ソ連やイランに対抗する為、イスラム過激派を設立した。

 前回の話で、アメリカやサウジアラビアなどの中東の親米国がイスラム過激派を生み出した理由について掲載しました。

 イスラム過激派は主に、サウジアラビア最大企業である『サウジ・ビンラーディン・グループ』(以下、СБГ)とアメリカの軍需産業(米軍産複合体)により作られた組織である事も述べました。

 では何故、イスラム過激派をアメリカやサウジアラビアなどが設立する必要性があったのか?

 それについて調べてみましょう。


 元々、イスラム過激派はソ連やイランに対抗する為に作られた組織であり、即ちアメリカの傭兵部隊であった。

 そしてイスラム過激派のみならず、イラク元大統領であったサッダーム・フセインもアメリカによって選ばれた大統領であった。

 因みにフセイン(حسین)という名前はスンニ派に多くアラビア語由来の言葉である。

 バラク・オバマの名前にもフセインという名前がある事からスンニ派の影響があると思われる。

 因みにシーア派及びペルシア語ではフセインという名前は、ホセイニ―(حسینی)或いはホセイン(حسین)と呼ばれるのでアル・カーイダやダーイシュ(IS)とは無縁である。

 寧ろ多神教扱いされ、迫害の対象ともされている。

 では何故、アメリカやスンニ派の人間が作ったサッダーム・フセインをアメリカは犯人に仕立て上げたのか?

 そしてソ連の他に、イスラム過激派が生まれた理由が何故なのかよく検証する事にしよう。


 事の発端は、アメリカがベトナム戦争で敗北したことが原因だった。

 ベトナム戦争で敗北したアメリカは兵士の疲弊が強まり、世論では軍事力増強が出来なくなった時代だった。

 又、その頃の中東はソ連の影響が強い地域も数多く存在しており、ソ連に対抗したくても世論が原因で兵士を中東に送り出すことが出来なかった。

 更にこの頃、イランでは西暦1979年1月31日(イラン歴1357年11月11日、和暦では昭和54年)当たりにルーホッラー・ホメイニーさんによるイラン・イスラム革命の影響でイランが反米国家に転換した年でもあった。

 それ故にアメリカは中東での石油を確保する為の軍事力が低下しており、何としても同盟国であるサウジアラビアなどを使ってアメリカの影響力を保ちたかった。

 故にアメリカは、スンニ派イスラムを使ってテロ組織や当時、親米派であったサッダーム・フセイン(ペルシア語でصدام حسین) を支援し、イランの影響力を低下させようとしていた。

 だがこの作戦は失敗に終わっただけでなく、イランでは更なる反米勢力の拡大と主権回復の為にアメリカと全力で戦う要因になった。

 後にイランとイラクは停戦し、ソ連は崩壊した。

 勿論、ソ連の対抗やイランの掌握の為に作られたのが今のダーイシュやアル・カーイダなどのイスラム過激派である。

 当時のアメリカは世論の影響で軍事を直接拡大する事が出来なかった中、テロ組織をサウジ等と共に間接的に支援した事により中東にイスラム過激派を増やす要因になった。

 勿論、イスラム過激派にはイスラエルやサウジアラビア、ヨルダン、トルコ、パキスタン、カタールなどの支援があった事も忘れてはならない。

 これらの国の共通点は親米・親イスラエル国家である事が特筆すべきだろう。

 又、当時のアメリカはイスラエル情報力を使って中東の軍事力を維持しており、とりわけ『モサド』の力がなければ中東での影響力は当の昔になくなっていたとされている。

 それ故に『モサド』の情報力でアメリカは中東の影響力を維持し、テロ組織を支援した。

 故にアメリカは、イスラエルの同盟が必要とされ、イスラエル関連の国連決議ではアメリカだけは必ずイスラエルの味方をしてくれる事をイスラエルも理解していたのだろう。

 それ故に、アメリカとイスラエルは協力しなければならない存在であるが、当のイスラエルは旧ソ連・現ロシアとも仲が良い事を忘れてはならない。

 故に、イスラエルがロシアに回ればアメリカを裏切る事も容易である事を…。

 更に『モサド』の採用は『КГБ(現ФСБ)』と同じく自分から志願するものは雇わない方針を貫いている為、イスラエルがアメリカを裏切ればアメリカを滅ぼす事も可能な位の諜報能力がある事を…。

 アメリカは知っておくべきだろう。


 話を元に戻そう。

 アメリカは『モサド』の力を借りてソ連やイランに対抗する為、イスラム過激派を作り、中東で戦争を繰り返していた。

 ところがソ連が崩壊し、ロシアになってからアメリカは世界唯一の超大国になった事でイスラム過激派のテロの影響力は弱体化し、仕事がなくなりかけたイスラム過激派や『サウジ・ビンラーディン・グループ』(以下、СБГ)は小規模でありながら自作自演のテロを中東で引き起こしていた。

 そうする事により中東で戦争を誘発させ軍需産業を潤わせる構図が決まり文句になっていた。

 そして、アメリカなどが支援したイスラム過激派やСБГは自分達の金儲けの為に『9・11』自作自演テロを引き起こし、アメリカ政府も真の目的を隠蔽した。


 この事からもアメリカやサウジアラビアなどはイスラム過激派(アル・カーイダ等)を支援させ、自作自演である『9・11同時多発テロ事件』を引き起こし、それをイラク戦争につなげた訳だ。

 そして、当時のネオコンの一味であったブッシュ大統領は『9・11テロ』が自作自演だと知りながら2年後の2003年(平成15年)には、イラク戦争に突き進んだのであった…。

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