エピローグ
「何でこんな見え見えなのに引っ掛かってんのよ!」
「いやー、ヘミリアそんな怒らないで、考えても見てよ。やっと飛べるようになって意気揚々跳び出したらこの出待ちだよ? 無理だって」
「だまらっしゃい! だったらなおさら全部! 目に見えるもの疑って出るのが初心者ってもんでしょうが!」
「だから見えなかったんだってば、そもそも蜘蛛の巣ってそういうものだし」
「えーえー好きなだけ言い訳教えてあげればいいわ。それであたしらみたいに糸濡らして外してあげる救世主が現れるってんならこれ以上便利な呪文はないでしょうねー」
「もうヘミリア、また意地悪いって」
「だまらっしゃい。それよりもあんた、捕まってんのあんたなんだから情けない声で鳴いてないで自分でももがくなりなんなり脱出の努力しなさいよ」
「あーーいー、いーの。じっとしてて、そのままでいーの。変に動いて関節痛めちゃったら飛べなくなっちゃうもん。だからじっとしてーーーあーーーーー、ヘミリアどうしよう」
「何よ」
「来ちゃった。蜘蛛」
「はぁ?」
「ほらほら、騒いでたから振動伝わっちゃったんだね。おっきー」
「じゃないわよ! こんな状況で来られたら全滅じゃないの何とかして!」
「ほらこっちくんなー! おいしくないぞっと!」
「ちょっとエレナ! なんでダイヤモンド投げつけてんのよ!」
「見て見て、綺麗、流れ星みたい」
「だまらっしゃい!」
Mammy The Diamond 負け犬アベンジャー @myoumu
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