第1話 再び、その地へ
ここ数年でVRの技術は進歩したもので、
現在では 様々なゲームにおいてVRが使用されるようになった。俺が遊んでいたゲームも一部VR化されたようで、幅広い年代のゲーマーがプレイしていると聞いたことがある。
…Minecraft、と言えばわかりやすいだろうか。皆からはマイクラという愛称で親しまれているゲームなのだが、今回そのマイクラのVR版、しかも最新の、神経から直接情報をやり取りする方式という、少し前の小説で見たようなタイプである。結構な値段だったので購入するか迷ったが、後のことを考えて買ってしまった。
こんなくだらない話はさておき、プレイすることにしよう。
オンラインプレイもできるので、公式サーバーで遊ぶ為に、ipとportを設定。全身が光に包まれ、サーバーへと移動する。開発段階の映像では光に包まれら様子は見られなかったので不審に思ったが、おそらく追加されたのだろうと判断した。
やがて光が薄くなっていくのを見て、サーバーにアクセスできたのだと安心する。
沢山のプレイヤーが生活する美しい街に思いを馳せる。
サーバーに入ったのだと感覚で理解し、目を開けると、明らかに公式サーバーのものではない、植物に覆われた建物の中にいた。
所々天井に穴があき、室内には窓口のようなものや、腐り果てた看板が沢山貼り付けられた掲示板が。
「おーい!誰か居るかー!」と呼びかけてみるものの、 その声が木霊するばかりで、返事が帰ってくることはない。それに明らかに公式サーバーではない。
しかし妙に既視感のある建物だとは思っていたのだが、その疑問は、立てられた看板から薄く微かに読み取れた文字で確信へと変わった。
『よ こそ 道府県 ーバーへ!』
Obsolete Server 京葉 @goisagi1214
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