22 第二部 隠された通路
早く追いかけなければならない。
だが、声が響いたような気がしてアスウェルは部屋の中の様子が気になった。
使用人たちがあんな風になったのは、紛れもなく禁忌の果実の仕業。
構成員であるボードウィンの私室に何の手がかりが内とは考えられない。
冷静になるべきだ。
ここは三階だ。窓から脱出したとは考えにくい。
時間を使う。
部屋を調べて見つけたのは資料だなの隠し通路だった。
部屋と部屋の間ある壁の中に作られた階段を、急いで降りていく。
その先に遭ったのは地下室だった。
その場所は奥に向かう通路にそって、左右に牢屋が並んでいた。
ひとつづつ見ていく。
奥の方だった。牢屋の一つにはレミィが倒れていた。
アスウェルはほっとする。あのまま窓から出たと思い込んで捜しに行っていたら、見つけられなくなる所だった。
「レミィ……」
声をかける。
「ん……」
反応はあった。生きている。
牢の鍵はかかってなかった。
アスウェルはその中へと入っていくのだが……。
「駄目だなぁ。それは駄目だよ。僕の予定が台無しじゃないか」
背後からした人の気配。
聞き覚えのある人間の声に振り向こうとするが……。
「あーあ、またやり直さなきゃ。」
振り下ろされた剣によってアスウェルは絶命した。
「希望を持たせたら壊せないじゃないか。この周回のヒロインは観賞用にするって決めてあるのにさ」
ロード機能を使いますか?
一つ前のセーブ地点へと戻ります。
「https://kakuyomu.jp/works/1177354054881718998/episodes/1177354054882707488」
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