補足

登場人物紹介(なるべく本編を読んだ後に見て下さい)

※登場人物を思い出せない時などに、ここで確認してください。

※なるべく話のネタバレは避けているつもりです。


──────第一部より──────


ホーク

 盗賊。17歳。黒に近いこげ茶の髪と同色の目。痩せぎすの体型。顔にも全身にも細かい傷痕が多い(治癒魔術は裏通りのモグリの神官崩れに頼むしかなく高かったため)。

 主人公。アスラゲイト帝国辺境の農村出身で、幼い頃にその能力ゆえに村にいられなくなり出奔、レヴァリア王都ハイアレスのスラムに住み着いて盗賊として生活していた。王家の依頼により勇者ジェイナスの一行に加わり、そのジェイナスの死によって逃亡の旅を主導することになる。

 悪党という概念に独自の美学を持っており、それにふさわしい骨太の悪党を気取ろうとしているが、どうにも甘く情に流されがちで、熱くなりやすい。

 武器は短剣一本で、殺しに関しては抵抗がないために街にたむろしているような一般のチンピラよりは強い。しかし、しっかり武装した兵士にはさすがにかなわない…という程度の戦闘力で、体力面でも普通より足が速い程度で割と普通。

 が、本人が“盗賊の祝福”と名付けている謎の特殊能力によって、一発勝負の戦いでは無類の強さを発揮する。

 童貞。酒にはこだわりがある。(17歳でも飲酒年齢なので、ちゃんと酒場で酒を出してもらえる文化圏です)


メイ

 狼人族の少女拳士。13歳。ごわごわの癖の強い銀髪に深紅の目。小さな体格だが良く引き締まっている。胸は直で触ればかろうじてわかる程度の小ささ。

 レヴァリア王国で伝承されている獣人拳法の最強の使い手で、その敏捷性は目にもとまらぬというのが相応しく、拳は岩をも砕き、吹き飛ばす。魔王戦役に向けて数百年もの間、血筋と技術の両面を磨き上げられて完成した一種の人間兵器。

 一対一の接近戦ならジェイナスにも引けを取らない。

 普段は天真爛漫でちょっと生意気、ませた一面も覗かせるが、戦士としての精神制御に長け、敵には一切の容赦をせず文字通り必殺の拳を振るう。狼人族としての種族特性で暗視能力と高い聴覚も持つ。

 まだまだ女性として成熟しているとはいいがたいが、性には興味津々のお年頃。ホークを慕っていて、彼が他の女と仲良くしていると膨れる。


ジェイナス

 レヴァリア王国の誇る勇者。24歳。金髪碧眼のハンサム。ホークよりいくらか背が高く、いわゆる細マッチョ体型。

 ドラゴン退治を七度も成し遂げた当代最強の魔剣使い。

 レヴァリア王家に伝わる最上位魔剣「デイブレイカー」を手に、魔王に挑戦すべく遠征していたが、折れないはずの魔剣が折れたことで戦闘力を大きく失い、魔王の眷属バストンに敗北、殺害される。


リュノ

 高位神官。22歳。水色のロングヘア。目も水色。髪は死体処理の際に切れてボブカット状態。

 レヴァリア王国のパリエス教会支部において最高の治癒魔術の使い手で、その他にも攻撃用含め多彩な魔術を習得し、パーティの魔法関係を一手に担う才媛。その反面、やや潔癖のきらいがあり、ホークのような「悪党」を頭から毛嫌いする一面も持つ。

 ジェイナスと同時に殺害された。


ロータス

 エルフ族の女性不審者。年齢不詳。白い肌に黒髪黒目、全身漆黒の衣装を好んで着る。胸はそこそこ大きく見栄えのいい体型。

 ロムガルド第二王女ファルネリアの「勇者隊」についてきていた手練れの変態。相手を「貴殿」と呼ぶなど古風な言葉遣いをする。異常に気配を隠すのがうまく、暗殺者としての適性が非常に高いが、剣術や格闘術にも長け、魔剣や魔法までオールマイティに使える。本人曰く「護衛官」。狭いところが好き。

