第3話作戦会議

「では、何から手を付けるか」

「世界を滅ぼす作戦ですからね、そんなに方法もないですし」

「そもそもどのような結果を求めているのだ」

「皆さんはいかがですか?」

「そうだな」

「最も望ましいのはすべての消去だな」

「すべて?」

「そうすべてだ」


4人は初めに集まった小屋から場所を変えて薄暗い酒場の個室で話し合っている

この場所は長谷の側近古村が用意した隠れ家だ


「夜空の星々まで消滅させてしまいたい」

そういうのは長谷だ

「そうだな」

「同意だ」

他の者も深くうなずくがしかし

「そのようなことが可能なのでしょうか?」

現実的な話をするのが吉田だ

「吉田殿、提案者たるあなたがそんな気概では困る」

「しかし少々現実離れが過ぎる気がします」

「現実だと?あの方がいなくなってからこの世は現実で亡くなったと語ったのはそなたであろう」

「しかし、」

「もう数十年も前の話だが」

そういって話を始めたのは岸村だ

「王と共に数人で旅に出ていたころの話だ、その頃は王と共に東から西の果てまで飯も食べずに走り回っておった」

「その旅の途中わしらは一人の老人にであった」

「変わった老人で”自分は生まれて900年経っている”と言っておった」

「王はそのころから変わったものが好きで嬉々としてその老人の話を聞き、そのうち家に来いと誘われその老人のうちに邪魔することとなった」

「その老人の部屋はなんとも奇妙な場所で藪の中を進んでいたわれらは入り口も通らずにいつの間にか部屋で椅子に腰かけていた」

「これは奇怪なまじないかもしれぬと王を守るために立ち上がろうとしたわしらにその老人は壁の絵を指さして大きな声でこう言った」

「国を滅ぼすこと歯牙にもかけず、世界滅ぼすこと眼中になく、星滅ぼすことたやすき事、そのものすべてを滅ぼせるもの。」

「しかしそれを欲せず星を作り深く深くに眠りしもの」

「その名をサンスレイ」


「サンスレイ?」

「なんだそれ巨人族か?」

「しらぬ」

「知らぬって」

「その後王以外はその先を覚えていなくてな」

「王はその先を聞いた風であったが教えてはくれなんだ」

「なんでしょうかね?魔物でしょうか?」

「しかしそういった怪物の伝説は結構いっぱいあるぜ?そのたびに勇者が現れて退治されているじゃないか」

「勇者か、、、」

一同その単語を聞いて少し憂鬱になったような間をあけた。

「とにかくワシが思い当たるのはそのくらいじゃな」

「岸村殿の進言じゃ調べてみて損はなかろう」

そういうと長谷は腕を頭後ろに組み天井を見上げた。

「とにかくまずは目標を決めておきますか」

「だからすべて」

「その、すべてを消滅できることが可能かどうかも調査しますが、現状で具体案のあるものも組み入れていただきたい」

「そうですな~」


「まず整理します。まず世界滅亡としての基準は”現在あるすべての国家、集団を壊滅させること”そしてこれがこの作戦のたいてい目標でよろしいですね?」

「まあ最低でもそこだろうな」

「では次に人類滅亡の基準として”人類の殲滅”」

「ふむ」

「あとは惑星滅亡、これの基準は”人類を殲滅かつこの星を破壊しただの隕石のようなものになるほど粉々にする”でよいですな?」

「うむ」

「そして最後にすべての殲滅これは”我々の知っている限りすべてのものの消滅”です」

「質問がある」

「はい菊彦様」

「よく魔術師が亜空間から悪魔などを召喚しているがあの部分も消滅させるのか?」

「その部分は・・・」

「無視でよいのではないか?もしすべて消滅させることができればその亜空間とやらに行くことも、亜空間からこちらに来ることもできまい」

「なるほど」

「決まりましたね。」

「ではこれらの目標の実現方法について確認していきましょう」

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世界滅亡計画実行委員会 @dantuzidou

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