STAGE:18 己の敵を知れ!

 昨日『笑っていいとも!』が終わって丸三年と書きましたが、よくよく考えてみたら自分が店長をしていたゲームショップが閉店したのも丸三年……というか『笑っていいとも!』の最終回と同じ日に閉店していました。

 実は最後の二ヶ月は別の部門に飛ばされていたので、今回調べるまで気がつかなかったです。なんとも不思議な縁ですね。


 で、今回はそのゲームショップが閉店になるまでの話をひとつしようかなと思います。


 ここ十年ほどで街のゲームショップが次々と閉店になっているのは、ゲームファンなら知っていると思います。

 理由は拙作の『ぱらいそ』でも書いているように、大手量販店の脅威、ネット通信販売の台頭、ダウンロード販売の普及、ソーシャルゲームの流行などなど。

 まぁ、一言で言えば、もうその商売スタイルが時代についていけなくなったんですよね。

 残念ですが、それは受け止めなくてはいけない事実。

 その上でどうやってゲームショップを存続させていくかがポイントなのですが、それはどうぞ『ぱらいそ』を読んでみてください(宣伝宣伝♪


 ただ、今でこそ『ぱらいそ』でこうすればいいんじゃないかと結構本気で破天荒なアイデアを提案している僕ですが、店長を任されていた当時はそこまで考えることは出来ませんでした。


 ぶっちゃけ、自分たちの営業を脅かすものは全て敵だと思って、一切見ようとしませんでしたね。


 だからお店の常連客が「最近、『艦これ』を始めた」とか言い出したら「この裏切り者がっ!」って言ってましたし(もちろん冗談めかしてですが、内心は結構本気でした)、「『パズドラ』面白いぞ?」とか言われても「所詮はスマホゲーじゃないか。そんなの本物のゲームの足元にも及ばん」と答えてました。


 まぁ、それでも多くの常連様は従来のゲームも愛してくれて、ソシャゲにハマっても、僕のお店でパッケージソフトも購入してくれていましたが、時代の流れにはどうしても勝てずついに閉店。

 僕も別の部門へと移りましたが、どうにも合わずに退社して、今の会社へと転職しました。


 で、ちょっとゲームとの距離が離れ、かつてほどソシャゲを敵視しなくなった頃、ふと友人が遊んでいるのを見て興味を覚え『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』、通称『スクフェス』をダウンロードしてみました。


 そして遊んでみて、「ああ、これは勝てないわ」と考えを改めましたね。


『スクフェス』はいわゆる音ゲーで、僕もこのジャンルは下手ながらも昔から慣れ親しんでいるものです。

 でも、そんな自分でも『スクフェス』はちょっと衝撃的でした。

 

 何が衝撃的かと言うと、音ゲーって基本的に難しい曲をクリアするには自分が上手くなるしかないのですが、『スクフェス』はキャラを集めることで自分が下手なままでもクリアが出来てしまうんです。


 僕は先も言ったように、音ゲーは好きだけど下手です。

 だから何度挑戦してもクリアできず、結局そのまま興味が遠のいてしまった音ゲーが結構あります。

 でも、『スクフェス』は自分が下手なままでも、キャラさえ揃っていけばそのうちクリア出来る。それは従来の、僕が知っている音ゲーにはない要素であり、僕が不満に思っていた音ゲーの弱点を見事に克服している画期的なシステムでした。


 まぁ、メーカーからすればガチャで集金したいという思惑から生まれたシステムだと思いますが、それでもゲーム性で劣っていると思い込んでいたソシャゲだっただけに、これはショックでしたね。


 おかげでずっとやってますよ、『スクフェス』(ただし、三年目に突入したにもかかわらずいまだ無課金w)。


 思えばゲームショップ店長時代、ソシャゲやその他ライバルを敵視するばかりでその内容をよく知らず戦っていたのは大間違いでした。

 敵だからこそよく知って、そこから自分たちの強みを再認識して強化していくべきだったように思います。


 なお、現在のソシャゲ、そしてネット通販に対抗するに街のゲームショップが取り得る手段を『ぱらいそ~逆襲するゲームショップ!~』にて書いております。気になった方はそちらをどうぞ(またしても宣伝♪

 ただし、相当にファンタジーですけどね(ぁ

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