SNSでハマった女

作者 真白(ましろ)

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★★★ Excellent!!!

ネタバレを含みます。閲覧にはご注意ください。

そう、性格をそれがどうしてかというのが分かるように説明してあって、上手だなと思いました。介護の決心をするところまでの成り行きをもう少し知りたい気がしました。恋の感情の深まりですね。嘘で塗り固めている人の嘘を見破りそれを受け入れる人がいる、というのはしかし、嘘を付く人にとってとても重要な意味を持ちうるんじゃないか、と思いました。もしかしたら、誰もが嘘をどこかでついていて、そこが揺さぶられてくるのかもしれません。

★★ Very Good!!

日本にいようがコートジボワールにいようが、ネットがあればその距離はゼロになる。

車は空を飛ばないし、アンドロイドも存在しないし、ホバーボードも靴紐いらずのナイキシューズも一般化されていない。

そんな期待はずれの21世紀の途中ですが、SNSというツールは間違いなく未来的な産物でしょう。

こうして、見ず知らずの作者さんの物語を気軽に読めるし、レビューだって簡単に送れる。

この時代を素晴らしいと思う。

そんなこんなで本作も、SNSによるコミュニケーションの形を描いております。

海外ではFacebookが主流であり、日本と比べ本名を晒すことに抵抗が少ないからか、Twitter以上に現実・ネットの境界は薄まりつつあるように見えます。


そうすると、本作のように「嘘」が暴かれる事もあるわけで。

それが悪意のないものか否か、どちらにせよ裏切られたように感じても無理はありません。

主人公のことが序盤あまり好きになれなくて、というのも「顔はタイプじゃないし、話も面白くないし……」というくだりが、
受け取り方によっては半ば上から目線にも感じられたからです。

これが作者さんの狙いなのか、言葉の綾でそう見えてしまっただけなのかは不明ですが、
匿名を利用し嘘で固めた虚像に染まっていくと、人は知らず知らず傲慢になっていくものだろうし、むしろ良い演出だと思いました。

しかしそんな主人公も、後半で互いの「本当」を曝け出してからは、正直に「やり遂げられる自信はないし、途中で放り出して捨てるかもしれない」と伝えます。

介護は恐ろしく大変だし、でも必要不可欠なものです。でも、大変だからこそ率先してやろうという人は多くない。

その現状をしっかり受け入れた上で、二人は優しさと脆さで出来た関係を続けることを決める。

最後に明かされる「もう一つの嘘」がまたユニークです。
デジタル社会になっ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

彼女がついた嘘。
その嘘がきっかけで知り合った彼。
彼女は彼とメッセージのやり取りをしているうちに彼に惹かれていき……。

タイトルとあらすじを読んだときにすごく人間的に怖いお話だったらどうしよう、なんて思っていたのですが、いい意味で裏切られました。

嘘から始まる、ちゃんと覚悟が必要な関係。
いい話を読ませていただきました。
まだ読まれていない方はぜひ、読んでみてください。温かなお話です。

★★ Very Good!!

 タイトルと、女性の一人称小説ということで、読みはじめた時は「SNSで気まぐれにやっている女性が何かイタい目をみる話なのかな」と想像しました。
 それこそ軽いノリでの、ちょっとした失敗談、のようなものを。

 主人公はSNSで出会った相手にどんどん心を奪われていきます。さぁいつどんなどんでん返しが来るのか? と思っていたら、予想と違った返され方をされました。
 実際にネット上でありそうな話だけに、読み終えてほっとしました。
 彼女の前途は明るいだけではないのかもしれませんが、きっと大丈夫なのではないかと思わせてくれる、素敵なラストでした。

★★★ Excellent!!!

泣きそうになりました。
多分、こういった状況は綺麗ごとではなく
それ以外の事が大半を占めるんじゃないかと思います。
それでも、そちら側を選んだこと。
相手の家族の「人並みに幸せを感じてほしい」という気持ちが、なんとも泣けました。
二人の未来がずっと幸せのまま続くことを願わずにはいられません。