 ホークたちの逃亡の旅に加勢するために途中加入する。色々と底知れない女性であり、性にもオープン。緊縛に特にこだわりがある。縛るより縛られる方が好き。

 ロムガルド王家に長年仕えており、ロムガルドのみならず様々な国際事情に精通する。


イレーネ

 赤紫色の髪をした女魔族。目は金色。体積を無視して収納可能な、白い龍のような翼を背に持つ。巨乳美人。

 ピピン王国山間部にてロータスの知人の村に住み着いていた魔族。最近まで遥か南方の地を本拠とし、森林蛮族を配下に置いていたが、急に気が変わってそれらを投げ出して引っ越していた。

 魔族としては珍しく、人間とあまり見分けのつかない恰好をしているが、高いレベルでまとまった魔力と身体能力は並みの勇者では相手にならない。特に「魔毒」と呼ばれる魔術を得意としていて、それによる攻撃は石や金属すら腐らせる。

 気分屋でアウトロー気質が強く、気に食わなければ人でも魔でも一切関係なく滅ぼすと豪語する。ホークを気に入り、彼をからかいながら「取引」を持ちかけて同行する。


ファルネリア

 ロムガルド王国第二王女。14歳。美しい金髪に深いブルーの目、まだ成長の余地を残しながらも絶世の美女と呼ぶにふさわしい美貌。体型はスレンダーで、メイよりは年齢分若干発育がいい。

“勇者姫”の異名を持ち、「勇者王国」ロムガルド王家において唯一、優れた魔剣の才能を持つ。その能力と美しさ、そしてカリスマ性のある勇敢な精神もあいまって、末子にして国内では絶大な人気を誇る。

 直接会話をすると、少々腹黒さや強引さも見え隠れする。ジェイナスに次ぐ魔王討伐の対抗馬と目される。


リディック

 ロムガルド王国の勇者の一人。42歳。白髪の目立ち始めたブラウンのオールバックに同色の目。大柄で、身長は6フィート半に近い。髭。

 ファルネリアの腹心で、ファルネリア率いる勇者隊における唯一のベテラン。「オーシャンフューリー」という古の魔剣を携える。

 ファルネリアの教育係・お目付け役も兼ねているため口うるさいが基本的には質実剛健の良い武人。腕も確か。


ゲイル

 ロムガルド王国の勇者の一人。18歳。赤い癖髪とブラウンの瞳。それなりにがっちりと筋肉のある体型。

 狼人族の勇者で、自信過剰の田舎者。訛りがありアクセントがおかしい。

 自ら「爆炎勇者」を名乗り、その名の通り火炎放射のはずの魔剣「フレイムスロウ」で何故か爆発を起こす体質。しかし剣士としての実力は低く、あまり頼りにはされていない。声がでかく、若干頭も弱め。


マリン

 ロムガルド王国の勇者の一人。20歳。青い髪にディープグリーンの目。服装はきっちり几帳面。

 パリエス教会の神官でもある女勇者。たまたま魔剣の才能を見出されたために勇者に名を連ねることになったが、本職は神官の方だと本人は考えている。治癒魔術が使える。

 勇者としては新米で、実戦では魔剣頼りの戦い方しかできない。


ドバル

 創造体。20フィート(約6メートル)の頭頂高と単眼の頭部、拳だけで人間が隠れるほどの発達した巨腕を持つ。

 ホークとメイが最初に出会うことになる魔王の「創造体」と呼ばれる人造モンスター。“奇眼将”の二つ名を持ち、一般的な巨人族のさらに倍ほどの圧倒的体躯と、その外見以上の恐るべきパワーを持つ。


