇いがあった。何せ、それまで可愛がっていた信者こどもですからね」

「例えそうだろうともな、俺は納得しないぞ」

 岩蕗は鼻息荒く、ようやく口を開いた。その反論には、神に対する怒りのようなものが表れている。

「それなら何故、声を奪う必要がある?」

 山彦とは童の姿をした妖怪。

 名の通り、呼びかけて反応を示した者を襲い、食らうと言われている。しかし、実際はただ己が主のために人や妖を襲っていた。

 ヨビコとして生きていたその声は、人の世へ出すには汚れてしまっている。その汚れを取り除き、送り出そうという神の回りくどい――優しさか。

 ヨビコ山から帰った仁科から、鳴海はそう聞いていた。それにはなんだか強引さがある。しかし、それを言いかけると、仁科は素っ気なく呟いたのだ。

 ――そんな希望くらい、神に願ったっていいじゃないですか。

 そうであって欲しい、と。呆れたものの、それを馬鹿にすることは流石に出来なかった。

 思い出し、鳴海は笑みを漏らす。すかさず岩蕗の鋭い目が光った。

「何がおかしい」

「いえ、なんでも」

 慌てて元に居直るも、岩蕗は頭を掻いて面白くなさそうな表情を浮かべていた。

「まぁまぁ。神の教えだろうともこの子は人に対して悪行を働いているんです。いずれにせよ、彼はそのうち己の業に気づくでしょう……そんな彼を、支えられるような人が見つかりましたか?」

 仁科は口元こそ笑みを湛えているのだが、岩蕗を見る目は鋭かった。

 そう言われてしまったら逃げ場がない。岩蕗は鳴海に助け舟を頼もうと見やったが無駄だ。こちらも真剣な眼差しである。

「……しかしな、俺の仕事は危険が伴う。お前らが一番よく知ってる筈だろう?」

「えぇ、まぁ」

 岩蕗の思惑う様子に、仁科は冷たく適当に返す。そんな連れない弟子たちに、岩蕗は顔を顰めた。

「……俺たちは視えなくなれば終いだ。今の俺はもう、ほとんど視えない」

 絞り出すような声。それには恐れが混じっているように見える。仁科は黙ったままだが、何か思うことはあるだろう。

 鳴海は重い空気を掻き消すように、声を上げた。

「――大丈夫ですよ、岩蕗さん」

 そうして、光輝の頭を撫でながら続ける。

「この子はもしかすると貴方のいい相棒になりますよ。それこそ仁よりももっと優れた……ですから、お願いします」

 光輝から岩蕗へと目線を変え、鳴海は小さく頭を下げた。

「彼をどうか見守ってあげてください」

「――お前さんが言うんなら、まぁ……うむ……」

 どうやら根負けしたようだ。岩蕗は大きな溜息を吐き出すと、足を投げ出して天井を見上げる。

「分かった。だからそうかしこまるな。お前がそんな風に言うと調子が狂う」

「何故、私の言うことは駄目なんですかねぇ」

 拗ねた子供のようにむくれる仁科。それを見ずとも、岩蕗は煩そうに返した。

「お前の見た目から内まで全てが気に食わん」

「はぁ……それを言うなら、鳴海これなんてただの登志世ですからね。外見、嘘だらけですよ」

「黙れ」

 素早く一喝する鳴海。その一連の流れに、岩蕗は呆れながらも表情を緩めた。

「――それじゃあ、そろそろ帰るとするか」

 懐中時計を取り出して眉を顰めて、岩蕗は立ち上がった。

「光輝、帰ろう」

 鳴海の差し出す山高帽を受け取り、岩蕗は光輝の頭に手を置いた。瓶を抱えた少年は大きく頷き、満面の笑みを見せる。

「あぁ、ちょっと岩蕗さん、もう一つありました」

 三和土へ降りた彼らを引き止めたのは仁科だった。声を低めて岩蕗の元へ寄る。

「山彦様の歪みは、どうやら誰かの手によるものです。恐らく『人を襲わせる』という行為はそれによるものです」

「ほう」

 マントを羽織りながら相槌を打つ岩蕗。その眉間には深い皺が刻まれている。

「そいつが、誰か分かってると?」

「えぇ、まぁ……山彦曰く、影を纏う男だったと」

 その言葉に、岩蕗の手が止まった。しばらく、言葉を探すように宙を睨んでいる。そして見上げたまま口を開いた。

「仁科、それと榛原も」

 並んで立つ二人を呼ぶ。

。実は、俺もその件で調べている。ここは昔のいざこざを忘れて協力せねばなるまいよ」

 警告の声に、仁科は苦笑を浮かべた。

「その言葉はそっくりお返ししますがね……まぁ、用心はしておきます」

 岩蕗はもう何も返さず、静かにマントを翻す。光輝の背を押すように、猫乃手を後にした。


 ***


「あのぅ……」

 店を出て砂利道に入るとすぐ、待ち構えていたかのように佇んでいた小柄な少女が声をかけてきた。左目を包帯で覆った彼女は、右目だけを覗かせて潤んだ瞳を向けている。足を止めないわけにはいかない。

「光輝くんを、どうか、よろしくお願いします」

 切実な声に、岩蕗は山高帽を目深に被り直した。そして、口元だけを見せて頷く。

「あんたは……あの店に通っているんだな」

「はい。仁科先生にお世話になっております」

「そうか」

 店を振り返り、岩蕗は短い笑みを溢した。

「あいつは性悪だが、まぁ、なんというか……根は腐ってないからな、そこが弱点で……こちらこそ、のことを頼んでいいかい?」

 そんな穏やかな声に、彼女は口を開けて驚いていたが、すぐに笑顔を浮かべた。

「はい!」

「それじゃあ、また」

「えぇ、また……光輝くん、またね」

 光輝は瓶を片手に持ち替え、真文の小袖を引っ張った。

 ――またね――

 音にはならずとも、彼の言葉は真文の目に映る。光輝は照れくさそうにはにかむと岩蕗の後ろを追い駆けた。

 厚い雲間から太陽の光が差し込み、梅雨の終わりと太陽の訪れを告げる。

 重たく暗さを帯びていた山は、柔らかく明るい緑へと色を変え、村から遠ざかる二人をいつまでも見送っていた。


《山彦、了》


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