異世界ファンタジーがテンプレとして熟れるまではそれなりに紆余曲折を経てきたと思います。
3,4年前にWeb小説を読み始めたときはまだ異世界ファンタジーでもテンプレと呼べるまで確立しておらず、いろんなものがありました。
現在は過去にヒットした作品達の世界観、システム、冒頭の流れ、果ては第1章の流れが蓄積されてテンプレと昇華し、(一方でヒットしなかったものは反面教師とされ)小説ツクールみたいにテンプレから要素を摘みとって骨組みとし、各作者独自のものをデコっている感じですね。
で、読者の多数派も完全に新しいものよりパターン化されたものの方が安心して読み始めれるというWin-Winの関係になっていく、と。
一時、「悪役令嬢」ものが流行って次のテンプレになるのかなー、と思いましたが、残念、恋愛ものはファンタジーよりも読者が少なかったのか、一勢力止まりになったみたいです。
作者からの返信
さっき自分のブックマークを見ていたのですが、3年前のなろう作品で中華風のファンタジーが結構ブクマを集めていました。
まだあまりテンプレが固まっていない時期だったからかもしれませんね。
カクヨムも初期はあまり固まっていなかった印象もありますが(それでも異世界系は強かったですが)、1年ほどでなろうと同じ経過をたどったのかもしれません。
最後まで興味深く読ませて頂きました。
これは感想でも、個人の意見でもあるのですが、ここも含めて物語の評価基準が客観的、あるいは機械的になってきていると感じます。
書かれている一次二次線引きも、異世界転生か否かという明確な基準があって、それに脊髄反射しているのではないのか、と常々思っています。
ゲームでも自分で戦略戦術を編み出し攻略するのではなく、ネットで調べ、最善とされる攻略行う。何故ならそれが客観的にみて価値があるから、という印象を持っています。
ですがそれはあくまでコピーであって、オリジナルではなりません。そのコピーがいくら良いものであっても、オリジナルを超えることはかなわず、むしろオリジナル広告になってしまう。それを出版社の方々は考えているのだと思います。
これは単純に「褒められたい」のか「勝ちたい」のかの違いなんだと思います。
テンプレを正しく使い、セオリーを勉強して、規則正しい文章で褒められるのか
あるいは過去も常識も無視して、ぶち壊して、新しい境地を生み出し勝ちたいのか
少なくともここはヨム場所であり同時にカク場所でもあります。
だから褒められたい。褒められるためにテンプレを使う。異世界転生。というのが実情なのかな、と自分なりに考えました。
本来応援メッセージを投稿する場所に長々と自分の考えてを書き捨てて申し訳ありません。ただインスピレーションを受けてしまって、吐き出さずには入られませんでした。
実に面白い意見を読ませて頂きありがとうございました。
続きも楽しみにしています。
作者からの返信
同感です。全員ではないにせよ、どういうものが受けるかを研究し、あたかもゲームを攻略するような感覚で書いている作者もいるのではないかと思います。
テンプレは強いからこそテンプレなのですが、これに従っている限りは予想を超えるものも生まれないので、そろそろ新しい流れが求められているような気もします。
これは言い換えればテンプレなんて嫌だ!的な独自の考え抜いた世界観設定にこだわる、所謂「設定厨」には大チャンスです。
異世界テンプレは必ずしも書き手全員に歓迎されている訳ではなく、一部には辟易されていたり、そもそも「異世界転生テンプレってなんぞ?」と基本からわかっていない書き手も存在します。
アンチの本質は書き手側が「流行っているから」「書籍化なるから」「上位に入るには仕方がない」と異世界転生テンプレを押し付けられ、独自の世界観を封じ込められてきた鬱憤ばらしです。
ですのでこういう「アンチ異世界転生テンプレ」「設定厨」が活躍の機会を得たと私は見ますね。