リンズ

 魔剣使い。25歳ほど。

 自称勇者。強力な魔剣を手に、ピピン王国エフラの街を制圧し、次の王になると嘯いていた。

 その魔剣がのちの「ロアブレイド」。


クロイセル

 貴族。30歳ほど。

 レイドラ王国のピピン国境を守っていた駐留司令官。大貴族の令息で、その権勢を笠に着て周囲を腰巾着で固めている。

 考えることが下衆。


ドリューク

 魔術師。60歳ほど。

 ドラゴンに使役術を使う実験をしていたアスラゲイトの魔術師団の団長にして、第四特殊魔術機関というアスラゲイト屈指の研究機関の長。物腰は慇懃だがやることはえげつない。


ガルケリウス

 魔族。山羊の頭と烏のような黒い翼、紋様のように毛が生えた筋骨隆々の巨体と、太い尻尾を持つ。

 非常に好戦的かつ残忍な魔族だが、アスラゲイト帝国の策略により多重の「呪印契約」をかけられ、自由を奪われている。

 かつては“氷撃のガルケリウス”と呼ばれ、強力な氷魔法を操って暴れ回っていた。


ジルヴェイン

 魔王を名乗る男。25歳ほど。

 クラトス王都ナクタでロムガルド勇者隊を迎え撃った。圧倒的な魔力を持つ。


アーマントルード

 ロムガルド王国第一王女。25歳。ウェーブのかかった豪奢な金髪と、妖婦の雰囲気を持つ美女。

 ジルヴェインとの戦いにおいて行方不明とされたが、最悪の形でファルネリアの前に現れる。


──────以下、第二部より──────


ファル

 メイに特殊魔術でファルネリアの記憶が転写され、裏人格として発現した状態。

 メイの髪が金色に変色し、魔剣の才能が発現する。メイの優れた肉体性能とファルネリアの魔剣運用能力が融合し、状況によってはメイ以上の攻撃力を発揮する。

 一対一かつ魔法を使わない相手に対しては相変わらずメイの方が強い。


レミリス

 アスラゲイト帝国の魔術師。17歳。群青色のロングヘアと同色の瞳。いつももさもさのローブを着ているが脱ぐと結構すごい。

 ホークの同郷で幼馴染。豊かな才能を持つ魔術師であり、なかでもワイバーンの使役術を専攻する。

 軽くエキセントリックな喋り方をする娘で、一度喋り始めると早口で相手の返答を待たず一気呵成に喋り続けてしまう悪癖があり、そのまま喋るとほとんどの相手に話が通じないため、普段は逆に極端に要点に絞った片言の喋り方をする。

 チョロと名付けたワイバーンを我が子のようにかわいがっている。見た目だけならエルフ族のロータスにも引けを取らないほどの美貌なので、たまたま同じ魔術機関にいた帝国の第三皇子ベルグレプスに求婚されて困っている。

 好きなことには寝食を忘れて没頭するが、興味のないことには全く反応しない。

 第三皇子は嫌だが、ホークとなら結婚してもいいと思っているらしい。


ライリー

 セネス公国最強と言われる「黄金騎士」。22歳。金髪碧眼で背が高く、ヒョロッと細い。

 ロムガルド王国のパルマンの町で出会った男。絵画を見るのも描くのも好きな貴族の放蕩息子……という振る舞いだが、その剣術センスは非常に高く、もはや予知のレベルで相手の動きを先回りし、そして自分の呼吸は決して相手に読ませない。純粋な勝負勘だけならジェイナスやメイをも凌駕する。

 ちゃらんぽらんの頼りない男に見えるが、鋭い一面も。


ラトネトラ

 ダークエルフ。年齢不詳。褐色の肌に黒髪、黒い瞳。スタイルはグラマラス。

 ベルマーダ王国の田舎で犬人族と一緒に生活している女性。重度のモフモフ好きで、短命種の犬人族を相手に絶えず結婚を繰り返している。一応、前の夫が死ぬまでは次の相手を取ることはないのでギリギリで純愛。

