猫町の珈琲屋さん

作者 櫻井彰斗

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★★★ Excellent!!!

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 香りが伝わってきました。
 港町の潮の香り、猫に顔を埋めたときのお日様のような匂い。丁寧に淹れられた珈琲のかぐわしい香り、トーストが焼き上がる香ばしい匂い。シナモンの甘い香りにガーリックのつんとする匂いまで、まさに文章から「匂い立つ」という表現がぴったり。
 どちらが優位かまるでわからない二人の絶妙な関係も含めて、何から何まで心温まる、そんな素敵な物語でした。

★★★ Excellent!!!

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猫のいる港町。
そこにある森に囲まれたような珈琲専門の喫茶店。
珈琲の飲めない紗凪が出勤前にそこに寄って頼むのはトースト。そこで働く哲太はなんとか彼女に珈琲を飲ませようとするけれど……。

そんな二人のお話はホワホワとずっと読んでいられるような心地よさで進んでいきます。ジレジレと言われればそうかも知れませんが、よくあるジレジレ感とはまた違って、とにかく心地よい。料理の描写もどれも美味しそうで、料理の匂いまで漂ってきそうなそんな感じです。