第3話 障害について
まず「彼の一切の関与を拒絶する。自分から彼に合わせない。家に行かない。」というスタンスを厳守した。今ままでみたいに親密にはならない、と伝えて自分自身にもそれを課したのである。メッセージが来てもすぐに確認せず何日か放置する。既読はしても返信はしない。何かをしてやる、という提案が来ても「いらない」という。しかし自分の意思は尊重し、連絡したいときはする。しばらくしたら返信も気が向いたらし、たわいのない話をしたりする。
彼だけの世界にならないために、知人を通じて知ったイベントにガンガン参加した。彼への集中が減る。自分の世界が増える。私の心理身体状態は荒れに荒れた後.....最終的に以前より改善した。苦しく辛い時期だったけど支えてくれる友達がいて救われた。
彼に対しては気分屋になった。いつもと違ってストレートを投げ返さない変化球である。相手はいつもの余裕をなくして電話してきたり仕事してるアピールをしてきた。あれだけ執着して好きで愛していたのに、その時にはもう彼に対する恋愛感情は冷めていた。虚しくもあるけれど、振り回されてるのを振り回し返せるようになったら手応えもない。そんなもんなんだろう。彼も諦めて次のカモを狙っているようだ。カモはいくらでも湧いて出てくる。いつものごとくだ。それにももう嫉妬しない。カモはいくらでも出てくるが彼の心を満たしはしない、彼が自分を見つめなおさない限り、カモは所詮カモだ。
私の意思を尊重しない、聞こうともしない彼との良好な関係を気づこうとしたら、こういう距離になった。私が私でいることを主張し、意見を持って行動した時、彼の入る(付け入る)領域はどこにも無くなった。
他の知人も同じ感じかもしれない。みんな彼のことを好きだけれど好きでい続けるためには距離を置くしかなかった。
私もどこかで彼を愛し続けたい気持ちはある。彼のことをある程度理解している自信はある。複雑な家庭、彼の障害、生涯。サインは色々見せてくれた。
こうやってネット上に書けるくらい、心理も勉強した。ただ愛はあるんだけど、いい示し方が見つからない。側にはいられない今の距離感でも彼を愛していることを示すことをどうにかできないだろうか?と余裕のできた私は頭の片隅でたまに考える。
〜障害について思ったこと @masutsuri
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