第176話「すごい助ける気が失せたんですが」
「太郎よ、鶴の恩返しごっこをしようではないか」
「ハルカさん、そんな遊び聞いたこともないんですが」
「まぁまぁそう遠慮するでない。妾が鶴役じゃから太郎はおじいさん役をするのじゃぞ?」
「えぇー…はぁ、分かりましたよ。それじゃあ始めますか。あっ、あんなところに罠にかかった鶴がいますね」
「…クッ、妾としたことが油断してしまったのじゃ。いつもであれば下等な人間なんぞの罠にはかかるはずもないというのに…ッ!」
「うわっ、すごい助ける気が失せたんですが」
「…ん、そこにいるのは人間か? おい、人間よ! 妾を助けた暁には世界の半分をくれてやろうではないかァ!」
「ふてぶてしい鶴かと思いきや魔王じゃないですか」
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