キャラクター紹介(第Ⅳ章終了時点)

 ◎合唱部


 〇42期生(現2年生)

 ・飯田いいだ 希和まれかず

 バス、副部長。昨年度、片想い相手である詩葉をきっかけに、校内新聞での合唱部の紹介記事を担当。部員との交流のうちに、部の雰囲気や音楽に惹かれていき、やがて入部を決意。

 声楽に関するあらゆる面が不得手ではあったが、HumaNoiseのライブに向けて練習への取り組み方を見直し、かなりの改善が見られた。また体育祭での音楽劇では台詞考案の中心になり、リードを担当した ”Hosanna” ではラップ調の自作フレーズを入れるなど、言葉を通した表現にも積極的である。


 詩葉からレズビアンであることを明かされてから、彼女への恋慕への向き合い方に思い悩んでいた。しかし周りの人との相談を経るうちに、恋人という関係にはなれなくとも、詩葉への好意や感謝を伝えようと決意し、ライブ直前に告白。それ以来、これまで以上に友人としての距離は縮まっている。


 ウェブ上では「和枝」というハンドルネームで小説を投稿。作品に最初に賞賛を贈ってきた紡とは、メール機能でのやり取りが続いている。詩葉との関係についても報告しており、誰よりも自身の内面を打ち明けられる存在として感謝している。



 ・ひいらぎ 詩葉うたは

 ソプラノ。希和、結樹とは中学時代からの交友がある。

 天真爛漫な気性で、それが行き過ぎて周囲から浮くことも多かった。様々な悩みを抱える中で賑やかさは目立たなくなることも増えてきたが、まっすぐなやる気と明るさは健在。

 

 数少ない異性の友人である希和のことを信頼し、彼が自分に特別な感情を抱いていることを察しながらも、彼に恋愛感情を抱いていない自分をもどかしく思っていた。そしてレズビアンだと自覚して以来は、彼の好意を拒まなければいけないことを憂いていた。

 しかし希和からの告白を受け、その好意を嬉しく感じられることに気づく。改めてこれまでの関わりに感謝すると共に、「恋人にはなれない」と宣言。とはいえ蟠りが解けたことで、以前よりも素直に彼と接することができるようになった。

 結樹への恋慕の自覚にショックを受けて以降は、苦悩に寄り添ってくれる陽向に希望を見いだすように。また部活でのチャレンジに共に取り組むことで成長できた自身に喜びを感じており、より深く陽向に愛情を感じるようになった。そして合宿の途中、陽向からの告白を受け入れ、晴れて交際が始まった。


 ライブでは陽向と共に “Sing” のリードを担当。伸びやかな高音を生かした複雑なハーモニーや息の合ったダンスを披露し、多くの賞賛を集めた。また、メロディやハーモニーを考えつくことも増えてきた。


 ・武澤たけざわ 結樹ゆき

 アルト。リーダー的な役回りを買って出ることが多く、42期の部長に満場一致で選ばれた。

 

 真田に告白したことで片想いに折り合いがつき、彼や紅葉との関係性はさらに深くなっていた。ライブのセットリストの一つである “Live Through It” に紅葉の境遇を託し、事前に歌詞を伝えてもいた。

 また真田への失恋を報告した詩葉が、自身への態度を変えたことに不安を感じていた。しかし時間が経つと以前のような間合いに戻り、詩葉の変化を察しつつも安堵していた。

 ライブでは “Make It Loud” のリードを担当、大人びた妖艶なボーカルを披露した。


 ・朝井あさい 春菜はるな

 アルト。詩葉たちとは高校入学後に仲良くなった。

 大人しく主張は苦手ながら、周囲への目配りが細やかで、さりげない親切が習慣づいていた。しかしその性格の裏には「間違わないように」を第一義とする生き方があり、周りを気にしてばかりだったことから自信に乏しくなっていた。


 そんな折に福坂から告白を受け、恋愛にまつわる感情について自覚しないながらも交際を開始。彼から特別に想われていることを喜んでいる。

 一方、自分の最大の理解者であった祖父が癌・認知症であることに心を痛めてもいる。

 

 また歌唱面においても、正確だが武器に欠ける歌声にコンプレックスを抱いていたが、福坂との “We Are Victorious” でアグレッシブなパフォーマンスを見せ、殻を破った。


