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@mon_ami

世界の成り立ち

この宇宙には様々な世界があり、世界の数だけ言い伝えられている創造神話がある。

我々が立つ世界もまた然りである。

太古の昔、原初神として初めて誕生したのが”カオス”であった。

カオスは何も無い世界に「光あれ」と叫んだ。その雄叫びは天高く轟き、大きな光となって世界を隅まで照らした。これが後の太陽である。

カオスは次に空間を裂き、天と地を作った。そして天に”チェーロ”を、地に”テラ”を創造し守護神として守るよう命じた。

(今までの天災はこの守護神達の怒りによるものだと言われている)

天地を分けたカオスは次に生命創造の為に、自身の持つ全知全能の力から「知識・力・根絶・秩序」を分け新たな神を作った。

知識を司るコノシェンツァ、力を司るヴィゴーレ、

その後根絶のハデス、最後に秩序のフェデルテだ。

神々はカオスの命令通り生命が生きていくために必要な環境を整えていった。

それによって大地に自然が芽生え、その自然を育てる為に海を作った。

しかし、生命創造の直前でとある神が告げた。「何故我等より知識も力もない生命を創造せねばならぬのか」

告げたのは知識のコノシェンツァであった。彼は知識を司るが故にカオスとは違う独自の考えを抱くようになっていた。神々に欲望が芽生え始めたのだ。

その欲望は徐々に傲慢へと変化し、各々が世界の支配を望み反旗を翻した。


それを許すカオスではない、神々の全面戦争であった。

戦争の最中で雲が出来、太陽を覆って真っ暗な夜が作られてしまった。

カオスは神々に裁きとして雷を落とし、全能の力を奪った。

これが不運にも生命の誕生となったのである。


カオスは神々の醜さに悲しみ、その雫は雨となり大きな月となって夜を照らした。

最後に愛を司るアモーレを創造したカオスは、不可視の世界へと消えていった(不可視の世界について詳しい記述は残っていない)。

地上に落ちた神々はそれぞれの大地に身を置き、繁栄を目指した。


知識を司っていたコノシェンツァは”エルフ”となり、堕とされた際に知識の半分以上を忘却してしまう。しかし進化の過程で遠い所まで聞こえる長い耳とより多くのものを見ることが出来る大きな目を持つようになった。


力を司っていたヴィゴーレは”ドワーフ”となり、強靭な肉体の代償として身体が小さくなった。その力を使い、大地を発掘する鍛冶を得意とする。


根絶を司っていたハデスは”オーク”となり、根絶やしにする為の繁殖力と屈強な肉体の代償として醜悪な容姿と知能が弱くなった。狩りを生業とするため文明はあまり進んではいない。


秩序を司っていたフェデルテはヒューマンとなり、堕とされた代償としてヒューマン同士の秩序が保てず内乱が絶えなかった。しかし内乱の中で目覚ましく技術が発展し、文明が栄えた。



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