 女性ながら非常に技量に優れた戦士でもあり、魔剣こそ扱えないものの戦闘技術はロータスと互角以上。弓も剣も扱うことができ、野戦指揮官としても優れた能力を持つ。

 とりあえず相手を軽蔑して有利に立とうとする悪癖があり、そのくせ無視されると酷く怒る。


ガイラム

 ドワーフ族。200歳以上。髪は真っ白で額から頭頂までつるんとしたサムライハゲ。髭。

 ベルマーダ王国の伝説の名将とされる退役軍人で、鍛冶師としても超一流。ラトネトラたちの集落の近くで隠者生活をしていたが、魔王軍の侵攻にあたって復職要請を受ける。

 気難しい職人肌の老人で、少々説教臭い。しかし「人より優れた能力を持つ戦士は有事にあたって真っ先に死なねばならない」という信念を持ち、魔王軍の侵略には揺るぎない意志をもって対抗する覚悟がある。

 指揮官としてだけでなく、老齢ながら前衛としても戦う能力を持ち、自分の鍛えた戦斧の切れ味に絶対の自信を持つ。


ボブ

 ラトネトラの夫である犬人族。人当たりが良く、気楽な性格。


バフェット

 魔剣狩人。年齢不詳。おそらく30代後半~40代。

 パルマンの街でホークたちを襲う賊。様々な相手を闇討ちし、数十本の魔剣を狩り集める有名な盗賊。

 彼のコレクションの中には貴重な古の魔剣も。


アルチュール

 ワイバーン使い。30歳前後。

 レミリスを捜索するアスラゲイト帝国のワイバーン使役術士。ワイバーン自体も本人の腕もレミリスとチョロより格上で、その上攻撃魔術の威力もアスラゲイトの魔術師でトップクラスを誇る。居丈高な男。


マルザス

 創造体。柔和な老人の顔に毛むくじゃらの獣人のような体。

 ベルマーダ辺境にてホークたちに出会う“妖獣将”。アンバランスな表情と残忍な性格、そして非常に高い格闘技術と異常に再生力の高い肉体を持つ。


──────以下、第三部より──────


ジャンゴ

 高利貸し。47歳。薄くなった灰色の癖毛に弛んだ顔。肥満。

 ハイアレスの裏通りに居を構える悪徳金貸し。口も性格も顔も悪いが人を見る目は確かで、食えない時期のホークにも才能を見込んで金を貸していた。

 豚と呼ばれると怒るが猪ならOKという謎の基準を持つ。


ルドルフ

 近衛騎士。44歳。黒髪でやや面長の神経質な顔立ち。チョビ髭。

 レヴァリア王国の近衛長。歴戦の魔剣使いで、単独でドラゴンを倒したことこそないが、それに値するほどの武勇を持つとされる。

 無骨で威圧的かつ儀礼にうるさく、城の風紀委員のような立場になっている。しかしレヴァリアには頭が上がらない模様。


バーナード

 宰相。71歳。よれよれの癖のついた真っ白の総髪。髭。

 レヴァリア王国を実質取り仕切る宰相。話の分かる好々爺という雰囲気だが、それゆえに底知れない部分もある。


レヴァリア

 魔族。金髪に大きめの茶色い瞳。姿は10~11歳前後。

 レヴァリア王国の第四王女リルフェーノ……という体裁で表舞台に立つ姫君だが、その実は700年前にレヴァリア王国を興した始祖。ライフワークと称し、魔王の対抗戦力たりうる「勇者」やそれに類する才能を自領内で集め、交配させ、育ててきた。

