第72話「新しい魔道具の自慢をしに来たの」

「おい、太郎」


「なんですか、姉さん」


「リナが来てるから邪魔すーー」


「リナさんじゃないですか、お久しぶりですね。それで今日は何をーーごはっ」


「邪魔するなよって言ったじゃん、私」


「殴らないでいいじゃないの、はーちゃん。太郎くん、大丈夫?」


「だ、大丈夫です。よくやられるんで。ところで今日はどうしたんです?」


「ちょっとはーちゃんに新しい魔道具の自慢をしに来たの」


「はぁ」


「それでね、すごいのよこの魔道具! 何がすごいって今までだとーー」


 ーー3時間後。


「ーーしかも製作者のボカンさんがねーー」


 ーー更に3時間後。


「ーー理論上ではあり得ないのにーー」


「…姉さん、邪魔してすいませんでした」


「今さら逃げるとか許さないからな」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る