第7話完
修学旅行が終わって帰り道、川沿いの道を歩いていたツカサは立ち止まって、ツカサの後ろにいるアエルを振り返ってみた。
「私さ、アエルのこと本気で好きみたい。死ぬ前に本当のアエルの気持ちが知りたいな」
大きな、大きなため息をついてアエルは言った。
「・・・・・私は多分あなたのことが好きですよ、ツカサさん」
雪が空からぱらぱらふりだしてきた。微笑むアエルの頬にツカサは手を伸ばした。天使のその柔らかな頬に触れた瞬間、アエルの姿は消えた。
地球が尋常じゃなく振動し始めた。
「アエルはどこへいったの?」
不思議がるツカサの前に、悪魔が現れた。
「人に恋した天使は堕天使となり、消滅するのでございます」
「そっか。じゃぁ、天使を復活させることはできるの?」
「ええ、できますとも。ですがそれにはたくさんの命の代価が必要となります」
「じゃぁあさ、この地球上の命全部とお願い」
「そうすると天使と全面戦争になってしまうのですが」
「うん。がんばって、悪魔さん」
にっこりツカサは微笑んだ。
「あなた俺の名前を覚えていないでしょう」
「うん。難しくて覚えられない」
「ひどいお方ですね。地球上の全部の命を滅ぼすなんて。悪魔のようなお方だ」
「アエルに伝えて、私もアエルのことが好きだって」
「それには対価が・・・」
悪魔が言い終わる前に、地球は崩れ去った。
地球に隕石が降り注ぎ始めた。
まぁ、こうしてゴキブリと共に、地球は滅んだのだった。
復活した天使は悪魔に奪われた少女の魂を巡って、戦いあった。
神様はその様子をお茶を飲みながら見ていました。
新しい世界はどんなにしよう?神様は粘土を手に取りながら、ぼんやりそんなことを考え
天使と悪魔とA女 赤沼たぬき @duhiyutou
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