「私もこのビッグウェーブに乗らないといけないと思うのよ」

「ユノ、なんのことですか」

「何って…あれよ、パン食い競争」

「そんなビッグウェーブ来てないですけど」

「私の中では地味に来てるわ」

「あ、ユノの中でも地味にしか来てないんですね」

「でも奥が深い競技だと思うわ」

「え？　パンを口で取って走るだけですよね？」

「太郎ともあろう男がその程度しか理解していないだなんて…」

「過大評価過ぎますよ、それ。僕はパン食い競争に青春を捧げた記憶はないんですけど」

「手を使ってはいけないうえに、取れそうで取れないように計算されたパン…」

「頭良さ気に語ってますね」

「まさにドMのための競技…！」

「あぁ、結局そうだと思いましたよ」

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