応援コメント

第16話(最終話) 青と蒼の間」への応援コメント

  • ようやく読破しました。
    素晴らしかったです。

    ただただ戦争の悲惨さ、困難な時代を描くのでなく、そこに生きた人々が笑い、喜び、日常の些細なことを気にかける姿がとても生き生きとしていて、それが奪われていくプロセスの描写には行き詰まる迫力がありました。

    戦前の空気、戦時中の空気感に旅するような、素晴らしい読書体験でした。

    作者からの返信

    22万文字もあるこちらの作品、読んでくださりありがとうございます。
    読んでくださる人に世界を感じさせるには自分で当時のその空間を縦横無尽に歩き、市電に乗り、目的地に道草しながら行けるくらいまで構築しないとだめなのですが、こちらは文字しか使えないので、ほんの少しの描写で、何があったか察してほしいと思いつつ書いていました。
    当時の市電の路線図や、2・26事件当時の盗聴音声記録、義父が横須賀の海軍に勤務していた当時の記憶など色んなものがタイミングよくとりこめた作品だったと思います。もう少し遅かったら、義父は認知症が進んで喋る事も出来なくなっていましたから。
    当時の人びとを非難することは簡単ですが、現代のロシアでのジャーナリスト弾圧など見ていると、日本がいかにものをいう事にリスクが少ないか、考えながら書いていました。
    過分なお褒めの言葉、重ねて御礼申し上げます。精進いたします。

    編集済

  • 編集済

    終戦記念日を前に完結しましたね!
    よくぞ、書きってくださいました。

    趣味に生きた絵師の凄惨なシーンを書くのは、
    さぞ、苦しかったことでしょう。。

    最終話は美しくて涙が出ました。
    まさかのガラス・・空の青が映りこんでいたかも?!
    でも、レフくんや生き伸びた登場人物が多くてよかったです。

    うちの両親が戦争体験者なので、
    断片的に悲惨な話を聞いています。

    自分を含めて、今生きている人々は皆、
    物凄い強運の持ち主の子孫だと思います。

    現在、戦前回帰を目指す政治団体も跋扈していて、
    過去のことでは無いな~と不安に思いながら読ませていただきました。

    作者からの返信

    完読ありがとうございます。
    終戦の日の前に間に合いました。目安としては長崎の原爆投下の前に、湯浅神父の話は書いておきたかったので、その辺からラストスパートにうまく乗れました。現代に近づいている方が書きやすかったです。開戦後の方が資料は豊富なので、助かりました。
    「火垂るの墓」に代表される戦後の悲惨な経済状態や、戦前のつながりがが無くなってしまった都市の様子などは、意図的にカットして高度経済成長、ベトナム戦争の時代まで飛びました。
    終戦からたった72年。でもその前に何十年もかけて、日本はあの状態になって、気が付くと引っ込みがつかなくなっていたのですね。経済状況や補給の問題を数字で上げたら絶対に無理だってわかる事なのに、諫める人を左遷して。今の日本の経済人がちっとも変っていないというのは、二十年くらい前からずっと言われていることです。
    平安遷都や奈良・飛鳥時代の仏教伝来を教えるのも大事なことですが、小学校からもっと近現代史を教えるべきだと思います。

  • 完結 おめでとうございます。

    蒼太郎くんとリカさん、柘植さん、絵師さん、謎多き神父、美少年等々 ひとりひとりの物語が縦横に織り込まれて いく様は、時に読むのも辛い場面もありましたが、蒼太郎くんとリカさんの言葉に 、私の生きる現代も 彼らのいる時代と繋がっているのだと思い 胸が熱くなりました。

    蒼太郎くんとは 長いおつきあい。出会いに感謝します。

    作者からの返信

    完読ありがとうございます。土台となった物語の代から支えて下さったわけですから4年になりますか。やっと完結いたしました。美少年が出てきて物語が少し変われましたが、数年前にラストまで書いたプロットの通りです。
    蒼太郎君達の旅にお付き合いいただいて、本当にありがとうございました。

  • 脱稿、完結、おめでとうございます!

    たくさんの絶望に見舞われながらも、自由を奪われる苦悩を強いられながらも、ひたむきに生き続ける。
    そして、生きることのできなかった繊細な感性はあまりに尊くて、胸が苦しくなります。

    力強く、大きな物語でした。
    読ませていただき、ありがとうございました。

    作者からの返信

    長く煩雑な物語を最後までお読み頂き有難うございます。
    亜細亜の希望と名付けられた娘は成長し平和を享受しながら恋をし、現実を生きる。そして恋と生活の中で自分を表現していく。
    かたやその「表現」のために、いずこの国でもどれだけの命が失われたか。
    そんなことを思いながら、空が好きなイノセントな青年とその仲間たちを描いてみました。
    特高の拷問の様子は当時の関係者の遺稿や遺族の手記に取材した、本当に行われた行為です。
    表現することに圧迫も、必要以上の覚悟もいらない世の中であることを願っています。