　結局、僕は冒険科の教室にいた。

「どうしてこうなったんですかね…」

「まぁいいじゃん。太郎も一緒となると面白くなりそうだな」

「冒険者とか危険じゃないですか。僕はぬくぬくと街の中で暮らしていきたいんですよ」

「太郎ってそういうところが変わってるわよね。普通の男の子なら冒険者に憧れそうだけど」

「ユノ、僕は商人の息子なんですよ？」

「じゃあなんでこの教室にいるの？　入学試験も違ったはずでしょうに」

「他の子が筆記試験だったのに、僕だけやたらと走らされたり模擬戦闘させられてるなぁと思ったらそういうことですか」

「模擬戦闘は強かったなぁ。負けたもん、俺」

「姉さんに比べれば超弱かったですけど？」

「お前と一緒にすんな」

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