第50話「どうやら50回を迎えたらしいですよ」

「姉さん、どうやら50回目を迎えたらしいですよ」


「何が?」


「さぁ、なんのことでしょうかね」


「なんのことでしょうかねって…太郎、お前が言い出したんだろ?」


「いや僕が言い出したんですけど、何が50回目なのかはよく分からないんですよ」


「なにそれ、怖いな」


「頭にビビッと来たんですよねー。もしことかしたら大事なことなのかもしれません」


「大事なこと、ねぇ。太郎の大切なものを思い出せばいいんじゃないのか?」


「それは名案ですね…はっ! もしかしたら姉さんにはプリンをとられた数?」


「…ち、違うんじゃないか?」


「あれ、姉さん…何かを隠し持ってません?」


「ふっ、逃げるが勝ちってね!」


「ちょ、待って…って早!? 消えた!?」

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