優等生の日常的な生活

しらつゆ。

第1話「試験結果」

全員「聖樹学園…か」


聖樹学園…その学校に行けるのは世界でも限られた人数…

総勢100人

このお話はそんな学園のトップクラスの4人のお話。


「はい、入学試験を始めます。……初めっ‼︎」

試験官だろうか、始まりを合図した。

取り敢えず結果まで飛ばそう。


ざわざわ…ざわざわ…

「おい!なんだこれ…」

「なに?一位が4人⁉︎」

「えー、うそぉ…」

結果表前で集まりが出来、

その中での声が凄い聞こえてくる。

結果表には


4人同点一位


浅羽 真也(さは しんや


森 美波(もり みなみ


守塚 椿(もりずか つばき


縞沙 真梨(しまさ まり


全員

五教科

500点。


と書いてあった。


「おぉ、他にも3人かぁ…是非お近付きになりたいね…」

真也は頭をかきながら言った。

「もう近くに居るけどね、お仲間さん」

椿は少しツンとした態度でそう言う。

「守塚…椿さん?」

真也は本当にいたのか、のような顔になる

「えぇ、守塚でいいわ…私も浅羽と呼ばせて貰ってもいいかしら」

椿は少し頬を赤くした。こういうのに慣れていないのだろう。

しかし、向こうからでも此方とは親近感があるみたいだ。

「あぁ、構わない、そういえば、椿」

「なにかしら?あと守塚ね」

「時間」

椿は時計を見てビックリしたような表情になった。

針がさすのは8時30分、授業の2分前。

2人は駆け出した。

「そういえば、椿…」

「なにかしら!あと守塚だって!」

流石に走りながらの会話は難しいようで、声が大きくなってしまう。

「組は?」

「3組よ!」

「じゃあ今年から、ヨロシク!」

バン!と大きな音を立てて、ドアが開いた。

あの場所から教室が近かったからかチャイムはまだなっていない。

俗に言うセーフだ。

特に教室の皆からの視線が痛いが。


「えー、浅羽って同じクラスなの…」

嫌そうにするが口は少し笑っている。

「ついでに席も隣みたいだな、椿」

真也は満面の笑みだ。

そして、一つの勘違いを生んだ。

「え?今浅羽君守塚さんの事"椿"って呼んだよね⁉︎」

「もうそこまでか…」

「狙ってったのに…」

と、教室のあちこちから声が飛び交う。

これは暫く誤解は解けないだろう。

「すまん、つb…守塚」

「良いわよ、悪い気でもないし」

少し顔を赤くする。

「え?」

聞こえなかったようだ。


先生がすごく焦っている。

まだ教師になって間もないのか?

「しょうがない…」

ガラッっと椅子を引き真也は立ち上がった。

「少し、うるさいぞ?今はSHRの時間だが?」

シーンと教室は一瞬で静かになった。

先生を横目で見ると救世主を見るかのように真也を見ていた。

皆が着席し、出席が凄い速さで始まった。


そして出席が終わると初日なので教材を配ったら帰っていいことになった。

「帰ろーっと」

真也はそそくさと逃げる様に帰ろうとする。

「浅羽?」

凄い笑みで肩を掴んでいたのは…やはり椿だった。

「なに?椿」

「だから守塚だって、あの、一緒に帰らない?」

またもや頬を赤くしている。

慣れていない、などではなくやった事がない、という方か。

「方向によるがな、俺は駅の方だ」

「私も…駅の方」

「なら、一緒に帰るか」

真也と椿は家の方面に向かって歩き出した……




Next➡︎第2話 「休日」








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優等生の日常的な生活 しらつゆ。 @erimia

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