 ・藤風ふじかぜ あき

 ソプラノ。校内でも目立つ華やかな雰囲気。他の同期部員とは当初は交流が少なかったものの、結樹の歩み寄りもあってすっかり打ち解けた様子。

 元々やりたかったのは合唱というよりも、軽音系のボーカルだった。入部当初は歌の楽しさと共に不満も抱いていたものの、次第に合唱の魅力にも気づき出すように。合同演奏会でのアコースティックギターの伴奏、碧雪祭でのラップ担当など、新たな表現に次々と取り組んできた。個性の尖った部員たちの中で何かのナンバーワンになることは難しくても、引き出しの多さであれば負けないと自負している。

 

 今学期も、体育祭での音楽劇では鬼役として立ち回りを担当。またライブでは “Oh Magnify The Lord” のリードで、ボーカルに加えて和可奈とのダンスを披露した。

 

 〇41期生(現3年生)

 ・鷹林たかばやし 陽子ようこ

 アルト。前部長。

 外見・気性ともにボーイッシュ。オタク気質がたまに暴走するものの、曲者が多い41期のまとめ役でもあり、後輩への面倒見もいい。

 部長時はこれまでとは違う「攻め」の合唱部を目指し、新しいスタイルに挑戦。優れた先輩・同期に及ばない自分に悩みながら、また進路を巡る両親や教師との摩擦に悩みながらも部を引っ張り、コンクールでの金賞を実現。

 引退以降も後輩への愛情は変わらず、新たな舞台へ取り組む彼らには羨望を抱きながらも声援を送り続けていた。


 元から仲の良かった中村への態度は、恋人同士になっても大きくは変わらず、友人に近い間合いが続いている。しかし結婚まで考えており、関係性維持のための努力は惜しまないと明言しているなど、無二の存在として大切に想っている様子。


 春からは関西の私立大学の経済学部に進学。親からの重い期待に応えた形であり、自身も満足はしているものの、地元から離れることを寂しくも感じている。


 ・中村なかむら 直也なおや

 バス。前副部長。

 取材に来た希和を気に入り、彼が入部するように仕向けてきた。入部後は同じパートとして最も近くで希和を指導し、彼の苦手の多さに苦労しながらも根気よく成長を導いてきた。

 変化していく合唱部に少しの不安を覚えながらも、これまでを築いてきた先輩からの応援を受け、新たな部の成長に貢献。引退後の後輩たちの躍進に誇りを感じている。

 

 仲間としても友人としても距離の近い陽子へ、信頼と共に好意を寄せ続けていた。そして、最上級生としての務めを終えてから告白。晴れて交際が始まった。概ね友達ノリのままであることに若干の肩すかし感を覚えつつも、順調に付き合いを続けている。


 春からは信野市立大学の情報工学部に進学、弦賀や真銀の後輩となった。


 ・加藤かとう 由那ゆな

 ソプラノ。中学では学校に馴染めず、長い間不登校であった。そうして閉じこもりがちだった故、見学に訪れ心惹かれた合唱部へ入部を躊躇していたが、陽子たちの説得により入部。その後は部員との交流を通し、少しずつ明るさを取り戻していった。

 部員随一の高音の伸びや美術的センスを生かした活躍の甲斐もあり、今では見違えるように強く自信や誇りを持っている。


 春からは信野市立大学の生活科学部に進学、鈴海の後輩となった。


 ・真田さなだ 恵一けいいち

 テノール。奏恵の彼氏であり、彼女が喜ぶことを何よりも優先する。合唱部での活動も、元々は彼女に寄り添うため。先輩の引退後は、彼女がやりたい音楽の実現を共に目指してきた。 端正な顔立ちと、あらゆる音楽を歌いこなす歌唱力から、様々な層から厚い支持を集め、合唱部のステージの華やかさに貢献。


 奏恵を虐待していた彼女の母親とは、彼女の代わりに連絡を取り合っている。紅葉母娘の関係が良好だった頃を知っているだけに、家族の絆が母親にとって壊されてしまったことには深い悲しみを覚えていたが、地元を離れようとする中で気持ちを整理してきた。

