第149話「だから相談したくなかったんだよぅ!」
「うわぁー…これ、どうしようかなぁ…」
「おっとミネルバ、そんな浮かない顔してどうしたんだい?」
「あ、お兄ちゃん。あのね…いや、やっぱりいい」
「ど、どうしたのさ。何か僕に言えないようなことなの?」
「言えないことじゃないんだけど…」
「モゴモゴされても分からないからさ、ひとまず言ってごらん?」
「実はね、今日の風で傘が壊れちゃったの」
「なるほど、たしかに今日は一段と風が強かったからね。そうだ、僕が傘を直そうか?」
「お兄ちゃんは傘も直せるの?」
「うん、僕に任せなよ。それじゃあどうしようか…イメチェン目指してとびっきり派手な傘にする? それとも敢えて地味な普通の傘?」
「だから相談したくなかったんだよぅ!」
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