第2話〜障害について

私の出会った難ケースがADHDかつセオドア・ミロンが分類する中でも多情型(好色的)ナルシストとされる人物である。一見すると話し上手でおしゃれで魅力的、親切な人物なのだが、互いに建設的なコミュニーケーションが困難であったり頻繁に嘘をつく、口のうまさで多くの女性と関係を持つ、享楽的。またこちらを自分の世界観の中で意のままに操ろうとしてくるので、大変に強く影響を受け、私自身を失いかけたこともあった。

本人はそういうつもりがないというのがとても厄介なところで、親密になってくると相手に情を持ってしまい、甘やかしてしまうか諦めてしまって相手の世界に付き合ってしまう。そして自分がどうにか相手を変えてやらなきゃ、気づかせてあげなきゃ、と母親目線で助言するが強く反発を受ける。反社会的・裸の王様で何をいっても耳を貸さない。

結果多くの知人が彼の元を離れていった。私もだいぶ辛くなってしまって今は自分を失わないぶんだけの距離をとって接している。相手は寂しさを感じているし、以前に比べてよそよそしい態度でもあるので決して気分の良いものではないのだが、これからの人生を生きていく上でもまずは自身をしっかり確保しないと自分の人生も、仮にあるとして今より密接な彼との人生もないと思うのである。その、自分を失わないぶんだけの距離というのをどう構築しているか、次の話で説明する。

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