第14話 最終話。

何ーーーーーーーーーー!?

今なんて?

僕が要を好きだって!?

バレてる、僕の気持ち、いつから?

とっくに?

要は僕が自分の事を好きだって分かってて、今迄一緒にいたのか!?

せせら笑ってた?僕の事、分かってて、知らないふりして。


頭の中がごちゃごちゃになって、全てが理解出来なかった。言葉が出なかった。代わりに温かい液体が頬をつたった。


「ふっはぅ、ふぎっ、ふっはっ、」気付いたら、変な赤ん坊みたいな泣き声が出てきた。






すると、次の瞬間、要に抱きしめられた。ーー





「悪かった。泣くなよ!泣かせるつもりなんて、なかったんだ、ただお前があんまり意固地だから。たまんないよ、やっぱ優は。…気付いてたよ、お前の気持ち。多分、俺達は両想いだって。でも、お前、俺の事、最近避けるじゃん?」



両想い?俺達が?嘘だろ、信じられない。今、要が口にしている、言葉、全て。でも反射的に聞いていた。ーー「じゃあ、どうして、中山香さんと付き合ったりしたの?」僕は泣きながら聞いた。



「はぁー。それが失敗だったんだよな。悪かったよ、香にもちゃんと謝るから、怒るなよ。だって、俺が香をストップ掛けなかったら、お前付き合ってただろ?俺と距離置く為に。」



「!!!!」ーーー今迄、下を向いて涙をすすっていたが、それを聞いて思わず要の瞳を見上げた。わからないけど、わからないけど、そうなったら、そういう展開になってたかもしれない。




「な?だろ?いや、だからって、俺の行動は正当化出来ないけどさ。でも嫌だったんだよ。キスもその先の全ても。優が他の奴と経験すると思うと。な、でももう泣くなよ。お前の考えてる事何て、何だってわかるよ。何年お前を見続けてきたと思ってる?な、俺はどこにも行かないからさ。俺が好きなのは優だけだから。」







そう言って要は僕の唇にキスをした。

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この思いの正体を君は知らない 杏仁豆腐 @Shoko560115

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