 異性からの人気は圧倒的だが、奏恵以外の女子からの恋愛的な誘いは一切断っている。

 しかし、奏恵にとって一番の後輩となった結樹からの好意はかなり重く受け止めており、告白された際には感謝を伝えていた。またライブ後にも惜しみなく労いを贈っていた。


 春からは関東の国立大学の工学部に進学。併せて、奏恵との同棲を開始した。


 ・紅葉もみじ 奏恵かなえ

 アルト。かつては母親から虐待を受けており、今は両親から離れて生活している。恵一に深く依存しているが、合唱部での人間関係も居心地よく感じている。特に同期に対しては、「生きていて良かったと思えるのは、みんなのおかげ」と深い愛着を抱いている。


 音感に優れ、練習での評価・分析をよく任される他、既存楽曲の新たなアレンジも主導することで、合唱部の新たなステージの実現に貢献してきた。引退後も、体育祭でのコーラスアレンジに協力している。

 恵一との関係に干渉されるのも大嫌いであり、そういったシーンでは苛立ちを隠さない。しかし、大事な後輩である結樹が恵一を好きでいることには、苛立ちではなく板挟みの苦しさを感じていた。そして告白した結樹へ謝りながらも、この先も続く友情を約束した。


 当初は四年制大学への進学を考えていたが、音楽業界での就職を決意。浪人しながら恵一と共に資金を貯め、専門学校への入学を目指すことに。


 〇43期生(現1年生)

 ・月野つきの 陽向ひなた

 ソプラノ。昨年度の合同演奏会で雪坂合唱部の演奏、特に詩葉の姿に魅了され、演奏後の詩葉(と、居合わせた希和)に入部を宣言。その言葉通りに入試に合格し、すぐに入部を決めた。


 自身がレズビアンであると自覚しており、一目惚れした詩葉もそうであることを推察し、彼女に熱烈なアプローチを続けて着々と距離を詰める。体育祭やゴスペルライブで詩葉と共演しながら、彼女の理想の実現に貢献。そして合宿中に告白し、交際を開始。三月に母が帰宅した際には恋人として紹介もしていた。

 一方で、同じように詩葉に恋する希和に対しては、当初は疎ましく感じていたものの、詩葉の苦悩を共有する中で徐々に好印象に変わっていた。ライブの際には、彼の作詞や歌唱を評価するまでになっているものの、彼と詩葉とのやりとりへの嫉妬は相変わらず。


 勉強でも音楽でも、呑み込みが早く努力を厭わない。体育祭での立ち回りやライブでのダンスなど、詩葉の構想に合わせて伸ばしたスキルも多い。


 ・倉名くらな 香永かえ

 アルト。OBである栄太の妹。兄とは正反対の、活発で豪快な性格。

 合唱経験者であり、豊かで力強い歌声を持つ。旧友の沙由を「嫁」と溺愛。また兄のこともタイプが違うなりに懐いている。

 技術的な視点からゴスペルライブへの参加には難色を示していたが、参加が決まってからはすぐに順応。”My, My, My God Is Good” のリードでは抜群のパワーを発揮し会場を圧倒した。


 ・うるし 沙由さゆ

 ソプラノ。元々合唱には馴染んでいなかったが、旧友である香永に連れられて入部。

 お人形のような可憐な容姿で、多くの女子部員に猛烈に可愛がられている。


 しかし人を引きつけるその容姿は、人と接するのが得意ではない沙由自身にとってはそれほどポジティブな意味を持たず、以前はコンプレックスですらあった。しかし、自分のペースを尊重してくれる香永と過ごし、合唱部で活動するうちに、チームのパフォーマンスに容姿を活かすくらいには前向きに受け容れられるようになった。



 ・清水しみず 礼汰れいた

 テノール。中学時代にハマったアニメの舞台が合唱部だったことから入部するなど、ミーハーなオタク気質。陽気で、素直な言葉がぽんぽんと飛び出る。

 女性同士のやり取りに猛烈な興味を抱く百合厨であるが、その背景には自身を含む男性への興味の薄さがある。合唱に関しても、「混声の方がより女声が引き立つ」というモチベーションがあり、自身が主役になろうという意思は希薄だった。しかし、希和をはじめとした周囲の部員に評価されるうちに、自身の成長により関心を抱くように。


