第123話「これっぽっちのしがない筋肉だぞ」
唐突ですが、両親の冒険者時代編です。
書きたくなったから書いた。
ツッコミがいないが、後悔はしていない。
もちろん反省もしていない。
ーーーーーーーーーー
「ーー9998、9999、10000!」
俺は日課の逆立ち片小指立て伏せを終えるとその場に倒れ込んだ。
「はぁはぁ…」
「タケゾウさん、大丈夫ですか?」
「あぁ、少し休んだら見張り代わるからそれまで頼むよ、ヒナタ」
俺の名はタケゾウ。
店を継ぐために修行中の冒険商人だ。
隣で座ってる笑顔の素敵な少女はヒナタ。
ほんわかしたオーラからは想像しがたいが、俺と同じS級冒険者で、今はパーティーを組む相方だ。
「やっぱりタケゾウさんの筋肉すごいですね」
「いやいや、俺なんてまだまだだ。これっぽっちのしがない筋肉だぞ」
「本当に人間辞めてるとしか思えませんよー」
「俺でも手強いと思うバハムートを倒して放置するヒナタには言われたくないがな」
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