 戦闘力は低いと自称するがその魔力は非常に高く、リュノをさらに凌駕する世界最高の治癒魔術の腕を持つ。


ランディウス

 国王。51歳。明るい茶色の髪。髭。

 レヴァリア王国の国王。女系の王族への入り婿なので家庭内での立場は微妙。特にレヴァリアにはいろいろな意味で敵わない。


パリエス

 魔族。緑色のロングヘアと一対の角、純白の鳥の翼と長大なヘビの下半身を持つ。

 ベルマーダ王国最高峰メロナ山に隠棲する魔族。パリエス教会の本尊とされ、人間たちにウーンズリペアを始めとした数々の有用な魔術を伝えたことで知られる。

 が、現在の教会の偶像は翼を持つ以外は普通の人間女性の姿で描かれており、彼女が実在の魔族であることは伏せられている。思想的にも現在の組織とは繋がっていない。

 本人は精神的に非常に打たれ弱く、そのことを自分でも気にして様々な奇行をやらかす。


エリアノーラ

 神官。18歳。ショートカットの明るい青の髪。

 パリエス教会ベルマーダ支部の高位神官で、パリエスの隠棲していた隠れ里へ魔法の力も翼もなしに独力で到達できる唯一の人間。異常な腕力と脚力を誇り、並みの男なら十人がかりでも持ちあがらない丸太を一人で振り回すほど。

 パリエスへの連絡役として現れるが、行きがかり上彼女に付き合って参戦する。ガイラムの玄孫の一人。


ディミトリアス

 国王。46歳。焦げ茶色の髪に青い目。髭。

 ベルマーダ王国の国王。各貴族の自主性に任せた地方自治をさせてきたが、魔王軍襲来という国難にあたって戦う前から逃げ腰の貴族たちに失望し、ガイラムに望みを託す。


エルスマン

 人馬将軍。茶色の長い髪をなびかせる筋肉質な美形青年。51歳。

 人馬族の中でも特に高貴な血統の生まれで、やや異種族に対して当たりがきついものの同族に対するカリスマ性は高く、本人の戦闘力や指揮能力も高い。彼のベルマーダ軍加入により他の人馬の入隊も相次ぎ、人馬族だけで部隊編成が可能になるほどに数が集まった。