 入部時に声をかけられた陽向に一目惚れをしていたが、詩葉との関係を前に叶わないと直感。恋心には蓋をしつつも、仲間として陽向を尊敬している。

 希和とは趣味が合うこともあり近くで過ごすことが多く、彼の適性の歪さを認めつつも思考法や言語センスについては高く評価している。ライブで “Make It Loud” のラップを担当したのも、彼の影響が強い。

 

 

 ・福坂ふくさか しょう

 バス。口数も表情の変化も少なく、何を考えているか分かりづらい。ただ合唱のスキルは確かであり、相手が先輩でも指摘や提案は行う。


 小学校から合唱を続けていたが、中学において人間関係をきっかけとした部の崩壊に直面、一度は歌への熱意を失う。しかし雪坂の合唱部の演奏に思いがけず感動を覚えたことで、再び歌に取り組むように。

 また、親切で優秀ながらも自信に欠ける春菜に惹かれるようになり、リードの誘いと共に告白。ライブでは共に“We Are Victorious” のリードを披露した。

 

 〇40期生(昨年度に卒業)

 ・山野やまの 和可奈わかな

 ソプラノ。元部長。

 同期が辞めていく悲しみを抱えながらも、後輩たちを明るく導き、コンクールでは数年ぶりに銀賞を獲得。引退後も頻繁に部員を応援し、新しい方向へ進もうとする彼らを嬉しく感じていた。

 現在は信野市立大学の地域経済学部の1年生。HumaNoiseに合流した合唱部の指導を行いながらも、ライブでは指揮を中心にボーカルやダンスも披露。多くの後輩の目標となり続けた。


 弦賀には、彼氏としての愛情と共に仲間としての尊敬も深く抱いており、人生の中心とさえ思っている。しかし出産を巡るスタンスの違いから、結婚までは踏み切れずにいるという悩みも抱えている。


 ・倉名くらな 栄太えいた

 バス。元副部長。和可奈の歌声や人徳を高く評価し、彼女が才能をストレスなく発揮できるように、アシストに力を注いできた。また希和に過去の自分を重ね合わせ、それを打ち明けることで彼の背中を押した。歌が苦手だった当初から三年間、研鑽を続けてきた努力家でもある。引退後も希和のことを気にかけており、自身の練習ノートを貸すなどアドバイスを惜しまずにいる。

 東北地方の国立大の薬学部に進学し、コンクールやライブの際は帰省。想像以上に成長した後輩たちを前に、自身のこれまでへの肯定感が強まるのを感じていた。


 同性愛者であることを自覚しており、弦賀には深い恋慕を寄せ続けていた。しかし和可奈と弦賀の、そして自身と和可奈の関係を壊さないために、在学中はその想いを誰にも打ち明けずにいた。しかし、シンパシーを感じた希和にだけはカムアウトしている。


 ◎雪坂高校の生徒たち

 ・坂井さかい 日和ひより

 2年生。陸上部。藤風の友人で、希和とクラスメイトだったこともある。

 優等生ながらも自信や熱意に欠けており、やりたいことを見いだせずにいる。藤風はその様子を心配しており、自分のパフォーマンスが何かのきっかけになればと願っている。


 ・八宵やよい かえで

 2年生。春菜の友人。部員不足に悩む演劇部の一員。体育祭の準備で合唱部に協力しながら、将来の共演を提案した。


 ・裏野うらの 耕助こうすけ

 2年生。希和の友人で、クラスが別になっても交友が続いている。


 ・遠麻とおま 誠治せいじ

 2年生。水泳部。希和のクラスメイト。


 ・阿達あだち 史郎しろう

 3年生。元報道編集委員。去年、希和に記事制作を教え、合唱部紹介記事のレイアウトを担当。趣味でPCを使ったデザイン、レイアウトを学んでおり、そのスキルで同人活動にも関わっている。


