第3話〜馬鹿な実験しやがった!〜

ボッカ────────────ッン!!!

「うわっ……」

「あちゃー……失敗しました……」

「また、何か……」

「ウィ〜ズ〜?」

「何の実験してたんや〜?」

「ちょちょちょ……」

「いえ、猫耳ホムンクルスを造ってみようと……」

「……(南無)……」

「呑気に漫談してんじゃねぇ────────ッ!!!」

「え、凄いやんそれ? 主夫ちゃんにかけてやりぃや」

「おい!?」

書類整理仕事中に響き渡った轟音。その後に続いたウィズの残念そうな声に他の四人がそれぞれ言う。


──いやいやいやいや待て待て待て待て!? お前らホントに何してくれてんの!? 此処一応由緒正しき魔王城なんですけど!? あれか、俺へのあてつけか…!? 魔王のクセして地球侵略! とかやってない俺に文句タラタラなのか!?


心の中で一気にツッこむ。そして数秒遅れでやってきた、呆れと理性。


はいそうです、コイツらにツッコミいれてもボケしか返ってきません。それにボケ×四人分だから、俺一人の労働が非常にパナいんです。おい、誰かツッコミキャラに移転しろ、ンで俺に安眠くれ……。


心の中でツッコミして『……コイツらには無理か…』と気づく。軽い絶望に打ちのめされます、本当にもう……


「主夫ッちゃーん! 暇なら遊びに行こうやー? 旨いグラタンサラダの店見つけたんよー」


「……どこで間違えたんでしょう………化学式も組成式もこれでも良いはず……」


「筋トレしてこよッと」


「…………………………自由気まま……」



……ホンットに協調性皆無だなコイツら…真面目に仕事してくれりゃ俺も助かんのによ……


自由気ままな行動をとる四天王組にイラッとする。


「……お、ま、え、ら」


「ん?」


「は?」


「……」


「ここはこうして……ハイ?」



すぅ…ッと息を吸うと大音量でブチキレた。










「大概に、しやがれ────────────ッ!!!!」









こうして魔王城の夜はまた更ける。


















──次回、『魔王は地球侵略する事にしました』の巻、見てね☆(嘘)

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最弱魔王の異世界侵略!魔王は静かに暮らしたい!? 幽谷澪埼〔Yukoku Reiki〕 @Kokurei

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