 しかしそれでも数は少なく、頼りにはされているものの戦局を覆すには至っていない。


ドルカス

 ドワーフ兵。100歳以上。灰色の髪。豪快な長い熊髭。

 30年前のガイラム退役前からずっとベルマーダ軍にいる古参兵。酒好きで陽気だが頑固で不潔な典型的ドワーフ。

 ガイラムに比べれば若いがそれでもかなりの年長のため、周囲からは親分と呼ばれる。


ゼット

 ドワーフ兵。100歳以上。栗色の髪。三つ編み髭。

 ドルカス同様の古参兵。副隊長格。


ギュンター

 ドワーフ兵。100歳以上。黒髪。熊髭。

 ドルカス同様の古参兵。


トム

 ラトネトラの新しい夫である犬人族。比較的おとなしいタイプ。


ロッキー

 犬人族。妻子持ち。


ラーガス

 魔王軍最大勢力を誇る将軍。智将として恐れられる。

 非常に用心深く、その姿を知る者はほとんどいない。


ベラス

 創造体。巨人並みの巨体と飛行可能な翼、魔毒を生成する生体魔法機関を持つ。


ロドニー

 創造体。鳥人をベースにして開発された。

“神速将”という異名を持つ。従来の鳥人の常識を覆す高速飛行が可能。


バルダー

 創造体。ドバルにも匹敵する巨体の怪物。

“混龍将”と呼ばれ、人の知能とドラゴンの生体魔法機関を持ち、ラーガスの切り札となるはずだったが……。


──────以下、第四部より──────


バルト

 元盗賊。37歳。短めの薄茶色の髪に無精髭。片足を引きずっている。

 ホークの盗賊としての師匠格にあたる男。レヴァリア北部ルクラードで子供三人と暮らす。

 ホークが酒の飲み方にうるさくなった原因であり、ホークの“盗賊の祝福”を知る男。


デフォード

 魔族。茄子のような異様に長い頭を持ち、目はエメラルド色に光る怪老人。

 ベルグレプスと共にルクラードを制圧した6人の魔族の一人。ラボアとロドに対してリーダーシップをとる。


ラボア

 魔族。体型としては通常の人間女性だが、顔を含めた全身に刺青のように青く光る紋様が刻まれている。

 ベルグレプスと共にルクラードを制圧した6人の魔族の一人。デフォードに従う。転移術が専攻。


ロド

 魔族。全身鎧のような怪人。鎧の中は空洞。

 ベルグレプスと共にルクラードを制圧した6人の魔族の一人。ロボと言われると抗議する。

 知能は高く、魔族として他の者に遜色はない。


アルフレッド

 第二王子。22歳。蜜色の金髪。神経質な三白眼。

 ロムガルド王国の王子で、ファルネリアの兄でアーマントルードの弟。幼少時より体が弱く、本に囲まれて育ったため、知識はあるが経験や胆力は足りない。

 それぞれアクの強い兄弟の中にあってコンプレックスが大きく、王位継承者としては不安の残る青年。


ギストザーク

 魔王。威厳のある老人の姿。螺旋状にねじれた一本角と細い爬虫類の尾を持つ。

 本来の第七魔王。魔族たちの間でも一目置かれる男であり、強力な闇属性を使う。


ベルグレプス

 第三皇子。23歳。蒼の長髪に緑色の目。

 アスラゲイト帝国の第三皇子。生まれつき高い魔力を持つ魔術師で、レミリス同様に第四特殊魔術機関に入って学んでいた。

 そこでレミリスに惚れ、一方的に妻とすることを宣言する。

 顔もよく能力も高いものの、幼稚で傲慢な男。


ジオリード

 魔族。蟻の頭を持つ。人間の子供ほどの体格。

 耳障りな声で慇懃に喋る魔族。ベルグレプスと共にルクラードを制圧した6人の魔族の一人。

 使役術のエキスパート。陰湿な卑怯者。


ビルゼフ

 魔族。爬虫類の顔を持つ。

 ベルグレプスの乗るドラゴンを育成していた。武人めいた雰囲気を持ち、魔剣を使う。

 ベルグレプスと共にルクラードを制圧した6人の魔族の一人。


ベンジャミン

 魔族。ベルグレプスと共にルクラードを制圧した6人の魔族の一人。

 名前しか出てこない。


ヘンドリック

 第一王子。30歳。やや暗い金髪を獅子の如く後ろに流している巨漢。髭。

 ロムガルド王国第一王子。魔剣を使う才能に欠けるが肉体的には頑健で、豪快かつ勇猛な男と評された。反面、短慮で乱暴なやり口を「男らしく勇敢」と勘違いしていた節もあり、同じく過剰に勇気を強調する騎士団出身の勇者からは支持が厚かったが国民人気はいまひとつ。

 第一部で真っ先に死亡していた。


ガウス

 ダークエルフ。皴の刻まれた顔に灰色の髪。髭。

 ジルヴェインの大家令にして、未だギストザークの「眷属」を自称する壮年のダークエルフ。最上位魔剣「アクセル」を持つ。

 魔剣や魔族の手による強化によらず、自ら鍛錬で強さを磨き上げた強者。


マシス

 ロムガルドの元勇者四天王。短く刈り込んだ金髪の男。騎士鎧に身を包む。

 アーマントルードの勇者隊に所属していた元勇者四天王であり、“雷剣”マシスと呼ばれていた。その名は強力な魔剣「スパークエッジ」にちなむ。

 勇者四天王とはロムガルドにおける最強の四人に与えられる称号であり、それに恥じない力を持つ。


ラズーリ

 ジルヴェインの腹心の魔術師。青い長髪の男。32歳。

 ジルヴェインの側仕えであり、彼の最後の護衛。高い魔術の腕を持つ。元ギストザークの「眷属」の一人。

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シーフ&ブレイヴス -リド大陸第七魔王戦役- 神尾丈治 @kamiogeorge

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