スンニ派とプロテスタント右派との類似性。

 前回は、ソ連やイランの対抗の為にイスラム過激派を作り上げた事を説明したが、今回はスンニ派とプロテスタント右派の類似性について説明しよう。


 まず、中東の親米国について調べてみよう。

 中東の親米国は以下の通りである…。


・サウジアラビア


・ヨルダン


・トルコ


・エジプト


・UAE(アラブ首長国連邦)


・カタール


・バーレーン


・クウェート


等である。


 これらの国の大部分はスンニ派を信仰しており、アラブ系の国が大半を占める。

 そして、親米・親イスラエル国家が多くを占めるのも特徴である。

 更に言えばアメリカとイスラエルは切っても切れない関係なので(勿論、ロシアも同様。)これらの国はイスラム過激派を作り上げたとされている。

 だがアメリカは、キリスト教、それもプロテスタントの国であり、中東のこれらの国は大部分がスンニ派で占められている。

 実際にシーア派が多くを占めるイラン、イエメン、レバノン、イラク、そしてシリアなどではあまりこういった過激思想に染まる人は少ない。

 更に言えば、シーア派の方がスンニ派に比べて西洋に近い考えを持っている事を特筆しておく事項である。(事実、フランスの思想家である『エマニュエル・トッド』氏もこう述べた。)

 また、スンニ派でもトルコやエジプトは国として成り立っていた部分があるのでこれらもアラブ諸国より西洋に近い。

 つまり、アル・カーイダがサウジの影響下にあるなら間違いなくアル・カーイダはスンニ派の影響にあると思われるの当然の結論になり、その中でも特にワッハーブ派という最過激派の影響を受けている。

 そしてアメリカの中心となるプロテスタント右派は、西洋思想に近いシーア派でなく明らかに西洋思想とは程遠いスンニ派ばかりと仲の良い国が多く、西洋思想に近いシーア派はイランなどの反米・親露しんろ(親ロシア)国家が大部分を占めている。

 普段から民主主義を謳っている欧米諸国は、中東で民主主義が進んでいるイランとは中悪く、民主主義から程遠いサウジアラビアなどの王政スンニ派国家ばかり仲が良い時点で矛盾する。

 だが、プロテスタント右派はスンニ派の教義を調べるとある事が共通している。

 それは規律や書物を非常に重視している点にある。

 つまり、宗教の規律や書物を重視しており、人を介する教えが非常に少ない事が上げられる。

 この点、日蓮宗にちれんしゅう浄土宗じょうどしゅうなどの鎌倉仏教系かまくらぶっきょうも類似性があるが、それらの特徴は特定の思想や書物を中心とする思想・書物原理主義である。

 つまり、特定の思想や書物を崇拝する事により、過激な原理主義を作り出し、争いを引き起こす事である。

 事実、鎌倉仏教、プロテスタント右派、スンニ派の何れも大荒れ小あれ、人を介すより書物中心の行動になっている事が原理主義の原点となっている。

 よって、書物に書かれいる事等を忠実に再現する事で自分達は幸せになれると思い込む思想であり、それを行き過ぎると過激的になりやすい。

 又、これらの宗派は新興宗教を生み出しやすく、分裂がたびたび起きている事も特筆する。

 つまり、聖書せいしょ経典けいてん、クルアーンなどの書物を忠実に再現するあまり、原理主義的な行動、思想の対立により宗派の分裂、自分たちが絶対に正しいと思う事から派生される過激な行動に発展しやすい。

 事実、ナチスはプロテスタントの聖書を忠実にしたものを使ってユダヤ人迫害を行った事は有名であり、日本でも第二次世界大戦で敗戦に追い込んだのは実は日蓮思想が原因だとも言われている。


 そして、サウジアラビアはワッハーブ思想を崇拝するあまり、イランに敗北する傾向が強くなり、元国連事務総長の潘基文ぱん ぎむんや国連などがサウジアラビアなどの中東スンニ派親米国を支援しなければ、イランが確実に勝利していた。

この事からも原理主義は過激思想を生みやすく、そしてそれらの宗教を利用した軍需産業にとって、信者を増やすのは格好の餌であり、そこから対立や殺戮、戦争等を生み出す要因になる。

 つまり、イスラム過激派はプロテスタントとスンニ派の一部が軍需産業と結合して過激思想を生み出しているとされている。

 勿論、これらの宗教が悪い効果ばかりでなくプロテスタント右派が強かったアメリカでは同性愛を規制し権力批判を保護している(事実、宗教離れが激しい欧州や日本よりも権力批判する記者を保護している。)。

 スンニ派が強い国々でも偶像崇拝や同性愛をシーア派の国々より厳格に取り締まっている。

 そして日蓮が強くてもその思想のお陰で出世し、自力主義的な行動をとる人も多い。

 なので、これらの宗教が悪でなく宗教を利用した軍需産業と一部の宗派がこれらを利用して戦争や過激思想などを利用して儲けている事が確かである。

 そうする事で軍需産業の儲けの柱となっていった。

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