はい、そんなわけで『フェネック、アライさんを見つける』のレビューです。
まずフェネックが元々暮らしていた場所の設定。
これはアニメでは描かれていないですが、なるほど!
元の動物の習性ならば、まず間違いなくそこに住んでいたと納得する部分でした。
そして、このお話はそんな厳しい場所で孤独に暮らしていた、クールなフェネック一人称のお話であります。
のんびりとした余裕のある口調ですが、彼女の心の中はかなり知性的。
心はいつも冷めていて、全てのものを自分とは関係の無い出来事、言うなれば他人事のように眺めてしまう。
そんなフレンズでした。
そして、ある日、彼女の前でピンチになっていたとあるフレンズ。
そう、けものフレンズでフェネックと言えば、あのフレンズ!
性格がまるでちぐはぐなあの二人が、どうして一緒に過ごすことになったか。
なぜクールなフェネックが、猪突猛進タイプ――目標に対して、向こう見ずに突き進んでしまうアライさんと一緒にいたいと思ったのかが、丁寧に描かれています。
冒険を振り返るフェネックの最後の語りは、微笑ましく、これからもずっと中の良い二人の未来を感じさせてくれるようで、とても素晴らしいです。
(しかし、アライさんの無謀な冒険暦に笑ってしまった。○○○○○を枕にって!笑)
時系列的にピッタリとアニメ本編(最終話の崖落ち回想。しいては第一話Cパート)に繋がると思わせるラストもグッと来ました。
是非、皆さんも、このSSを読んで二人の魅力をもっと身近に感じてみましょう。