 ・繁村しげむら 幸嗣ゆきつぐ

 3年生。真田や中村の友人。


 ・信澤のぶさわ 花歩かほ

 3年生。陽子の友人。


 ◎教師陣

 ・海野うんの 和幸かずゆき

 社会科。合唱部の前顧問。温厚で、生徒の主体性を尊重しており、若い部員たちが伸び伸びと活動できるようにと願っている。定年を前に退職した。

 ライブにも訪れ、現役部員に激励を伝えている。


 ・松垣まつがき 奈々なな

 音楽科。合唱部の現顧問。音大を卒業したばかりで、感覚の近い部員たちともすぐに仲良くなった。賑やかで涙もろい。

 歌唱力も指導力も抜群であり、たびたび部員を魅了している。自分が受け持つ生徒には、のびのびとやりたい音楽を追求してほしいという想いから、陽子や結樹たちのスタンスも全面的に受け入れていた。


 ◎信野市立大学

 ・弦賀つるが 陸斗りくと

 雪坂高校OBであり、かつては合唱部の伴奏者として、共にステージを創り上げていた。和可奈の彼氏でもあり、似合いのカップルとして周囲からの尊敬を集めている。彼女の意に反して、子育てに強い使命感を抱く事情があるようだが……?

 

 現在は情報工学部の2年生。ジェームズに雪坂を紹介してHumaNoise結成のきっかけとなった。ライブではギターを担当し、華麗なソロでオープニングを飾った。


 ・James Freddie Lucas

 国際関係学部の4年生。出身はアメリカだが、研究者である両親と共に来日。日本語はかなり堪能。

 小さい頃に、日本からアメリカへ来た少年ジュン出会う。ジュンとゴスペルを通して交流するも、クリスチャンの音楽に彼を招き入れることを周囲から認められず、「いつか一緒にゴスペルを」と約束して別れる。

 しかし東日本大震災でジュンが亡くなり、失意の中でゴスペルに救いを見いだし、国や宗教を越えてゴスペルを歌う場所であるHumaNoiseの立ち上げを目指す。


 結成後は部員たちにゴスペルの発声法や文化背景をレクチャー。ライブではボーカルとピアノを担当した。


 ・熊岡くまおか 隆雄たかお

 大学院生活科学研究科の1年生、HumaNoiseの最年長。学年を問わず気軽に話しかけられる陽気な人物だが、経験の長さから全体のアドバイスを担当することも多い。

 ライブではベースを担当、基本は指弾きでスラップも好む。またバンドで扱う楽器は一通りは習熟しており、弦賀にエレキギターを教えていたことも。

 

 ・鈴海すずうみ 真結まゆ

 生活科学部の2年生。賑やかで面倒見がいい一方、山吹を溺愛していたり後輩女子に絡みたがったりと、可愛いモノには暴走気味。

 ライブではキーボードを担当。鍵盤に加えて、サンプラーを用いてあらゆるサウンドを繰り出す。


 ・山吹やまぶき さとみ

 看護学部の2年生。大人しそうな外見ながら、好みもプレイスタイルも激しい音楽に偏っている。

 ライブではドラムスを担当。情熱的かつ正確なプレイに加えて、遊び心のあるアクションも多用する。


 ・真銀まがね 智香子ちかこ

 情報工学部の3年生。寡黙で大人びた雰囲気だが、たまに奇妙な言動を見せる。

 ライブではアルトサックスを担当。歌心に溢れた演奏を披露した。

 

 ◎学校外


 ・つむぎ

 和枝(=希和)の発表した二次創作小説に、賞賛のコメントを送ってきた人物であり、彼とウェブ上での文通を通して交流している女性。

 以前は学校で優等生のまとめ役という立ち回りをすることが多かったが、あるときを境に高校に通えなくなり、今では中退して高認試験を目指している。

 

 かなりの読書家であり、言葉や物語への感性は豊か。最近では和枝の小説について彼と意見交換をするなど、同志のような存在となりつつある。また、彼が最も素直に内心を吐露できる存在でもあり、合唱部でのあり方にも深く影響を与えている。


 ・月野つきの 光子みつこ

 陽向の母。外交官で、海外にいることが大半。

 陽向にとっては一番の憧れであり、光子も陽向を誇らしく思っている。一方で、陽向には結婚して子育てという将来を願っており、同性愛のカムアウトには動揺していた。

 しかし、「子供の人生は子供が決める」というスタンスを堅持し、詩葉を歓迎した。


 ・月野つきの みのる

 陽向の父。働きつつ、普段の陽向の面倒を見ている。娘の人生についてはかなり寛容。

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