第3話 撃ち落とされるまで、あと何分?

 今回の感想は、 猶(ゆう)さんの小説「撃ち落とされるまで、あと何分?」です。

 これは第2回カクヨムWeb小説コンテスト ドラマ・ミステリー部門にエントリーしている作品です。


 撃ち落とされるまで、あと何分?(★★★)

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054882144417


●ストーリー(小説の概要より転載)

 シリア・アレッポでロシアと政府軍が激しい空爆を行う中、弟を失った兄はイスラム国(IS)に入りジハード(聖戦)に参加することを決意した。


 一方、日本では20億円の横領事件が発生。振り込まれた先は、裏社会と繋がりのある謎の口座だった。その口座の金を追ううちに、同時多発テロ計画を知ることになる。


 果たして彼らは、同時多発テロを止められるのか? 


●感想

 エンターテイメント性に富んだスケールが大きな物語です。

 出版と同時に映像化したら面白いでしょう……と妄想しちゃうくらいです。

 関係各所に許可を撮るのが大変そうですけれど。


 引き算の表現方法がハードボイルドな作風にマッチしているのがいいですね。

 作品にあった表現方法を使うのはとても大切です。

 これが形容詞がふんだんに使われる文章だと、一気に駄作になってしまいそうです。

 また、どこまで作者の創作なのかわからないくらいリアリティにこだわった描写が物語の世界を豊かにしてます。


 連載中だと先が気になって、眠れなかったかも……と思えるくらい、各話の引きもいいです。

 完結してから読んでよかったと思います。

 ハードカバーで読みたい本でした。



●気になった点

 

 後半、やや話をまとめることに作者の気持ちが向いていて、描写のテンポが早いように感じたのが気になりました。



第1話 破壊される美しい古都


章タイトルが日本なのに第1話はシリアの話になってます。

章タイトルとエピソードタイトルを見て、京都の話かなと思ったのは私だけでしょうか。第1話は第1章に入れず、プロローグとして別にしたほうがわかりやすいように思います。



第2話 助けてほしい(誤字など)


 安全に留まれる場所

  ↓

 安全に泊まれる場所


 外国人が止まるとき

  ↓

 外国人が泊まるとき


 笑けてくる

 ※笑けるは関西地方の方言ですが、イザは関西に長く住んでいたという設定がありますか? もし、関西に住んでいるのが長かったのなら、他にも方言を混ぜるといいかもしれません。



第9話 追跡者(誤字)


 連射

  ↓

 連写



第23話 ハイジャック(脱字)


 破るなりシュレダーするなり、好きにしてや

  ↓

 破るなりシュレッダーするなり、好きにしてや



第27話 反撃(誤字)


 引きづり出せばいい

  ↓

 引きずり出せばいい



第29話 結末(入力ミス)


 エルカシュが小さく微笑んでいた。。

 ※句点が多いです。

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