(モノローグ1)

 まずはここまで読んでくれてありがとう。

 俺が専従書記長をすることになった経緯は、まあこういったところだ。


 敢えて書かなかったけど、五年間も同じ部署に勤めてたわけだから、同僚が送別会を催してくれたり、お客さんからプレゼントをもらったり、短期間で引越しの準備をしたり、仕事の合間にはいろいろとあった。

 今回の話には関係ないから省略したんで、その辺はまあ適当に想像してもらえればと思う。


 次からが話の本番だ。いよいよ組合の仕事が始まる。

 前任からの引き継ぎも、上手く行くと思ってたんだけどな……。

 まあ、ここからが大変だったんだよ。

 とにかく、焦らずゆっくり読んでくれ。


 ことが、一番しんどい。

 それがよくわかった数ヶ月だった。

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